成長ピークを逃さない!身長を伸ばすための食事のポイント
こんにちは。管理栄養士の佐藤彩香です。
日々様々なアスリートと関わる中で、特にジュニアアスリートから多い相談が「身長」についてのものです。このコラムを読んでくださっている方のお子さんにも、「身長を伸ばしたい!」と思っている子が多いのではないでしょうか。今回はそんな風に思っているお子さんをサポートする、サカママのみなさんへのメッセージです。
焦らないで!成長のピークには個人差があります
身長は常に一定のスピードで伸びていくわけではなく、成長にはピークというものがあります。生まれたばかりの赤ちゃんの成長って早いですよね。そして、最後に成長のピークが来るのが思春期です。思春期を迎える年齢になると、成長の速度が急速に速くなります。とはいえ、ピークを迎える年齢には個人差もあるので、早めに来る人もいれば、少し遅れて来る人もいます。中学生の時はそんなに大きくなかったのに、高校生になったらすごく背が伸びていた!なんて子を見たことがある方も多いのではないでしょうか。実際に私の周りでもそういった選手は多くいます。ですので、「中学生になっても背が伸びないからもういい…」と諦めるのではなく、今できることを着実にやっていってほしいなと思います。
成長のために日頃からチェックしたいこと
さて、お子さんの成長の様子を確かめるために活用して欲しいのが、「成長曲線」です。「成長曲線 入力」などで調べていただくと、書き込むグラフや数値を入れられるサイトが出てくると思うので、探してみて下さいね。
身長、体重など体格に個人差はあっても、成長のペースはある程度同じ曲線を描いています。もし平均的な曲線から大きくずれている場合は、身長に関係する何かを見直す必要があるかも、と思ってもらえると良いかと思います。
そして、身長に関わる要素は大きく分けて「遺伝」「運動習慣」「食事」「睡眠」の4つがあります。今回はこの中から、食事に関するチェックポイントをお伝えしていきます。
エネルギーはしっかり摂れている?
「身長を伸ばすためにはカルシウム」と思っている人も多いかもしれませんが、カルシウムと同じくらいエネルギーも大切です。やはり身長が伸びている選手は、エネルギーを摂るためにも朝からしっかり食べる習慣がある人が多いです。また、それだけではなく練習がない時でも補食をとるなど、常に体の成長に必要なエネルギーをしっかり摂っている印象があります。
お子さんが欠食をしていないか、サッカー(運動)をする前後にしっかりと食事をとれているか、補食はとれているかなど、一度確認してみてくださいね。
カルシウムとビタミンDの宝庫である魚を食べよう!
カルシウムと言えば牛乳などの乳製品が思い浮かぶかもしれませんが、それだけでは少し物足りません。というのも、カルシウムは吸収がしづらいミネラルだから。カルシウムを摂る際は、その吸収を助けてくれるビタミンDなどの栄養素をも一緒に摂ることが重要です。
魚にはビタミンDが多く含まれていますし、カルシウムも同様に豊富です。お肉に比べると魚を日常的に食べられている方は少ないので、ライバルに差をつけやすいポイントかと思います。一つの食材に偏ることなく、乳製品や野菜もあわせてうまく組み合わせられるようにしましょうね。
パンだけ、麺だけなどの単品メニューにならないように注意!
骨=カルシウムと思う方も多いかもしれませんが、実は骨の構成要素の約3割はタンパク質。成長のためにはタンパク質も欠かせません。
朝ごはんの時に、食パンや菓子パン、ふりかけご飯だけなどになっていませんか? こういった単品メニューは、タンパク質が不足しがちです。昼夜はタンパク質を摂れている人も多いのですが、時間に追われる朝ごはんはどうしても簡単になりがちです。朝から肉や魚が難しい場合は、卵や納豆、ヨーグルトなどでもOKなので、できるだけ単品のメニューを避け、朝からタンパク質を摂るように意識しましょう。
この3つのポイントを意識して、身長を伸ばす食環境を整えていただけたらと思います。2度と来ない成長期、ぜひ大事にしてくださいね!