「怪我予防・パフォーマンス向上に!身体をケアする習慣付けを」イギリスサッカー便り
みなさん、こんにちは!
イギリスでは先月から引き続きナショナルロックダウン中で、学校もサッカーの活動もいまだ休止のままです。ただ、順調に新型コロナウィルスのワクチン接種が進んでいるようなので、サッカーの活動が再開されるのもあと少しの辛抱・・・だといいなと思っています。
今月のサカママコラムは、日本でのエピソードを少しお話しさせていただきたいと思います。
度重なる足の怪我で感じた、身体のケアの必要性
次男が小学3年生の夏、試合中に相手チームのキーパーと激突し、全治2ヶ月の怪我を負ってしまいました。それまではサッカーでほとんど怪我という怪我をしたことがなかったので、初めて経験する長期離脱でした。リハビリを経て秋にようやく復帰することができましたが、その半年後に足の疲労骨折。またドクターストップでサッカーができなくなりました。
この小学校3、4年生くらいの時期に、大きな怪我ではなくても足の痛みや違和感を訴えることも増えてきました。当時、週4、5回サッカーに行くという生活をしていましたが、今思えばほとんど何のケアもしていませんでした。痛みが出たら整骨院や整形外科に通って治療してもらうという状態が続いていると、ある日整骨院の先生から、「定期的にマッサージやストレッチで足の疲労を軽減して、かつ運動指導を受けてみませんか?」というアドバイスをいただき、そこではじめて身体のケアにも向き合うようになりました。
股関節の可動域はドリブラーの生命線!
最初に整骨院の先生から言われたのが、手を顔の前で合わせて、足を肩幅に開き、両足を地面につけたまま膝を曲げて背筋を伸ばしたままお尻を落とせるか? でした。(写真参照)
次男はこの体勢ができませんでした。身体も硬く、特に股関節がとても硬かったらしいです。それから、股関節の動きをスムーズにする運動を重点的にやっていただきました。
サッカーにおいて股関節の柔軟性や可動域を高めることは非常に重要な要素です。というのも、股関節の動きで、足が出る速さや足の伸びる距離が全然変わってくるからだそう。また、股関節の動きが良くなると、膝への負担も軽減され、他の怪我の予防にもつながります。ドリブラーの次男にとって股関節の可動域はまさに生命線だったのです。
パフォーマンス向上のポイントは上半身にも
また、股関節の柔軟性とともに重点的にやっていただいたのが、上半身のトレーニングです。「サッカーのパフォーマンス、身体のキレを高める大事なポイントが上半身の強化なんだよ」と言われた時は、とても驚きました。それまではサッカーが上手くなりたいと、とにかくボールを蹴ったり下半身のトレーニングに重点を置いていたからです。
サッカーはボールを足元で扱うスポーツなので、下半身の筋肉が必要なのはもちろんなのですが、体勢をキープしたり接触プレーに競り勝つために上半身の筋肉も必要です。当時はまだ小学生だったので、上半身の筋トレをするのではなく、体幹を鍛えたり、上半身の動きの質を高めるような運動をやりはじめました。
コンディション管理をルーティン化させることが大切
それから約2年、イギリスに移住するまで毎週整骨院に通いました。普段から自分でできるパフォ―マンスを向上させる運動を教えていただき、ストレッチも普段の生活にきちんと取り入れるようになりました。一番良かったなと思うことは、疲労による足の痛みや違和感を訴えてくることが激減したことです。今思えば、それまではいかに自宅でケアができていなかったのだなとサカママとしても反省です。
もちろんサッカーというスポーツなので、接触などによる怪我は仕方ない部分もあるのですが、活動の前後で入念にストレッチをしたり、体の柔軟性を高めることによって予防できる怪我もあると思います。また、継続することで次男の身体のキレも上がったように感じます。
イギリスに移住してからは、以前のように整骨院に通って・・・ということはできなくなりましたが、今までしてきたことが習慣となって、自分で入念にストレッチを入れたり、コンディション管理ができるようになりました。少しストレッチをサボると試合でのパフォーマンスが良くなかったりするようで、いろんな失敗も自分で経験しながらやっているようです。試合の日は、朝軽くジョギングに行って、入念にストレッチしてから試合に向かう、という自分なりのルーティーンもできてきました。
サッカーが休止されている今、先月のコラムでも書かせていただきましたが、S&Cが股関節の柔軟性と上半身トレーニングにとても有効です。少しでもコンディションを維持できるよう頑張って欲しいなと思います。
サッカー活動の再開はいつになるのかまだ未定ではありますが、また息子たちのサッカーの応援に行ける日が今からとても待ち遠しいです!