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PICKUP INTERVIEW 白井誠也(前橋育英高等学校サッカー部)

PICKUP INTERVIEW 白井誠也(前橋育英高等学校サッカー部)

選手権で優勝した前橋育英の中で、ひと際活躍をみせたのが白井誠也選手。実は編集部では、白井選手がジュニア時代にインタビューをしたことが!当時の話や選手権のこと、両親への思いを語ってくれました。

小学生の時に経験した全国大会優勝は、今の自信につながっている

-白井選手は、ジュニア時代、バディーSC(神奈川県)に所属し、6年生の時は「JFA 第43回全日本U-12サッカー選手権大会」で優勝しています。今振り返ってみると、どんな大会でしたか?

「しっかり声をかけ合い、先制点を取られても諦めなかったことが優勝につながったと思っています。この大会までは、勝てない時期が続いていて、自信がなかったんです。でも、最後にいい結果を残せたので、自信を持つきっかけになり、それが今につながっています。小学生時代に全国の強豪チームと戦えたことは、成長するうえでもいい経験になったと思います」

-昨年の全日本U-12サッカー選手権大会では準優勝だったバディーSC。どんな部分がチームの強みだと思いますか?

「幼稚園にバディースクールがあり、その中でセレクションに受かった子がバディーSCに入れるんです。途中から入る子もいるのですが、大半は小学1年生からの同じメンバー。選手同士の絆が強いからこそ、他にはないチーム力がある気がします。また、コーチたちは戦術に詳しく、そのために必要な技術をとことん練習するんです。それが何よりの強みになっていると思います」

-ちなみに、soccer MAMA編集部の取材は覚えていますか?

「優勝する前、はじめての取材だったこともあり、はっきりと覚えています。優勝後は、たくさん取材を受けました」

「シュートが得意ではないので、今はとにかく練習しています」と白井選手。
「シュートが得意ではないので、今はとにかく練習しています」と白井選手。

高校では自立したいと思い、前橋育英を選択

-バディーSC から、バディーJr ユース横浜に進み、高校は地元を離れ前橋育英へ。選んだ決め手は?

「正直、神奈川県は強豪校が多いので、どこを選んでも全国に出るまでが大変だろうなという思いはありました。何よりも考えていたのは、高校では自立して、私生活の部分から見直していかなければいけないということ。中学の頃、両親がしっかりサポートをしてくれる分、どうしても家ではだらけてしまう自分がいたんです。毎日練習が忙しいからと、オフの日は勉強をさぼってしまったり。寮生活ができる学校を探していく中で、全国大会で優勝が狙えて、環境が整っているのが前橋育英でした。当時、寮が新しくなったのも選んだ理由の一つです」

-親元を離れての寮生活は、どうですか?

「自立しなければという思いが強かったので、それほど寂しさは感じてないです」

ハードな練習の合間には笑顔も。
ハードな練習の合間には笑顔も。

選手権は課題を突き詰められた大会。プロになることを諦めたくない

-選手権(第103回全国高校サッカー選手権大会)での活躍を見て、ジュニア時代とはプレースタイルが変わったように感じました。

「小学生の頃は、相手につかまらないボールの受け方を意識して練習していました。でも、高校になってからは、しっかり足元でボールをもらってからドリブルで相手をかわすことを考えて練習するようになったので、プレーが変わったんだと思います。前を向けるスペースがあれば、ドリブルできるという自信はあります」

-白井選手にとって、改めて選手権はどんな大会でした?

「ドリブルが通用する部分は、さらに自信につながりました。ただ、決勝戦では、そのドリブルもできず、PK で失敗したり。自分にとっては、課題を突き詰められた大会でした。今は、もっと練習しないといけないと思っています」

-白井選手の失敗を次につなげていこうとする強い意志を感じます。その意志をもたらすものは?

「高校1年生の後半頃、プリンスリーグ※の練習に参加するようになったんです。でも、自分が下手すぎて、先輩にも言われ、サッカーを辞めたいとさえ思うほどきつくて…。そんな中で考えたのは、いつも支えてくれている両親のこと。自分の我がままで、前橋育英で寮生活をさせてもらっているのに、ここで簡単に諦めてしまったら、本当に両親に申し訳ない。もっと頑張らないといけないって。両親の存在があったからこそ、強い意志が持てたんだと思います」

※高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ:高校年代のサッカー大会の1つ

-ジュニア時代に聞いた目標は「プロになって、日本代表に入ること」。それは、今も変わってないですか?

「前橋育英に入って一番感じたのは、プロになるむずかしさです。小学生の時、全国大会で優勝した後は、プロになれると思っていたのですが、中・高と進んでいく中で、本当に自分よりサッカーが上手い選手がもっともっといて、日本代表どころか、プロになることさえも、どれだけむずかしいのかを実感しています。でも、絶対に諦めたくはない。自分に足りない部分は何か、プロになるために自分が出せる特長は何か、そして身体が小さくても何ができるかをつねに意識して練習し、試合に挑むようにしています」

選手権決勝のPKを外してしまった白井選手。でもチームが優勝し、満面の笑顔に!
選手権決勝のPKを外してしまった白井選手。でもチームが優勝し、満面の笑顔に!

【Playback】白井選手ジュニア時代のインタビュー

白井選手

「試合では、日本代表の試合で観たことを思い出しながら(スペースの取り方など)プレーしています。身長が低いので、背の高い選手に当たり負けすることもあるので、今はそれが悩みでもあります。この大会には、強いチームもいるのですが、これまで県大会で強豪チームとやってきたので、慣れている面もあり、緊張することもなく、いつも通りのプレーができていると思います。小さい頃、兄と一緒に練習して、そのおかげで上手くなれたので、兄には感謝していますし、お母さんも週5で働いて、家事もしてくれているので、すごく感謝しています」

soccer MAMA WEB「『JFA第43回全日本U-12サッカー選手権大会』編集部が選ぶベストメンバーは?」に選出。ストロングポイント、監督や家族への思いを聞きました。
soccer MAMA WEB「『JFA第43回全日本U-12サッカー選手権大会』編集部が選ぶベストメンバーは?」に選出。ストロングポイント、監督や家族への思いを聞きました。soccer MAMA Vol.19の誌面にも。

白井選手ジュニア時代のインタビューはこちら

山田監督

純粋無垢で吸収が早い!

入部してきた白井を見た時、小さくて細いから、大丈夫かなと思ったほど(笑)。でも、頭がよく、純粋で素直な心を持っているので吸収が早いんです。おどおどしている部分はまだいっぱいありますが、抜群のスピードを持っているので、これからだと思います。純粋なサッカー小僧のまま、大人になってもらいたいですね。

写真/金子悟

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