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女子サッカー選手は知っておきたい!健康な身体づくりのための「成長スパート」

女子サッカー選手は知っておきたい!健康な身体づくりのための「成長スパート」

ワールドカップやオリンピックのなでしこジャパンの活躍を受けて、数年前から女子サッカーの人気が高まっています。でも、女子選手特有の悩みに関する情報はまだまだ多くありません。繊細な問題だからこそ、自分一人で悩んでしまったり、どうサポートしていいのか分からない親御さんも多いのではないでしょうか?

そこで今月は、順天堂大学医学部附属順天堂医院・浦安病院の女性アスリート外来所属の上木先生による、「女子選手の身体の悩み」をテーマにした連載を4回に渡ってお届けします。
第1回のテーマは「成長期」について。成長期がいつなのかを把握し、より健康な身体を作るために意識すべきこととは?

成長期を活かした身体づくりは競技力アップの近道

皆さんは成長期を意識してサッカーをしていますか?
日本の女子サッカー選手は、海外の選手と比較して小柄だといわれています。2019年ワールドカップの日本代表選手の平均身長は163cm。一方、文部科学省の学校保健統計調査(平成30年度)によると、2018年度時点での17歳女子の平均身長は157.8cm。競技力を発揮するには、少なくとも平均よりあと5cmほどは必要であることが言えそうです。

もちろん、サッカーは小柄な選手でも活躍できる競技です。ですが、成長期を十分に活かして身長を最大限に伸ばすことができれば、もっとプレースタイルの幅を広げられると思いませんか?そして何より、成長期を活かした身体づくりは、競技力の向上だけではなく、将来の健康にも繋がっていくのです。それでは、どんなことを意識すればいいのかおさえていきましょう。

どれくらい身長が伸びるか計算してみよう!

家族みんな小柄だから、あまり身長が伸びないんじゃないかとお悩みの方もいるかと思います。確かに身長は遺伝的要素が大きいと言われています。
下記は予測身長の計算式で、どれくらい身長が伸びるかの目安となるものです。

男子の身長=(父親の身長+母親の身長+13)÷2
女子の身長=(父親の身長+母親の身長-13)÷2

計算の結果が平均身長以下だからといって、落ち込む必要はありません。なぜなら、身長の伸びには生活や運動などの環境要因も影響するからです。
実際に今まで多くのアスリートをサポートしてきましたが、予測身長を大きく上回ったケースもたくさんありました。逆に、中学生の時に栄養不足で身長が予測より伸びなかったケースもあります。
ですから、遺伝要素だけであきらめず、自分にとって最大限の身長の伸びができるように、自分の成長期を知ること、生活で改善できることがあれば見直してみることが大切なのです。

成長曲線で成長スパートを逃さない

皆さん、成長曲線は活用していますか?乳幼児期は活用したけれど、今は…という方が多いのが現実かもしれません。
一方、とある自治体では小学校などで定期的に成長曲線をプロットし活用している例もあります。もしお手元にあればそちらをご覧くださいね。ない場合は、無料ソフトをインストールして成長期を確認することもできます。
(スラリちゃん、Hightのダウンロードはこちら https://www.juntendo.ac.jp/athletes/surari/surari_download.html

子どもは成長期を迎える前から、1年に5~6cmずつ身長が伸びています。成長期に入ると、その成長スピードがぐっと速くなり、急に8~10cm伸びると成長スパートに入ったことがわかります。
女子は小学校高学年からこのスパートがみられ、男子と比べて早く思春期に入ります。成長曲線を記録していくと、曲線が山形になることで把握できるでしょう。

グラフ
出典:女性スポーツ研究センター

成長スパートは、平均して11歳ごろ(小学5年生)からみられます。その数年前の9~10歳ごろには、しっかりと運動をして運動による消費エネルギーを高めておきましょう。そうすることで成長スパートに弾みをつける準備ができるのです。

また、身長の伸びがみられる1年前ほどから、体重が増えることがわかっています。この時に体重が増えることは、身長を伸ばす上で大切なこと。ダイエットの若年化が懸念されていますが、この時期は特に体型を気にして食事量を少なくしたりしないでほしいのです。初経を迎えると身長の伸びは少なくなります。初経を迎えるまでにどれだけ身長を伸ばすことができるかが、競技力が高まる将来の体格の土台作りにおいて重要なポイントです。

成長期に十分に身長を伸ばすための食事

図

では、成長期にはどんな食事をすればいいのでしょうか。健康を維持しスムーズに成長期を迎えるためには、十分なエネルギー補給適度な運動睡眠などの休養の3つが大切です。特に不足しがちなのは食事によるエネルギー補給。優先すべきは食事量の確保です。

また、成長期に不足しがちなカルシウムは骨を構成するミネラルです。筋肉や内臓も大きくなりますが、その構成要素はたんぱく質です。これらの栄養素を身体のなかで十分に生かすためには、実はエネルギー量が必要で、炭水化物や脂質などでエネルギーを充分に蓄えてこそ、効率よくビタミンミネラルを活用することができます。

まずは3食の食事の品数をそろえること。食事で補給できないものは補食(間食)で補いましょう。この時期ばかりは、食べたいだけ食べても大丈夫です!成長期を味方につけるために、食事からのエネルギーを充分に満たして毎日を元気に過ごしましょう。


出典・参考
女性スポーツ研究センター https://www.juntendo.ac.jp/athletes/


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5月5日(火)本記事を監修してくれている上木明子さんを講師に迎えたオンラインイベントを開催します。参加申し込みは3日(日)まで受け付けていますので、お話を聞いてみたいと思った方は、ぜひご参加ください。
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※定員に達し次第、受け付け締め切り。

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