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撮りたい写真を狙い打ち! ピントを外さないカメラ設定「置きピン」とは

撮りたい写真を狙い打ち! ピントを外さないカメラ設定「置きピン」とは

サカママ読者のみなさま、こんにちは。8歳と5歳の二人の子どもを持つ、サッカーとカメラをこよなく愛すReikoです。街中がクリスマス一色となり、お散歩しているだけで心躍るこの季節が一年で一番大好きです。そして今年のコラムもついに最終回を迎えました。サッカーとカメラの二軸でコラムを書かせていただきましたが、この一年を通して本当に多くのことを学び、私自身も少しは成長できたように感じています。これもひとえにコラムを楽しみ待っていてくださるサカママ読者のみなさまのおかげです。この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございます!

2024年最終回は、サッカー撮影時のピント合わせ「置きピン」に焦点をあてた、中級者向けテクニックを紹介します。私自身、毎週末息子のサッカー写真を撮影しているなかで一番手こずるのが「ピント合わせ」です。今回ご紹介する「置きピン」という方法を使ったことにより、だいぶピントが合う写真が増えてきました。聞いたことがない人も多いであろう「置きピン」の謎に迫ります!

初級編で復習しよう!

サッカー写真を上手に撮る成功の秘訣は、事前準備にあるといっても過言ではありません。写真を撮るうえで、そのときの光の具合(明るさ)は日によって異なりますし、何なら同じ試合の中でも、雲に太陽が隠れただけで撮影条件が変わってきます。詳しくは2月の初級編コラムでお話ししているので、「置きピン」を実践する前に、一度復習をおすすめします。

置きピンとは?

動きのある被写体が来るであろう位置を事前に想定し、その構図に合わせて前もってピントを合わせ、被写体がピントを合わせたエリアに現れるタイミングを待ち、シャッターを押す撮影のテクニックを「置きピン」といいます。この方法で撮影を行うと、動きのある被写体でもピントを合わせたエリアにさえ入れば、ピントが合う確率が上がります。

私の場合、試合中はカメラを横向きで撮影することがほとんどですが、その際に、進行方向にスペースを空け、写真を三等分した線上のスペースがないほうに置きたいので、線上の顔が来る位置にピントを事前に合わせています。

置きピンの成功率を上げるための事前設定

F値

少し高いF値に設定します。8前後であれば背景のボケ具合とピントの合う範囲のバランスが良いです。

シャッタースピード

少しでもブレを軽減するために、シャッタースピードを速く設定します。サッカー写真であれば1/800~1/1000がおすすめですが、1/1000でもブレがあるようでしたら、もっと速く設定し、調整しましょう。

連写モード

動き続けている被写体を撮る場合、ワンショットで捉えるのは難しいです。カメラを連写設定にし、シャッターボタンを押している間は連写ができるようにします。カメラによっては連写のレベルが選べますので(1秒間に何コマ撮影するのか)、お好みで設定しましょう。

フォーカスエリア

初期設定でワイドになっていることが多いですが、「フレキシブルスポット」または「拡張フレキシブルスポット」(SONY製カメラの場合のネーミングです)を選択し、被写体を置きたい構図の場所にファインダー内の四角を移動させます。被写体の目(引きの写真であれば顔)にピントを合わせると◎

置きピン撮影の手順

構図を決めよう

上でもお話ししていますが、私の場合は進行方向にスペースを空け、写真を三等分した線上のスペースがないほうに置きたいので、線上の顔が来る位置にピントを事前に合わせています。構図に関して決まりはありませんので、ご自身の撮りたいイメージで人物の位置を設定してみてください。

ピントを合わせよう

ピントの合わせ方として、マニュアルフォーカス(MF)とオートフォーカス(AF)があります。三脚が使えて、「この場所で絶対撮る!」というピントを合わせる位置を変えない強い意志がある場合は、一回設定してしまえば固定されるマニュアルフォーカスが◎

ただし、サッカーの試合は常に選手たちが動き回っていて、どのタイミングでどこに来るのか事前に予想するのは至難の業です。手持ちでカメラを少し動かしながら被写体が来る位置を探す場合は、オートフォーカスも◎

オートフォーカスの場合は、シャッターボタンを半押しし続けながらピントを合わせます。注意点として、被写体がその位置に入ってくるまでずっとシャッターボタンを半押ししないといけないのと、ピントを合わせた後に被写体とカメラの距離が変わると、ピントがずれてしまいます。一方ですぐに構図を切り替え、ピントを合わせ直すスピードも速いので、三脚を使わない私はオートフォーカスで置きピンすることが大半です。

被写体がピント位置に入る少し前から連写をはじめよう

被写体がピントを合わせた位置に入ってからシャッターを押しはじめると、特にサッカーのような動きの速いスポーツの場合、一瞬過ぎてシャッターチャンスを逃します。それを回避するためにも少し前のタイミングから連写をはじめると、成功率がぐっと上がります!

練習を重ね成功率を上げよう!

少々マニアックなコラムになってしまいましたが、練習を重ねると、必ずスムーズな流れで設定から撮影まで進めるようになりますので、たくさん練習してみてください♪ 動きが予測しやすいシュートモーションからシュートのタイミングや、コーナーキックなどから練習すると、コツがつかみやすいと思います。例えるとすれば、顔はめパネルの中に(ファインダー越しに設定した置きピンの位置)、動いている我が子を入れ続けながら連写をするイメージです(笑)

一年間、お付き合いいただき本当にありがとうございました。2025年も引き続きコラムを続けさせていただくことになりましたので(頻度は変わります)、またみなさまとお会いできるのを楽しみにしています!

Thank you so much!

WRITER PROFILE

Reiko
Reiko

サカママ歴3年目の2児(小1長男、4歳長女)の母です。
自分自身もゆるくフットサルを20年以上続けています。息子がサッカーを始めたタイミングでカメラ沼にはまり、週末はバズーカレンズを首からぶら下げながら、息子のサッカー追っかけをするのが今一番の楽しみです。コラムでは「サッカーと写真」を主テーマに、様々な角度からアプローチしていこうと思います。

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