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「あー、もう、なんでスパイクの紐が解けているの⁉︎事件」アメリカ少年サッカー記27

子どもの試合の最中に時折起こる、靴紐が解ける問題。小学校に入学した頃はまだ自分で靴紐を結べないので、試合前にお父さんお母さんが子どものスパイクの靴紐をしっかりと結んでいました。さらに、試合中にスパイクの紐が解ければ、保護者やコーチ、そして時には審判が、子どもの靴紐を結んでいました。その光景は心温まるものでしたが、最近少し衝撃的な靴紐事件に遭遇しました。

大雨の試合で靴紐と格闘

 

長い冬が終わり、数ヶ月ぶりに外での練習試合がありました。その日は雨で、気温は摂氏10度を下回る寒さ。こちらは数人の選手が不在だったので、高校生女子チームとの対戦に息子は出ずっぱりでした。

ふと気がつくと、試合中に、時折、息子がしゃがみ込んでいます。靴紐が緩むようで、靴紐を締め直していたようです。その後も何度もしゃがみ込んでいて、ついに審判は息子の靴紐を待たずに試合を続けました。セットプレーの場面では、ペナルティエリア内にしゃがむ息子を避けながら他の選手がプレーをしています。寒い雨の中、指がうまく動かなかったのかもしれませんが、こんなに靴紐が解けたのは初めてでした。

靴紐解けまくりの状況を打破するアイディアは?

結局、その試合では、10回以上靴紐を結んでいたと思います。この状況を見て、「どうしたら靴紐が解けにくくなるのだろう?」と疑問に思いました。ネットで検索すると、靴紐の解けやすさは紐の形状や足の形にも影響し、解けにくい結び方なども紹介されていました。今更ながら息子に紐の結び方を確認しないと、と思いました。

ところが、試合終了後にコーチが息子に提案したのは、「シューレースレスのスパイク」を試すことでした。シューレースレスのスパイク、すなわち靴紐のないスパイクです。確かに、紐がなければ解けようがありません。息子は興味を示さなかったようですが、コーチは「息子が使ったスパイクを貸すから、次の試合で試してみろ」と説得しました。ところが、コーチは家中を探しはしたものの、肝心のシューレースレススパイクが見つからなかったようで…。なので、4月は靴の値段が下がるということもあり、シューレースレススパイクを買うことにしました。

スパイクもオンラインで買う時代

30年前に高校サッカーに熱中していた夫は、靴紐なしなんてとんでもない、と言いました。それでも、愛用するアディダスのウェブサイトを見ると、数種類のシューレースレススパイクが販売されていました。これなら、と息子の選んだシューレースレススパイクを早速注文しました。

 
注文したスパイクがこちら

オンラインで靴を購入する場合、靴が合わないとどうなるのか疑問に思われるかもしれません。成長期の子どもは、靴を買うたびに足のサイズが大きくなり、スパイクの場合、同じメーカーであっても、シリーズによってサイズやフィット感が変わります。そこで、オンラインでスパイクを購入する際は、全く同じ商品をサイズ違いで2~3足注文し、サイズに合ったものを使用し、合わないものを返品しています。

返品は送料無料で手続きも簡単です。アディダスの場合、注文メールの返品のリンクをたどって、今回購入した商品のリストから返品する商品とその理由を選択します。返品理由は、大きすぎる、別の商品が届いた、もういらない、などです。送付用伝票が出力されるので、それを印刷します。あとは、商品を送ってきた段ボールに返品したい商品を詰めて、最寄りのFedexに持っていくだけです。Fedexの店頭で送付用伝票が読み込まれると、アディダスに返品の連絡がいき、1~2週間で全額返金されます。

この利便性は、店舗を減らしオンラインショッピングに移行するアメリカ国内の事業戦略かもしれませんが、日本にこのようなシステムがあれば、スパイクのオンライン購入が選択肢になるかもしれません。

靴紐なしのスパイクの威力はいかに?!

商品が届いた日に、息子は早速新しいスパイクを試しました。履き心地は良さそう、とのことだったので、その週末の試合で様子が見られるかなと楽しみでした。ところが…試合当日アップしている息子の足元をふと見たら、10回も靴紐が解けたいつものスパイクを履いていました。なんと、シューレースレススパイクはまだ少し大きいので、もう少し日にちが経ってから履くとのこと。このタイプのスパイクは、紐できつくするなどの調整ができないので、完全にフィットしないと、気になるのかもしれません

結局のところ、シューレースレススパイクの力はまだ不明ですが、このスパイクを気に入れば、少なくとも試合中の靴紐が解けるという問題からは解放されます。試合中に靴紐が解けるとハラハラするもの。気になる方はシューレースレススパイク、試してみてはいかがでしょうか?

WRITER PROFILE

近本 めぐみ
近本めぐみ

日米で色々な大学、研究所を渡り歩く理系研究者。現在はアメリカ在住、在米歴と息子のサッカー歴が8年のサカママ。サカママWEBでのコラムを通して、アメリカならではのサッカー育成の面白いところ、興味深いところを発信していきます。

★外部ブログ「アメリカ発少年サッカーの育成事情」でも執筆中

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