成長期のカラダの特徴を知ることで、ケガからの早期復帰をめざそう!
みなさんこんにちは!スポーツ現場の安心安全をサポートするスポーツ看護師の金子会里です。今年からサカママライターとして活動させていただくことになりましたので、一年間、どうぞよろしくお願いいたします!
普段、サッカーを頑張る子ども達から突然に「足が痛い!」と言われた経験はありませんか?ケガ予防を行っていても、突発的に起こるケガは避けては通れない問題です。痛みを我慢しながらトレーニングを続けている子も意外と多いのではないでしょうか?
初回のコラムでは『痛み』との向き合い方について、成長発達の著しいサッカージュニアを見守るためのポイントをお伝えしていきます。
子供のカラダの特徴を正しく知る
大のサッカー好き長男は、2歳からボールを蹴り始めて、低学年の頃から足の痛みに悩まされることがありました。朝起きて足の甲が突然『痛い!』と何もしていないのに腫れている様子を見た時は、慌てたのを覚えています。
サッカー少年をサポートする親の一人として、本気でサッカーに取り組む子供たちを支えるには、ケガや痛みについての正しい知識を早くから知ることが大切だと身をもって実感しました。
子供の主なカラダの特徴
- 悪化も早ければ回復も早い(高い回復力と治癒力がある)
- 骨に骨端線(成長線)があり、そこに障害が起きやすい
- 関節弛緩性(関節が柔らかすぎる)
- 筋力や骨の強度不足
- 精神面に起因するものでは素直で吸収力が早い反面、自己理解や自己表現が曖昧でオーバーユースになりやすい
※参考文献 JSSRN:小児整形救急概論
ジュニア年代にはジュニア期に特有のスポーツ障害というものがありますが、それが起きやすい理由として上記の特性が挙げられます。子どもは小さな大人ではなく、成長過程の途中にある「未熟な状態」だということをしっかり理解しておくが大切だと感じます。
休息もトレーニングのうちと捉えよう
痛みはカラダから「休んで」のサイン。痛みがある時には決して無理をせず、急性期にはまず患部の安静を保つことが大切。目の前の試合や練習に出たい気持ちが先走り、ついつい痛みをごまかして無理をしがちになってしまいますが、それが悪化の原因にもなりかねません。
長引く痛みや強い痛みの時には、きちんとMRIのある病院で内部まで詳しく診てもらい、痛みの根本原因を早くに特定するこで今後の早期復帰へとつなげることができると感じます。
しっかりと痛みが引くまでは初期の安静を保ち、痛みの原因を探ることを行っていった結果、長男に関しては驚異のスピードでケガから回復するようになりました。
「休息もトレーニングのうち、勇気をもってしっかり休もう!」と、肩の力を抜いて思考を切りかえてみて下さい。長いサッカーライフを見据えれば、休息期間は今までできなかった事にチャレンジできるチャンスでもあります。できることを見つけながら前向きなマインドをジュニア期から親子で身につけていけるといいなと感じます。
子どもががんばる姿はママの原動力!
様々な痛みや壁を乗り越えた先の笑顔は、ママにとって最高のご褒美。日々の中で時には厳しい事や、うまくいかない事もあると思いますが、それを子ども自身がどう学び・考え・動いていくか。子どもの本来持っている力を信じ、ありのままを見守ってあげることも大事ですね。
ママや子ども達が笑顔で過ごせる、安心安全なスポーツ現場を目指して、様々な視点から情報をお届けしていきますので、みなさんこれからどうぞよろしくお願いいたします!
※本記事は、看護師としての経験や知識をもとに書かれているものです。ケガをされた場合は、必ず専門の医療機関をご受診ください。