サッカー上達、テストの点数も上がる?!「自己効力感」とは?
こんにちは!サカママ歴10年目、高1の息子の母、荒山菜穂子です。
普段はマザーズコーチングスクール認定マザーズティーチャーとして、子育て中のお母さんのコミュニケーション力を高める講座をお届けしています。
今回はサッカー上達、テストの点数も上げられる?!「自己効力感(エフィカシー)」を育むポイントについてお話しします。
自己効力感とは、ゴールを達成する自己能力の自己評価のこと。「自分ならできる」「きっとうまくいく」と思える認知状態のことです。ポイントは「自分にはそれだけの能力がある」と信じられている状態であることで、【自分はこれくらい、自分らしいのはこれくらい】という信じ込みが大きく働きます。
自己効力感が高いとどうなる?
自己効力感が高いとどんな考え方が持てるのでしょうか。ここで、プロゴルファーのタイガー・ウッズのお話をご紹介します。
大きな大会の最終ホールのことです。相手が外せばタイガーの勝ち、決めれば同点でもう一度ゲームをしなければいけない場面。(相手にPKを与えてしまった時など、この状況に似ていますね)
コロコロと転がるボール…。自分がタイガーの立場だったら、「外れろ!」と願ってしまいそうですよね。ところが、この場面でタイガーは「入れ、入れ」と思っていたそうです。
一見、なぜ?と思ってしまいますが、「外れろ!」という願いは、裏を返せば「相手が外してはじめて自分が勝てる=自分が相手と同じか下である」というセルフイメージを持ってしまっているということになります。
その一方で、「入れ、入れ」という思いは、「相手が入れてはじめて、相手が自分に相応しい存在になる=自分は相手より上の存在である」というセルフイメージを維持できているということの現れです。タイガーが、「自分なら出来る・自分にはそれだけの能力がある」と高い自己効力感を持っていたことが伺えますね。
また、自己効力感は能力の上下にも繋がっています。例えば、「自分はテストで70点を取る能力がある」という自己評価をしていたとしましょう。それで30点を取ってしまうと、自分らしくないので、次のテストでは点数を上げてきます。逆に、その自己評価で100点を取ると、それはそれで自分らしくないので、次のテストでは点数を下げてしまいます。無意識に調整しているということです。
お子さんは自分の能力をどのように評価していますか? 自己効力感の高い状態はモチベーションの向上や向上心に繋がり、失敗を次に生かせるようにもなります。こう聞くと、サッカーにも勉強にも、できるだけ高い自己効力感を持って臨んで欲しいと思いますよね。
自己効力感(エフィカシー)を育む4つのポイント
それでは、自己効力感を育むために大切な4つのポイントをご紹介します!
●成功体験…やり遂げた経験
小さなことでも成功体験を積み重ねることが大切。「小さな出来た」を経験させてあげること。
●言語的説得…褒められ認められる
周りの人がポジティブな言葉で励ましてあげたり、褒めてあげたりすると自己効力感は高まります。高学年になると親以外の第三者(監督、先生、祖父母など)の言葉も効果的です。
●代理経験…人を見て学ぶ
自身の経験ではなく、他人の成功ストーリーによっても自己効力感は高まります。チームメイトやクラスメイトの成功話を聞いたり、憧れの選手の学生時代の体験などを本から知るのもいいかもしれません。
●情動的喚起…落ち着いた心と身体
心身の健康です。食事、排せつ、睡眠、運動など日々のリズムを大切に、心と身体が共に健康であることを心掛けましょう。
自己効力感を育む4つのポイント、いかがでしたか? もしかしたら何気ない言葉や、良かれと思った手出しがお子さんの自己効力感を下げてしまっていることもあるかもしれません。
そして何より大切なのは、子どもの能力を決めつけないことです。今日から少し視点を変えて、頑張るお子さんのサポートをしてあげて下さい。