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リフティング5回!? 〜 「ゆっくりさん」の息子との向き合い方 〜

リフティング5回!? 〜 「ゆっくりさん」の息子との向き合い方 〜

こんにちは。サカママライターのHIROです。4月に入り、いよいよ新年度ですね! 我が子も新2年生になり、後輩ができることをとても楽しみにしているようです!

さて、突然ですが皆さんのお子様は、リフティングを何回できますか? 1年生の時は何回できましたか? 自信を持って言います! 我が子は5回できるかな程度です。日本代表の田中碧選手(リーズ・ユナイテッドFC)は、「1年生の時はリフティングが16回くらいしかできなかった」とのことで…ネタになっているとはいえ、多いじゃないか! と思った次第です。

とはいえ、息子はサッカー選手をめざしており、毎日小学校や学童さらには長期休暇中の朝は毎日練習しているようです。そんなにサッカーをしているのであれば、リフティング5回は少なすぎるんじゃないか? と思う方もいると思いますし、まずリフティングができるようになれや というコメントもおありかと思いますが…私は一切気にしてないです(笑)!! 夫がメインとなってサッカーの練習をしていますが、夫も焦っていません。

それはなぜか。息子の性格がとても「ゆっくりさん」だからです。今回は、そんな息子のゆっくりエピソードを交えつつ、私たち親がどういった心境で息子と接しているのかをお話ししたいと思います!

歩き始めも、お箸も、文字への興味もとにかくゆっくりだった息子

我が息子…夏生まれで高月齢でもなく低月齢でもない、学年の中では成長段階の差による苦労をすることがない月齢区分です。また、小学1年生の3月で身長は130cm・体重は26kgの体型も比較的大きめです。そんな息子ですが、非常にマイペースです。「歩き始め・お箸・文字への興味」が息子の“3大ゆっくり”としてあげられます(笑)!

それぞれのエピソードを簡単にご紹介します。
まず、歩き始め。赤ちゃんが最初の一歩を歩き始めるのは、生後12カ月前後だそうですが、息子が歩き始めたのは15カ月(1歳3カ月)を迎えた頃でした。それまで、一度だけ歩こうとしたことがありましたが、息子なりに「まだ早いな!」と察したのかそれ以降は一切歩こうとせず…ひたすらハイハイをしまくる日々が続きました。ハイハイの期間は体幹が鍛えられるから長いほうが良い、ことも私は多方面で情報を得ていたので、「むきむきになれよ〜」と思いながら見守っていました。

次に、お箸です。お箸は、小学受験の際に学校によっては試験に出るとかで、塾の講習で何度かやりましたが全くできませんでした。1分間にお豆を2粒摘んで別のお皿に移動させられればOK、という状況でした。他のお子さんでは20個以上移動させられる子もいました。その様子を見ても、私は「今は箸を使えるようになるより、いっぱい食べていっぱい寝るほうが大事!」と思い、箸の練習を強制したことはありません。もちろん、お箸が考査に含まれる小学校の受験はしませんでした。

最後に、文字への興味ですが…もうこれはこれは息子の意思がかなり固く…「小学校でひらがなを習うんだから、僕は今は文字を覚えないよ」と年長時(6歳児)のときに私に言い放ちました。その一方で数字は大好きで、ひたすら数字で言葉を伝えようとしていました。ポケベル世代ですか? という感じです。汗

なぜ「ゆっくりさん」に対して焦らなかったのか!?

結論! それぞれの個性・ペースがあると思ったからです。息子は自分なりに考えて、意思を持って物事に立ち向かっているのがわかるためです。リフティングの回数は5回ではあるものの、息子なりに毎日何かを得て回数を重ねています。自分でコツを掴みたいようです。もちろん、アドバイスを私たちがすることもありますが、基本的には自分なりに進めたいようです。

過去の記事でも度々記載していますが、私と夫は日々大学生や幼い子どもたちを相手にお仕事をしています。私の場合は特に大学生が対象となりますが、誰かと比較されて育ってきた学生は、自分自身に劣等感を抱えてしまったり、逆に他人を見下してしまうような状況が多々見えるような気がするのです。これはあくまでも私個人の見解です。そういった背景から、いくら乳幼児といえども、息子を個人として尊重したいという気持ちがありました。

ただ、サッカーの場合で、息子が怠惰でリフティングの練習をしないのであれば、叱ります。それは“練習をしないこと”に対してではなく、“怠惰であること”に対してです。「明日やればいいか〜」「まぁこんなもんでいいか〜」という精神は、その後の人生に大きく影響すると考えているからです。もちろん、このような脱力が必要なときも必ずあります。しかし、私としては、低学年のうちにこのような逃げ道を作ることは、全力で物事に立ち向かうことにSTOPをかけていると感じるのです。

「練習しろ!!」と言ってやらせることは簡単だと思います。ですが、その先の子どもたちの人生に有益であるかどうかを考えると、無理やりやらせることが正解だとは私は思えません。重要なのは、本人がどういうメンタルで物事に立ち向かい、「練習しよう!」と思えるように大人が導くかだと考えています。

これからどう向き合っていくか!?

では、リフティング5回の息子に対して、これからの私たちの作戦は…。絶対に周りの子と比べないこと!! そして、“押し付ける”のではなく“導く”ように、息子に寄り添っていきたいと思います。

サッカーで勝つことの楽しさ、チームプレーの大切さを教えていき、周りでリフティングが100回以上できるチームメイトとの触れ合いを通して、自分には何が足りないのか? どうしたら克服できるのか? 自分の良いところはどこか? を自分自身で考えて気づいてほしいと思います。

WRITER PROFILE

HIRO
HIRO

東京生まれ、福島育ちです。小学1年生男児がおり、平日は都内某大学に勤務しつつ、休日はサッカー引率の日々です。とにかく物事を深掘りしたい性格のため、実用書から学術論文までとことん調べます。

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