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【チャンスをつかむ!ケガをしないカラダづくり】毎日の食事で意識したいこと

プロサッカー選手としてスペイン、日本でプレーし、現在はパーソナルトレーナーとして活動している島村麗乃(しまむられいの)さんに「ケガをしないためのカラダ作り」についてお伺いする本シリーズ。
今回は、「ケガをしないカラダ作りのための食事」について。
ケガをしないカラダを作るためには、毎日の食事でどんなことを意識すればいいのでしょうか?

前回の記事はこちら

競技力を上げるためには、運動だけでなく食事も大切

前回はケガをしないカラダ作りにはピッチ外の準備が必要になるとお話ししました。
ピッチ内では、競技力を発揮しなければいけません。競技力とは、メンタル、技術、体力、コンディショニングなどの総合力でもあります。さらにその競技力の基礎となるのが、専門体力と基礎体力です。これらを作るには、運動と食事の両方が大切。練習だけをひたすら頑張っても、食事が疎かになっていてはいけない、ということですね。

 

それでは、基礎体力、専門体力をつけるためには、毎日の食事でどんなことを意識していけばいいのでしょうか? まずは、カラダのつくり、どんな栄養素が必要になるのかを知っておきましょう。

カラダの中では生成できない「必須脂肪酸」と「必須アミノ酸」

カラダは食べたものからでしか作られません。そしてカラダを構成する約60%が水分、約18%が脂質、約16%がタンパク質、その他がミネラルなどで構成されています。
脂質の中には「必須脂肪酸」、そしてタンパク質の中には「必須アミノ酸」という栄養があります。みなさんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?これらは名前に必須とついているように、特に優先的に摂らなければいけません。というのも、カラダの中では生成できないため、食べることでカラダの中へと入れる必要があるからです。

脂質が含まれている食材は、牛肉、豚肉、鶏肉、魚の脂身や、卵、大豆です。タンパク質もほぼ同じで、牛肉、豚肉、鶏肉、魚、卵、大豆に含まれています。カラダの中で生成できない「必須脂肪酸」と「必須アミノ酸」を取り入れるためにも、これらの食材は積極的に摂りたいところです。

 

「お肉は子どもも結構食べるけど、特におすすめってあるの?」という方には、質の良い筋肉を作る場合、牛や豚であればロースやハラミなど赤身の部位がおすすめです。鶏に関しては、鶏皮を避ければ部位は気にしなくても大丈夫です。ただし、ささみなどに限定してしまうと、脂質が不足してしまいます。基本的に脂質とタンパク質が含まれる食材は共通していますが、この点には気をつけましょう。

さらにこだわるとすれば、調理の際に食材が酸化してしまうとカラダは疲れやすくなってしまうので、焼くよりは茹でる調理法がおすすめです。味付けもシンプルな塩コショウやしょうゆ、ポン酢だと尚良しです。

とはいえ、色々気にしすぎてしまうと食がストレスになることもあります。成長期であれば過剰に部位を気にしたり、脂身を避ける必要もありませんから、とにかく種類豊富なタンパク質食材をとるようにしていきましょう。そうすれば、自然と脂質も摂取することができるはずです

運動前にはエネルギー源となる「糖質」を

 
運動の前には糖質を摂ってエネルギーを充電しましょう

「エネルギー源になる炭水化物も重要だよね」と思う方も多いと思います。もちろん炭水化物は重要ですが、そもそも炭水化物は糖質と食物繊維でできています。エネルギーになっているのは糖質の方で、食物繊維はエネルギーにはなりません。そして、炭水化物には「必須脂肪酸」や「必須アミノ酸」のように「必須」というものはなく、実は摂らなくてもカラダの中で生成することができます。

ですが、サッカーというスポーツでは、瞬発的な運動も長距離的な運動も必要とされます。その運動の時に必要になるのが「糖質というガソリン」なのです。そのガソリンを摂らないと、試合中にガス欠になったり、パワーが発揮しにくくなります。
ですから、運動前には糖質をよく摂ってエネルギーを充電するようにしましょう。運動する2時間前に食べ終わるようであれば、基本的に制限はありませんが、運動の30分前などは消化に時間がかかるものは避けた方がいいです。バナナやスポーツドリンク、ジュース、エネルギーゼリー飲料などがおすすめです。
また、試合のときにはハーフタイムにスポーツドリンクなどで糖質を摂るようにしましょう。パフォーマンスアップや集中力アップに繋がり、注意力が散漫にならないことでケガの予防にも繋がります。

筋肉の材料となるタンパク質は特に重要

特に食事で重要なのがタンパク質です。
なぜなら、髪の毛、皮膚、爪、筋肉、骨のほとんどがタンパク質で構成されているから。運動をしていなくても、ターンオーバーによってこれらは常に入れ替わり続けています。運動をしているお子さんだけではなく、親御さんも気にしたい栄養素ということですね。
それでは、いったいどのくらいのタンパク質を摂ればいいのでしょうか?

目安としては、【体重×1g】の量を最低限摂る必要があります。体重60kgの人の場合は、60gのタンパク質が最低限必要ということですね。
しかし、「60gってどのくらい?」と思いますよね。簡単な目安があります。自分の握りこぶしくらいで、タンパク質が20g摂れると考えて大丈夫です。
じゃあ、60g摂るならこぶし3個分を一気に摂ればいいのかというと、そうではありません。1食でのタンパク質吸収の上限は、カラダの大きさにもよりますが、20~35gです。そのため、複数回に分けてとることが大事です。最低でも朝昼夜の3回、多くて、朝昼の間食と昼夜の間食を加えた5回に分けて、一日の目安量である【体重×1g】を摂るようにしましょう。

タンパク質食材は、先にも上げた牛・豚・鶏・魚・卵・大豆です。これらの食材は偶然にも、ほとんどが100g中に20gのタンパク質を含んでいます。なので、食材によって目安量を変える必要はありません。

基本的には【体重×1g】がタンパク質の最低必要量ですが、運動をしているアスリートにはもう少し量が必要になります。
小学生の段階では肝臓の機能が強くないため、大量摂取はお勧めしません。そのため、【体重×1∼1.5g】、中学生になったら【体重×1.5~カラダの大きい子では×2.0g】までを目安にしましょう。高校生以上はトレーニングの強度に合わせて、【体重×2.0~3.0g】まで摂取することをおすすめします。
先にも述べたように、タンパク質と脂質が含まれる食材はほぼ同じなので、様々な種類のタンパク質食材を食べることで、自然と脂質も摂取することができます。

 

筋肉の構成成分の80%はタンパク質が材料です。これが不足してしまうと、ケガのリスクがグンと上がってしまいます。特に日ごろから意識して摂るようにし、いつ訪れるか分からないチャンスに備えましょう。