GK TECHNICAL コラプシング
シュートセーブの際に必要な技術を身につけるためのメニューを紹介する同シリーズ。
今回は飛ぶ方向の足を前方に払い出すようにして倒れる「コラプシング」。
シュートストップ時に用いる「コラプシング」を使用する状況と、それを身に付けるための練習方法を紹介する。
「コラプシング」とは、シュートストップのダイビング時に使用する特殊な技術の1つ。
シュートストップ時に用いる「コラプシング」を使用する状況と、それを身に付けるための練習方法を紹介する。
コラプシングを使用する状況
まずは、どのようなシュートに対して「コラプシング」を使う必要があるのか。それは近距離でシュートを打たれ、プレー方向の脚で踏み切る時間がないと判断した場合になる。
例を挙げれば、FWとの1対1、もしくはシュートがDFに当たりコースが変わったときなど、シュートへの反応時間が短いときに有効となる。
練習する際、最適なポジショニング、構え、そして構えるタイミングができているのは大前提。その上で、シュート方向を認知して、プレー方向の脚を前方に引き上げる「コラプシング」を選択。これにより身体を素早く倒すことが可能になる。プレー方向の脚を前方に引き上げるこの動作は、意識的に練習しなければ、身に付けるのは難しい。
また、反応時間が少ない中で無理やりプレー方向の脚で踏み切ろうとすれば、身体を倒すのが遅くなり、ボールへの反応も遅れてしまう。そのため、「コラプシング」の技術を用いて、プレー方向とは逆足で踏み切るのが有効となる。逆足でしっかりと地面を捉え、地面を押す。それこそが、力強いコラプシングでのダイビングにつながる。
LESSON1 ハンドトスからのコラプシング
倒れる側の足を前方へ引き上げ、逆足で地面を押す練習。慣れるまでは、ボールを投げる方向と高さを決めておく。コーンに置いたボールはあくまで意識付けのため、触れなくてもOK。
❶投げられた瞬間にコーン上のボールを蹴り上げる。
❷逆足で地面を力強く押す。
❸最速距離でダイビング。
❹前に足を蹴り上げ、倒れる方向の足を引き上げる習慣をつけよう。
LESSON2 コラプシングを用いたシュートセーブ
GKはファー側の足で「片足立ち」で構える。シュートはニアとファーに蹴り分ける。
パターン1はニアへの対応、パターン2はファーへの対応。
❶GKはコースを瞬時に認識。
❷ニア側の脚を前方に引き上げ、ファー側の足でダイビング。
❸ファー側の足でしっかりと地面を押すこと。
❹ボールに対して最速距離でダイビング。パターン2はファーへの対応。
❺逆をつかれないように蹴られてから反応。
❻コースを見極めニア側に一度踏み替えてからプレー方向の脚でダイビング。
❼最速距離でアタック。
❽写真では右足→左足→右足の動きでダイビングしている。