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KUMON presents 吉田麻也「夢をかなえる力」【サカママオンラインフェスタ REPORT】

2月6日から14日に行ったsoccer MAMA ONLINE FESTA。イタリアからサッカー日本代表の吉田麻也選手に生出演していただき、夢をかなえるために大切なことについて語ってもらいました。ここでは、吉田選手の学生時代の話やサッカーと勉強の両立についてなどをピックアップ!

吉田麻也選手
イベントでは吉田選手がイタリアから生出演してくれました。

中学から親元を離れ名古屋へ。決断してくれた両親に感謝

-現在はイタリア・セリエAのUCサンプドリアで活躍中の吉田麻也選手。イタリアでの生活はどうですか?

「イタリアに来て約1年。コロナ禍でロックダウンや隔離などもありましたが、今は家族とも一緒に住むことができ、落ち着いてプレーできています」

-明るく、賢く、そして愛されキャラという印象の吉田選手ですが、少年時代はどんな性格でした?

「3兄弟の一番下で、兄2人とは年が離れていたので、年上の人からかわいがられることが多かったです。両親からも厳しく育てられず、自分で考えて、自由にさせてもらうことが多くて。そんなことが影響して、プロになってからも先輩たちにかわいがってもらえるキャラクターになったのかもしれないですね。もともとオープンな性格ではなかったのですが、いろいろな環境にいたことで、明るい性格になった気がしています」

-サッカーを始めたのはいつ頃ですか?

「5歳の時にJリーグが開幕して、兄たちがサッカーを始めたことで『遊び=サッカー』になりました。サッカークラブに入ったのは小学2年の頃。月水金の練習と、土日のどちらかに試合があるくらいで、サッカー漬けの毎日ではなかったです。だから、正直プロになれるわけないと思っていましたし、それよりも兄たちの影響で、音楽などいろいろなことに興味を持っていました」

-そんな中、中学から単身で名古屋へ?

「名古屋グランパスのユースセレクションに運よく合格したんです。ただ、長崎市で生まれ育っていたので、当初は1年程行ってみるくらいの軽い気持ちでした。それでも両親は反対することなく、親元から離れたところに送るという決断をしてくれて。自分が親になったからこそ、両親がすごい決断をしてくれたんだと今になって思いますね。名古屋に行って、家を契約したり、家具を購入したりと、高額なお金が出ていくのを目の当たりにして、これは簡単には帰れないと気持ちが固まりました。中学から兄と二人暮らし、高校は寮生活と、早くから親元を離れたことで自立することができたのはよかったと思っています」

英語に早くから触れていたら、もっと上にいけたかもしれない

-名古屋グランパスエイトU-15に入って感じたことは?

「ユースに入って、こんなにも上手い選手がいるのかと思いましたし、プロになれるのかという不安もありました。他のクラブチームと対戦するたびに次から次に上手い相手が出てくるから、リアルサッカー漫画のような感じでしたね。中学でプロになった選手もいたりと、本当に敵わないと思うことが多々ありました」

-そうした中で、どうやってモチベーションを維持されていたのですか?

「上手い選手たちに負けたくないという気持ちが一番ハングリーさを生み出してくれたと思います。最初はレベルが違うと思っても、どうすれば彼らに追いつくかということを毎日考えながら練習することで、少しずつ結果が出て、上のカテゴリーに呼ばれるようになって。その中で先輩たちとプレーすると、またレベルが違うから考えて練習する――。それを繰り返す中で支えになっていたのは『親元を離れ、プロになるために名古屋に来ている。だから絶対に負けられない』という強い気持ちだったと思います」

-プロを意識するようになり、海外でもプレーしたいと思うように?

「中学3年くらいから海外でプレーしたいと漠然と考えるようになり、高校の時のコーチが海外志向が強い方だったので、いつのまにか目標になっていました」

-そうすると英語は意識して勉強を?

「もともと英語は授業として好きだったのですが、高校になって目標がより具体化されたことで、英語が必ず必要になると思い、意識して勉強していました。ただ、英語は幼い頃から触れていたほうが絶対にいいと思います。『子どもの頃にやっていたほうがよかったことは?』という質問で、真っ先に思うのは語学ですからね。早くから語学を学んでいれば、もっと上にいけたかなって。じつは小学生の時、KUMONに通ったことがあったんです。KUMONをずっと続けていたら、もっと違う分野で活躍していたかもしれないですね」

小さな目標をつくり、一つずつクリアしていくことが大切

-高校は公立ですよね。サッカーと勉強の両立、大変でした?

「高校の時は、テストに関係なく練習はあったので『テスト期間=地獄期間』でしたね(笑)。だからこそ、日頃から授業に集中して、理解しておくようには心がけていました。僕は、サッカーと勉強、両方頑張るのが一番いいと思っています。サッカーの量を減らしても、その分のエネルギーを全部勉強に注げるわけではないし、サッカーを犠牲にして勉強をしたからといって、必ずしもいい成績が出るわけではないですよね。だから何事も全力で頑張ることが重要なんじゃないかなと。たとえプロにならなくても、社会に出た時に、サッカーで培ったものや自信は大いに活かされると思うし、何より、サッカーをやっていると友達がたくさんできますよね。サッカーの時間を減らすより、テレビやスマホの時間をもっと短くしたほうがいいんじゃないかなって。僕自身、今、SNSを見るのは1日1時間と決めています。自分の時間、人生をそこに削られすぎたくないですから。好きなこと(サッカー)をやるんだったら、やるべきこと(勉強)もやる。これ、よく娘にも言ってることですね(笑)」

-夢をかなえるためには、どんなことが大事だと思いますか?

「プランを描いて、そこに向かう小さな目標をつくり、ひとつずつクリアしていくことが大事だと思いますし、僕は今までそうやってきたタイプです。日本代表として、ずっと目標にしているのは、ベスト8の壁を超えたいということ。そのために、何をすべきかというのは常に意識していますね」

-最後に子どもたちにメッセージを。

「サッカーも勉強も頑張ってほしいと思います。代表になる選手は僕も含めて賢い選手が多いですから(笑)。まだまだシーズンが続くので、少しでも楽しんでいただけるようなパフォーマンスと結果をお届けできたらと思います」

吉田選手からサッカージュニアへ

吉田選手、教えてください!!

オンラインフェスタのイベント内では、子どもたちの質問に、吉田選手が直接答えてくれました!

 

松原功季くん(小5)・光希くん(小2)
Q.どんな選手のどんなプレーを見たら、上手くなれますか?

A.好きな選手のプレーを何度も見て、真似をすること。それを繰り返し練習することで、試合でできるようになると思います。

瀧本菜乃花ちゃん(小3)
Q.男子と一緒にプレーする中で高学年になると身長差も出てくるのですが、どう対応すればいいですか?

A.基本的な止めて・蹴る技術をしっかり練習することが大切。とくに、女子サッカーはよりテクニックが重視されるので、小学生の時に、技術トレーニングを磨くのが一番いいと思います。

猪上晃我くん(小3)
Q.キャプテンなのですが、どうしたらみんなを励ますことができますか?

A.苦しい時こそ、支えになるのがキャプテンだと思うので、いい時はなるべくみんなが気持ちよくプレーできるように自由にさせて、試合で上手くいっていない時に声を出して、励ますことが大事だと思います。

伊藤逢人くん(小4)
Q.セレクションに合格するためには何が必要ですか?

A.スカウトは、上手い選手よりも伸びる可能性のある選手を取りたいので、得意なプレーを何度か出すことが重要。そのためには、自分が得意なカタチに持っていくことも大事になりますよね。自信を持ってやれば、これまで積み重ねてきたことが出せるはずですよ。

赤木祐吏くん(小4)
Q.試合でディフェンダーをする時、ラインを上げてほしいと声をかけても無視されてしまいます…

A.試合中ではなく、試合の前やハーフタイムに「相手がボールを下げたら、みんなで一緒に上がろう」と話しておいたほうがいいですね。事前にみんなで話すことで、お互いに同じイメージを持てると思いますよ!

大胡凱士くん(小5)
Q.僕はFWなのですが、吉田選手がやりづらいと思うFWはどんな選手ですか?

A.常にゴールにむかってくる選手は嫌ですね。ゴールをめがけてくるから、止めなければいけないし、怖くもなりますから。中でも、ウルグアイのルイス・スアレス選手は本当にやりづらかったです。


誌面の訂正
本記事を掲載したサカママ37号にて、お子さんのお名前に誤りがございました。お詫びして訂正いたします。
【誤】井上晃我くん
【正】猪上晃我くん

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