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『8人制サッカー』はサッカーの理解を深める良い機会です

サッカーはルールの中で自由な発想を大切にしますので、選手一人ひとりがどこに動くのか、どんなプレーをしたらよいのか、などの判断が多く求められます。8人制サッカーは、ボールにたくさん関わることで判断の回数が増え、11人制よりも観るものが減ることで、よりそれらの判断が明確になります。また、攻守にわたり積極的に関わることでサッカーの全体像を理解し、関わることの習慣づけができます。何よりも、数多くの成功と失敗を繰り返すことによって、自分と味方、味方と相手、自分と審判など、サッカー理解が深まることにつながります。

保護者の皆さんは、選手自身が考え、感じ、判断したことを認め、たとえパスをミスしたり、相手に抜かれたり、結果が上手く出来なかったとしてもがっかりしないでいただきたい。むしろ、いろいろ自分で判断したことを誉めてもらいたい。サッカーでは選手が主役で、保護者の皆さんは選手にとって力強い最高のサポーターです。選手の素晴らしい判断を伴うプレーには、味方、相手に関係なしに大きな拍手をしていただきたい。終わったら、勝敗に関わらず、選手たちの全力を尽くしたプレーに温かいポジティブな声かけと大きな拍手をお願いします。目の前にいる未来のスーパースターに触れているのですから。そして、そのゲームを担当した仲間である審判チームにも「ごくろうさま」と一声かけていただくとうれしいです。審判も次のゲームに対する意欲が高まります。
大好きなサッカーをより発展させるために。

WRITER PROFILE

小幡 真一郎
小幡 真一郎

1952年7月21日生まれ、京都府出身。元国際主審。
サッカーの競技規則の側面から、サッカーの持つ魅力、またはサッカーそのもののを伝えたいと思います。著書に7月21日発売『おぼえよう サッカーのルール』(ベースボールマガジン社)、『すぐに試合で役に立つ! サッカーのルール・審判の基本』(実業之日本社)、『失敗から学ぶサッカー審判の教科書 しくじり審判』(カンゼン)がある。