親から見える姿が全てじゃない!子どものサッカーへの向き合い方
みなさんこんにちは!長い様で短かった夏休みももう終わり、我が家の息子達の肌はサッカーで真っ黒に日焼けしています。そんな中、高校生の長男は今年が引退前最後の選手権です。
そんな長男は、今までサッカーをしてきて悔しくて涙を流した姿を見せた事もないし、サッカーでの悩み事を言ってきた事もありませんでした。よく、サカママさん達の会話でも『うちの子まったく悔しがらないし、もっと頑張ってほしいなぁ…。サッカー向いてないのかも?』なんて事を耳にすることがあるのですが、私も長男を見てそんな風に思っていた時が正直ありました。今回は、感情をあまり表に出さない長男のこれまでのエピソードを交えながら、秘めた想いを知って親として色々と気付かされた事をご紹介します。
感情表現をあまりしない子どもとの接し方
以前コラムでもお話ししたかと思いますが、長男は小学生の時はどこのチームにも所属せずに、ひたすら近場のクラブチームのスクールでサッカーの練習のみに参加していました。友達から「チームに入らない?」と誘われても「えー、いいやー」と…笑。『何の為にスクール行っているの?笑』なんて思った事もありましたが、その時はこのスタイルが長男の最高に楽しいサッカーであり、今となってはこの経験があったからこそサッカーが大好きになり、ここまで続けてこられたのかなと思ったりもしています。中学に入り、サッカー部に入部したけれど、周りは少年団やクラブチームでやってきた子ばかりの中で、試合も知らない長男が当然すぐに試合に出られる事もなく、ベンチに居る息子をよく目にしたものでした。
試合後も仲間達とワイワイ楽しそうにしていて、県大会に出場した際には負けて涙を流して悔しがる仲間達を横目に、いつもと変わらぬ表情で仲間達を見つめる姿からも『何にも考えてないんだろーなー笑』と。マイペースな長男を見ては「ねぇねぇ、悔しいとか思わないの?笑」なんて事を聞いてしまった日もありました。ただ、そんな長男なのですが部活動は本当に真面目に休む事なく取り組んでいました。家族旅行よりも友達との遊びよりも部活動優先! こんな事なら小学生の時にちゃんとチームに所属しておけば良かったと思ったくらい部活動に力を注ぎ込んでいました。
その甲斐あってか、徐々に試合にも出させて貰え2年生の頃には大きな大会にも出場機会を与えて貰っていました。コロナが流行ってしまい最後の3年生の時は活動もそんなにできなかったものの、私が思っている以上に長男は影で頑張っていたのだと知った事がありました。それは、卒業文集に綴った部活動への想いでした。
見えない努力と心に秘めた想い
そこには、初めて試合に出たけれど、みんなと同じ様にできなくて悔しくて泣いていたこと。そこから、早くみんなに追いつきたくて必死に練習をしていたことなどが書かれていました。今まで私の前では涙を見せず、悔しがる姿も見せずにいたので、『何も考えていないのかな?悔しくないの?』なんて長男に言ってしまった事に、この文集を読んでとても悪い事をしてしまったと猛反省しました。長男という事もあってか、なかなか弱音を吐く事もなく平気な顔をしていたけれど、実際心の中では違ったようです。
そして、文集の最後には「この経験を生かして高校でも頑張りたい」と書いてありましたが、高校からの長男は別人の様でキャプテンとして誰よりも大きな声を出し、そんなに速くなかった足がものすごく速くなっていて、迫力のある堂々としたプレーを見て驚いたものです。次男もいつも喧嘩ばかりでいがみ合っている長男の姿にこの時ばかりは「お兄ちゃんカッコイー!すげー!」と賞賛していました!笑。
そんな長男とは真逆に次男は感情を出しまくりなので、長男から「そんなんで泣いてるなよ!悔しかったらやるしかないんだよ!俺だって悔しい思い腐る程してきたし!」なんて言われた時は、けっこう説得力がある様で黙って聞いています!笑。“頑張っている(努力)”ってついつい目で見えている部分だけで評価をしがちですが、長男の様に見えない所で努力をしている子どももいます。それがこんなふうに結果として見られた時には『この子、今まですごく頑張ってきたんだろうなー』と胸が熱くなりました。悔しい時に泣いていなくても、平気な顔をしていても、本当の心の中は本人にしかわからない。
子どもの姿が全てじゃない!
きっとその子なりに色々と考えているのだと思います。なので、冒頭で話した親から見た『うちの子悔しがらない』や『サッカー向いていないかも!』に当てはまる子達も本当は本人が一番悔しいと思っているし、私達の見えない所でとても頑張っている子も沢山いると思います。なので、親から見た見た目だけでの判断で軽はずみな言葉掛けをしないよう、気をつけて接しましょう。