サッカーを通して獲得できる自己肯定感-10年後の子どもの姿 【Monocular #27】
サカママの皆さん、いかがお過ごしでしょうか? サカママライターのマツユミです。
先日のニュースで今夏の天気予測が発表されているのを目にしました。どうやら今年も猛暑の様です…。天候に影響を受ける屋外競技のサッカーは、選手にとっても私たちサカママにとっても「猛暑」の二文字はトホホですね。日傘はもちろん、冷たい補食やドリンクを準備して、グラウンドに向かいましょう。さて、今回のコラムでは「サッカー選手の自己肯定感」について綴りたいと思います。
サッカーから身に付いたチカラ
きっかけは、ある学生との出会いです。私が担当する講義を履修していたその学生(Sくん)は、ひと目見るだけで「サッカー選手」と分かるほどサッカーオーラがありました(笑)。髪型は元日本代表の槙野選手に寄せているなという感じ、身に付けているのはサッカー部のジャージ、靴はトレシュー(笑)。
私が勤務する大学では、体育会(運動系部活)に所属する多くの学生は、スポーツ系の学部に所属していますが、珍しくSくんは社会科学系の学部に所属していました。講義の課題としてグループプロジェクトが進むなか、Sくんはプロジェクトのリーダーとして大活躍でした。プロジェクトの指導を通して、サッカーと共に成長してきたSくんの姿を知りました。その姿から私たちサカママが学ぶことも多いなと感じましたので、その一部をここで共有したいと思います。
1.タイムマネージメント
とにかくサッカー選手は忙しい。ジュニア年代では、週7日サッカーというお子さんも珍しくありません。チームの練習がない日は、お友達と公園で草サッカーなんてことも。サッカー以外の習い事をしているお子さんも少なくないでしょう。
そしてジュニアユースからユースへ進むにつれて、定期テストの実施や交友関係の広がりからサッカーとの付き合い方も変わってくるそうです。そこで、大切なのは「時間の管理」。テストまで何日、大会まで何週間、友達と遊びに行く隙間はあるかを常に意識していると、知らないうちにタイムマネージメント力がつくそうです。
ジュニア年代は、まだまだ親がスケジュール管理を主導することが多いですが、高学年になるにつれサッカーの予定(練習時間や練習会場・試合日程等)はお子さんに任せていくのもいいかもしれませんね。
2.ゴールの設定
Sくんの出身高校は、いわゆるサッカー強豪校と言われている高校です。高校卒業後の進路を決める際、どのようにサッカーと関わっていくのかをじっくりと考えたそうです。小学生のときから一生懸命に取り組んできたサッカーを仕事にするために、どこにゴールを設定するかをイメージして、あえて社会科学系の学部を選択したとのことでした。
サッカーを始めた頃は、プロサッカー選手になる! と誰しも一度は目標を掲げますね。ただ、現実はそんなに甘くないことも経験から学んでいきます。だからこそ、各年代で自分のゴールをどこに設定するかの点検が大切になっていくのではないでしょうか。
10年後を見据え、自己肯定感を育む行動を
さて、サッカーを通して時間管理力とゴール設定力を獲得したSくんは、自分のことをしっかりとコントロールでき、自分に対して自信を持ついわゆる自己肯定感がとても高い大学生になりました。彼自身も10年前に今の自分の姿を想像していなかったそうです。
一生懸命にボールを追いかけている若きサッカーキッズの10年後を見据え、私たちサカママも焦らず、おおらかな気持ちで応援していきたいですね。