自分から働きかけることが大切! アメリカサッカーのステップアップ事情
皆様こんにちは。カリフォルニア在住サカママライターのKyokoです。各地で紫陽花がしっとり美しい姿を見せてくれる頃でしょうか? アメリカは5月や6月が学年度末なので、これから長い夏休みに入ります。この原稿を書いている今はちょうどファイナル(期末テストのようなもの)に差し掛かる時期。面白いことに息子が通うハイスクールでは、ファイナルのプレッシャーやストレスを軽減するため、3匹のセラピードッグが学校に来てくれるようです。
さて、今月のコラムでは所属チームの近況を交えつつ、近い将来の目標を掴むために息子がどのような働きかけをしているか、動向をシェアさせていただこうと思います。
実戦でのアピールでキャリアアップを目指す
ちょうどサッカーの2023-24年度の活動も終盤を迎えています。MLS Next(北米のトップリーグ・メジャーリーグサッカーによって組織、管理されているアメリカとカナダのユースサッカーリーグ)に加盟している各チームは、今月半ばに開催されるプレーオフ(全米ランキングを決める大会)への出場権争いのために、5月半ばにMLS Next Cupに参加。残念ながら息子のチームは突破ならず、ショーケースに回ることになりました。このような大きな大会はチームの勝敗だけでなく、自身のキャリアのための絶好のアピール機会でもあります。
大会前後はカレッジリクルーターへの連絡
事前に各選手がカレッジリクルーターに連絡を入れます。内容は、自チームの試合スケジュール等を添えて、自身のプレーを見てほしいという旨の依頼。もちろん選手プロフィール、アピール動画、高校の成績なども添付します。息子も憧れの大学から、とりあえず送っておこうという気軽な感じの大学まで、さまざまな大学スカウトに連絡を入れました。
そして大会後、実際に試合を見に来ていた大学名の案内が所属チームから送付されるので、それに基づきお礼の一報を入れます。息子のチームの戦績は芳しくなかったものの、試合を見ていた幾つかの大学からコンタクトがあったようです。
「チームは防戦一方だったけど、君のプレーの質やスタイルを見て、うちの大学にぴったりだと思うから、よかったら折り返し連絡をしてね、一度Zoomミーティングがしたい」などといった内容です。
息子のプレーの意図をよく見て褒めてくださっていたようで、とても喜んでいました。コンタクトを受けた大学の勉学難易度、サッカーカテゴリ(D1,D2とリーグのレベルが分類されます)、学費などを早速リサーチして、進路選びの参考にしていました。
エージェントとのZoom面談
基本的には来シーズンも現チームでプレーする予定ですが、MLSアカデミー(MLSクラブの下部組織)にチャレンジしたい気持ちもあるらしく、大会前後にアカデミーとコネクションがあるエージェントにコンタクトを取っていたようです。帰宅後、Zoom面談で今後の動き方と料金の提示があり、それを踏まえて依頼するかどうか検討中だそうです。
所属チームのコーチに相談
アメリカでは年度ごとに契約更新があります。幸い、来シーズンも継続の案内が早くも届いたのですが、アカデミーにも興味がある息子は所属チームのコーチにその旨を相談したようです。能力的にはなんとかなりそうだということで、トライアウトを推奨していただけたとのこと。並行してアカデミー所属の友達に自身の動画集を渡して「コーチに見せてほしい」と頼むなど、息子なりにいろいろと考えて動いているようです。
アカデミーは大々的にトライアウトの機会がないため、アカデミーサイドからのコンタクトを受ける以外、入団するのはなかなか簡単ではないようですが、それでもなんとかチャンスを掴みたい息子はこのような個人的アプローチをしています。
ステップアップの秘訣は自発的に動くこと
いかがでしたでしょうか? 結果はどうであれ、自身の目標のために自発的に行動する経験自体に価値がある気がします。サッカーを通じて、私自身もさまざまな学びを得られることに感謝です。最後まで読んでくださりありがとうございました。また次回お目にかかれることを楽しみにしております。