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【睡眠×花粉症】体内時計と自律神経から考える花粉症緩和のポイント4選

みなさんこんにちは!
スポーツ×睡眠】をコンセプトにアスリートの睡眠サポートを行っている、スリープトレーナーのヒラノマリです。
#スリトレ」はスリープトレーニングの略で、プロ選手も実践している私の睡眠メソッドの略になります。今回もサッカージュニアとママのための#スリトレをお伝えします。

2月に入り、だんだん気になってくるのが春のあの厄介なヤツ…そう、花粉症です!そこで今回は、まだあまり知られていない、睡眠と花粉症の関係を紐解きながら、次世代の花粉症対策をご紹介していきます。

花粉症の症状は、体内時計と自律神経によってコントロールされている!

花粉症は、鼻腔内に入ってきた花粉に対する免疫反応によって鼻水やくしゃみ等が引き起こされることを言います。鼻の粘膜に花粉が付着すると、体内に抗体がつくられマスト細胞という細胞に結合し、その後に再び花粉が侵入すると、マスト細胞からアレルギー誘発物質が放出されることにより鼻水等のアレルギー反応が引き起こされます。

そして、花粉症の症状がでる時間帯というのは、『体内時計』が大きく関係しています。 山梨大学が行った、通常のマウスと体内時計が正常に働いていないマウスでアレルギー反応を比較した研究では、通常のマウスではアレルギー反応が特定の時間帯に強く出たのに対し、体内時計が正常に働いていないマウスでは1日中アレルギー反応が起きることがわかりました。この研究により、体内時計がアレルギー反応を日中は弱く制御しているということが解明されたのです。

また、花粉症には体内時計だけでなく、『自律神経』も関係しています。 自律神経には交感神経と副交感神経があり、日中は交感神経、夜は副交感神経が優位に働いています。日中の交感神経が優位な状態だと鼻の粘膜は収縮していますが、夜になり身体が『おやすみモード』になると、寝ている間異物の侵入を防ぐために鼻の粘膜が膨張します。そのため、鼻詰まりが起こりやすくなるのです。また、夜の副交感神経から日中の交感神経に切り替わる朝の時間帯は、両者のバランスが一時的に崩れて、モーニングアタックの症状がでるとも言われています。

このように、花粉症は『体内時計』と『自律神経』の影響を大きく受けており、自律神経と体内時計をうまくコントロールすることが、日中~就寝時の花粉症の症状を緩和させるポイントになります。それでは、花粉症を緩和させる睡眠のポイントを4つ、お伝えします!

 

花粉症緩和の睡眠ポイント①
食事の時間は規則正しく!夜食・補食のオススメは焼き芋

体内時計は身体のあらゆる細胞に存在していますが、特に『腹時計』と言われるように、胃腸には第2の体内時計があります。食事摂取のタイミングとアレルギーの出方を比べた実験では、食事のタイミングが不規則なマウスの方が、アレルギー反応が出にくい時間帯にも症状が強くでるという結果もでており、食事摂取のタイミングがアレルギー反応の強さや出やすい時間帯を変化させる因子のひとつであることが明らかになっています。

お子さんの場合は、朝昼夜3食の食事時間が大きく変化することは少ないかもしれませんが、補食や夜食に関しても食べるタイミングや何を食べるかが大切になってきます。そこでオススメしたいのが、焼き芋です!サツマイモやジャガイモなどのイモ類のデンプンは、お米や小麦粉などの穀類のデンプンに比べて、体内時計への影響が少ないことがわかっています。焼き芋であれば、最近はコンビニやスーパーでも手に入りやすいので、補食や夜食にも取り入れやすいのではないでしょうか。

 

花粉症緩和の睡眠ポイント②
鼻詰まりしている方を上にして寝る

寝るときに片方だけ鼻詰まりがひどくなるという経験はありませんか?実は、これにも自律神経が大きく関係しています。自律神経には、片方の腕を圧迫するとそちら側の鼻が詰まり、反対側の鼻の通りが良くなるという性質があります。圧迫した側は副交感神経、反対側は交感神経が優位になるためです。つまり、横向きで寝るとき、下にした側の鼻が詰まりやすくなり、もう片方の上にした方の鼻の通りがよくなるというわけですね。この性質を応用して、鼻が詰まっている側を上にして寝れば鼻詰まりを軽減することができるので、入眠しやすくなるはずですよ。

 

花粉症緩和の睡眠ポイント③
自律神経が乱れる原因にもなる、ストレスに注意!

ストレスは自律神経を狂わせたり、免疫のバランスを崩す原因になると言われています。自律神経や免疫のバランスが崩れると、わずかな花粉に対しても過剰に反応してしまい症状が強く出てしまうケースも。
また、過度なストレスは体内時計にも影響を及ぼします。とある研究では、朝よりも夕方から夜間にかかるストレスの方が体内時計をより乱しやすいと発表されているので、夕方~夜間に強いストレスを受けるような行動をしている場合や、夜勤交代勤務などのシフトワーカーの方はより注意が必要です。

 

花粉症緩和の睡眠ポイント④
寝室の湿度を50%前後に保ち、寝具を清潔に保つ

室内が乾燥していると、鼻の粘膜も乾燥して鼻詰まりが起きやすくなります。加湿器などを利用して、寝室内の湿度を50%前後に保つようにしましょう。加湿器を用意できない場合は、沸かしたお湯を洗面器に張ったものを置いたり、濡れたタオルを室内に干すだけでも室内の乾燥を緩和することができます。
また、枕カバーやシーツなどをこまめに洗濯し、花粉を取り除くことも有効です。特に日中出かけた後の室内では、人の動きがなくなることで空気の流れが止まり、浮遊していた花粉がベッドや寝具に落ちていきます。こういった状態のままでベッドに入ってしまうと、くしゃみが止まらない…ということも。寝具を清潔に保つという点は普段から気をつけている人も多いと思いますが、これからのシーズンはよりこまめに花粉を取り除くようにできるといいですね。

 

今年は花粉の飛散量が多い!例年以上に対策を

今年は花粉の飛散量が多いと言われています。花粉症の症状が辛いと、鼻づまりなどで寝苦しくなり、必然的に睡眠時間も減りがちです。そうなると、やはり日中のパフォーマンスも落ちてしまいます。みなさん色々な花粉対策をされているかと思いますが、今年は体内時計と自律神経からのアプローチで睡眠を意識した対策もしてみてくださいね!

それでは、次回もお楽しみに!

WRITER PROFILE

ヒラノマリ
ヒラノマリ

『スポーツ×睡眠』をコンセプトにした日本で唯一のアスリート専門の睡眠のパーソナルトレーナー、『スリープトレーナー』としてプロ野球選手、Jリーガー、五輪代表選手など、多くのプロアスリートの睡眠をサポート。大のサッカー好きでスタジアムに足を運ぶことも。睡眠健康指導士、アスリートフードマイスター2級などを保持。
テレビや雑誌などのメディアでも活躍中。

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