自宅でも取り組める「脱力トレーニング」でパフォーマンス向上!
お子さまの試合を見に行って、1タッチ、1プレーだけ見て「おっ?!あの選手上手いなぁ!」と思った経験ありませんか? 私が思わず目を奪われるような1プレーができる選手は、身体の使い方が上手で動きがとてもしなやかな選手です。
今月のコラムは、我が家の兄弟二人がしなやかな動きを手に入れるために取組み、高い効果を感じているトレーニング方法についてご紹介します。
なんだか動きがぎこちない…。そんな時に出会った「脱力トレーニング」
小さい頃からパパと二人三脚でたくさん練習を積んできた我が家の長男ですが、元々運動神経が良い方とは言えず、なんだか動きがぎこちなくておかしいと思う時が多々ありました。
例えばこんなことです↓
・走り方がおかしい
・蹴り方がおかしい
・ボールが上手く投げれない
・上り棒が登れない/うんていができない
・四肢の可動域が狭い(柔軟性とは別)
・動きが小さく見える
どうすればもっと身体を上手に使えるようになるのだろう?と思って、体幹トレーニングやジムで行うフィジカルトレーニングなど、色々なものを試してきましたが、大きな成果は見られず…。ですが、4年前に「脱力トレーニング(以下、ゆるトレ)」に出会ってからは身体が大きく変わりました。
「ゆるトレ」とは、身体の動かし方を知り、人間の身体が本来持っている力を引き出すためのトレーニングで、しなやかな筋肉や体軸を育てるために様々な動きに取り組むトレーニングです。
私がアスリートアロマトレーナーとして推奨しているアロマトリートメントも、筋肉を緩めてしなやかな筋肉を育てることを目的としているので、通じるものがありますが、ゆるトレはさらに骨、筋肉、関節の一つ一つまで意識を通し、「ゆるめる」を極めているトレーニングのように感じます。初めてゆるトレ講師の松井達也さんの滑らかな身体の動きを見た時は鳥肌が立つほど驚きました。
一人でも取り組める!とにかく毎日ゆるめる!
ゆるトレの長所は、やり方さえ学べば一人でも取り組めることです。むしろ、本人が真剣に取り組む気持ち、継続する気持ちがなければ結果が出ないトレーニングのようにも思います。
基本のゆるトレと呼ばれている「腰モゾ」や「膝コゾ」といったトレーニングがあるのですが、小学校高学年くらいになると集中力も出てくるので、長男はまるで瞑想しているかのように精神を集中し、自分の身体の筋肉・骨一つ一つと向き合いながらトレーニングしています。
以前は動きがぎこちないなと感じていた長男ですが、ゆるトレを取り入れて以降、それまでは入れていなかった地区トレセンに合格し、6年生の冬にはナショナルトレセンに選出頂けるまで急激に成長しました。そんな長男の成長を見て、パパと「この短期間での成長は、ゆるトレに励み、身体が使えるようになってきたおかげだね」とよく話していました。
中学からは寮生活をしている長男ですが、中3になった今もゆるトレは欠かさず続けているようで、スルスルと抜けていくようなしなやかなドリブルや、自分よりサイズの大きい選手にも当たり負けしない軸の強さが特徴の選手に、少しずつ成長してくれているように感じています。
意識できるようになりたい「仙骨」
ゆるトレでは、基本のトレーニング以外にも、走り方、投げ方、キックやドリブルの姿勢などを改善し、パフォーマンスを上げていくためのトレーニングもあります。
我が家の子どもたちは、「逆足のキック力を上げたい」「一瞬の抜くスピードを手に入れたい」など、気になっていることをテーマに講師の松井達也さんや、山田崇誠さんにパーソナルトレーニングをお願いしています。
子どもたちがお二人によく言われていることの一つが、「仙骨(背骨と腸骨をつなぐ部分にある大きな逆三角形の骨)」を意識して動くことの大切さです。
例えばボールをコントロールする時、ついつい行きたい方向へボールを蹴り出そうとしてしまいます。これでは、上半身が止まったまま足だけ動かすことになってしまい、スムーズに動けず、ボールが足元から離れてミスに繋がります。
スムーズにコントロールを行うためには、仙骨の向きをボールより少し先に進みたい方向に変えることを意識して体軸の向かう方向を変え、ボールは軽くタッチするだけ! それだけでボールが行きたい方向へ自然と転がってくれるのだそうです。
なるほど!と思って頂けましたか? コーチたちの指導を受けて、子どもたちが意識していることを書いてみましたが、私ができるのは、プレーを見て「仙骨もっと意識して~!」と声をかけることだけです…お恥ずかしながら体現はできないですので悪しからず(笑)。
「うちの子なぜか動きがぎこちない…」と感じている方は、ゆるトレを取り入れてみてはいかがでしょうか? しなやかで自由に動く身体に近づけると思いますよ。