さまざまなチャレンジに囲まれる、海外サッカーへの挑戦
みなさまこんにちは。サカママライターのKyokoです。本年もアメリカのサッカー事情や育成年代の経験を素人目線で綴っていこうと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
昨年コラムを読んでくださりご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、我が家は現在、日米2拠点生活、そして長女は昨年の夏からヨーロッパに留学中なので三か所に分かれて生活している状況です。
末っ子の息子はジュニアユースの途中までを県三部所属の育成を重視したクラブチームで過ごし、アメリカへの引っ越しと共にコンペティティブ志向の強いMLS Nextリーグ(アメリカ・カナダのユースリーグ)所属のチームに場を移してサッカーを続けています。その際のトライアウトやアメリカのサッカーチームでプレーする息子の経験を「チャレンジ」としてコラムにも綴ってきました。
今回は、私から見てアメリカでサッカーをすることにどのようなチャレンジがあるのか、今日まで見てきて感じた部分を振り返ってみました。
英語でコミュニケーションを取り、チームに溶け込む
トライアウト時にはコーチの話を私が日本語で説明しなければ理解できないほどの英語力だった息子。当然、チームメイトやコーチとコミュニケーションを取るのは簡単ではなかったと思います。ですが自分からチームメイトに話しかけたり、コーチに質問したり、完璧ではない英語でも臆さず積極的にコミュニケーションを取っていたようです。
入団の三か月後に行った3泊4日の他州遠征時には、早くもチームに馴染みきっている様子が写真からも見て取れました。また気の合うチームメイトとは、サッカーがない日に自主練や欧州サッカーのテレビ観戦をしたり、ゴルフに行ったりするような良好な関係も築けています。
日本と違うサッカースタイル
日本では個人技重視のチームに所属していたこともあり、アメリカのフィジカルとスピードが必要になるようなスタイルのサッカーに不慣れな状態で渡米しました。それゆえ当初はスピード感覚について行けず、守備の甘さもあって簡単に裏を取られるようなミスもありました。これは試合を重ねるごとに慣れと経験で解消できましたが、当初はチャレンジだったと思います。
また日本で試合をしていた頃は、テクニックの部分にはとりわけ問題を感じていなかったものの、こちらでは「今までと同じことをしても相手の速くて強いプレスにやられることが多く通用しない」と息子談。どう改善していくか、本人なりに努力しているのではと思います。
大学スカウトへのアプローチ
渡米当初はここまで気が回っていませんでしたが、大きな大会参加時などは事前にアピール動画を含むプロフィールを添付して、自チームが参加するので見てほしい旨のメールを大学スカウトに送るのが通例です。
大会前にチームからも指示がありますが、アメリカの大学でサッカーを続けたいという気持ちが強くなってきた最近は、強豪相手の公式戦の際など、どこの大学がスカウトに来るか事前に自分でリサーチして情報収集、リーチアウトしているようです。
またプレー動画の編集も最初の頃は不慣れでしたが、よりアピールにつながるような切り抜きや編集を徐々に身につけてきているようです。
選手登録は一年ごとに更新
日本のジュニアユース、ユース年代では三年間同じチームで全うするのが通常かと思います。アメリカでは一年ごとに更新なので、戦力外通達をされることもあれば、より自分に合ったチームや、現所属より強いチームからのスカウトや移籍も。
息子は初年度、まずはアメリカのサッカーに慣れることにフォーカスしていたので、さらに上を目指す余裕はなく自チームから次年度の選手枠入り通知が来た際は嬉しそうに登録申請をしました。二年目の今年はリーグ戦で対戦するなかで目に留まった、魅力的なプレーをするチームも気になるところですが、さて息子はどうするのでしょうか。
海外挑戦で得られるもの
このように異国でサッカーをするということは、プレーそのものだけでなく、チャレンジといえる要素が沢山あると感じます。そして、その全てに前向きな姿勢で取り組むも、与えられたことだけこなすも自分次第。チャレンジの機会はどんなところにも転がっている、それに気づくかどうかもまた自分次第ですよね。
書きながらふと自分自身を振り返ってしまいましたが、いかがでしたでしょうか? アメリカに限った話ではなく、お子さんのチーム選びなどで悩まれている際には、より強いチームに在籍、移籍することが全てではなく、チャレンジする機会は自分で見つけたり作ったりするものでもあるのかな、と思います。
最後まで読んでくださりありがとうございました。次回もお会いできることを楽しみにしています。