サッカージュニアのマストアイテムの選び方~トレーニングシューズ編~
サッカーの練習をするときに履くシューズといえばスパイクを思い起こす人が多いかもしれませんが、練習時に履くのは「トレーニングシューズ」です。そもそもトレーニングシューズとは? そんな疑問をクリアにしてから選びましょう。
トレーニングシューズとは?
トレーニングシューズとは、その名の通りトレーニング時に履くシューズです。略して「トレシュー」と呼ばれることもあります。
サッカーのシューズと言えばスパイクを思い起こす人が多いかもしれませんが、練習時に履くのはトレーニングシューズが主流。スパイクとの違いはソール(底)の部分に「スタッド」と呼ばれる突起がたくさんついているかどうかが大きいところです。トレーニングシューズにはスタッドが付いておらず、それにより
・足にかける負担が軽い
・疲れにくい
・グラウンドを傷つけない
などの違いがあります。
他のスニーカーではダメ?
普段はいているスニーカーとそれほど見た目が変わらないこともあり、持っているランニングシューズなどで代用できないかと考えませんか。トレーニングシューズとそれ以外のスニーカーとの違いは、サッカー用に作られたものかどうかということです。
走る、止まるなどの動きに加えて、サッカーではボールを蹴る、止めるなどの特別な動きが加わります。その動きに対応するつくりとなっているのがトレーニングシューズ。スタッドは付いていませんが、「ポイント」と呼ばれる小さな突起は付いていて、それにより土や人工芝のグラウンドでも滑りにくくなっています。
動きやすく蹴りやすい、そして怪我をしにくくなるのがトレーニングシューズを履くメリット。軽く柔らかなランニングシューズなどはサッカーではねん挫しやすいなどのデメリットも考えられます。
さらにもう1点。サッカー時に履くなら、他の用途を目的にしたシューズよりもトレーニングシューズのほうが丈夫で長持ちします。あえて1足用意する理由はたくさんあるようです。
トレーニングシューズの種類と価格の差
トレーニングシューズにも、様々な種類がありますが、まず念頭に置きたいのはサッカー用であること。フットサル用や野球用のトレーニングシューズも存在するので、そこを間違えないようにしましょう。
さらに、素材やブランドによって価格差があります。メイン素材としては天然皮革製のものよりも人口皮革のもののほうがリーズナブルですし、お手入れもラクです。ジュニア世代はサイズアウトが早いので、お財布との相談も必要ですね。
紐? マジックテープ??
小学校低学年では、紐を自分で縛ることができない子どもも。ジュニア用のトレーニングシューズの中にはマジックテープ式のものもあるので、最初の1足は紐のものでなくてもよいかもしれません。
ただし、学年が上がるにつれて紐のものが当たり前になりますし、何より本人が「マジックテープでは恥ずかしい」と感じるようになる可能性も(筆者の息子がそうでした!)。サッカーを続けるなら特に、いずれはシューズの紐をしっかりと結べるようになる必要があるため、その頃までに紐を結ぶトレーニングもするとよいでしょう。
本記事監修者が監督を務める「unionスポーツクラブ」では、1・2年生は夏休みの合宿時に紐を結べるかどうかをテストする機会を設けているそう。紐のトレーニングシューズを履くなら、自分で結べることが前提とのことです。
なお、学年が上がるにつれて紐のトレーニングシューズを推奨する理由もあるようで、その理由は「より自分がイメージしたプレーをする為には、マジックテープよりフィット感が増す紐にがおすすめ」だそう。まずは次のサイズアウトのタイミングまでに紐を自分で結べるようになり、無理なく切り替えられるといいですね。
トレーニングシューズの選び方
トレーニングシューズを選ぶ際、まずはスポーツ用品店などで試し履きをすることと思います。その際に注意することは、普段履く靴下ではなく、サッカー用のソックス(ストッキング)を履いて試し履きをすることです。お店によっては試し履き用にサッカーソックスを用意しているところもあるほどです。
また、つま先を数センチ浮かせて、かかとを合わせて履きましょう。そうすることで、足にフィットするサイズがわかりやすくなります。シューズの中で指は少し動く程度がベスト。「どうせ大きくなるから」と大き目を買いたくなる気持ちはぐっとこらえ、フィット感を重視して選んでください。
言ってもサイズアウトが気になる人は人差し指一本分が限界かな。
また、子どもがサッカーをする気持ちにスイッチを入れるべく、気に入ったデザインのものを選ばせてあげることも大切にしたいところです。
サッカーを続けるなら、これから何足も買うことになるトレーニングシューズ。記念すべき最初の1足は、親子で楽しみながらじっくりと選びたいですね。
取材・文/小林博子