エモいサッカー写真を撮ってみよう! 簡単に撮れるシルエット写真のハウツー
サカママ読者のみなさま、こんにちは。8歳と5歳の二人の子どもを持つ、サッカーとカメラをこよなく愛すReikoです。「サッカーとカメラ」という少しニッチな視点で今年もコラムを書かせていただこうと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
エモい写真(エモーショナル:emotional)のひとつとしてよく目にするシルエット写真。被写体の輪郭が影絵のように黒く切り取られ、背景を被写体より明るくすることで、表情は見えないにも関わらず、見た瞬間感情が動き、引き込まれてしまう方も多いのでは。子どもがサッカーをしている姿となれば、より一層エモい写真になります!
今月のコラムでは、一見難易度が高く見えがちなシルエット写真の撮り方を、カメラ初心者さんでも撮れるよう、解説していきたいと思います。写真の撮影場所、時間帯、カメラ設定、撮影後の編集のひと手間のポイントを抑えれば、今日から皆さんもシルエット写真マスターです♪ では早速はじめましょう!
ポイント1 逆光撮影がマスト
最も重要なポイントが、逆光で撮ることです。逆光とはカメラのレンズが光りの方を向いていて、被写体の真後ろから光りが差している状態のことを表します。この状態が作れると、自然と被写体が暗くなり、シルエット写真がきれいに撮れます。
おすすめはやはり夕焼けの空をバックに撮る一枚です。日没時間を事前に携帯やネットで調べ、1時間程前から撮影をスタートし、約15分前までさまざまな夕焼けの色合いで幻想的な写真が撮ることができます。雲が少なく、晴れている日を狙ってみましょう!
ポイント2 開けた見晴らしの良いスポットを探そう
きれいなシルエット写真撮影を成功させるために、撮影場所選びもとても大切です。水平線、地平線がきれいに見える海や公園、高台や丘など、建物が写り込まない場所を探してみましょう。
冬の澄んだ空の海が個人的には一番おすすめです。ボールを自由に蹴りながらの撮影であれば高台の公園も◎日頃から場所探しのアンテナを張りながら過ごすと、思いがけず近いところに穴場スポットがあったりしますよ♪
ポイント3 カメラ設定
撮影場所と時間帯が決まれば、次はカメラ設定です。
露出補正がいじれるカメラの場合、徐々にマイナスに振りながら、シルエットの暗さが程よいところまで調整します(iPhoneのカメラでも、画面を長押しすると太陽マークが表示され、太陽マークの上を下にスクロールすると露出補正をマイナスにすることができます)。
白飛びを防ぐためにISO感度は一回100に設定してみましょう。背景が暗いようでしたら一段階ずつ上げてみてください。
絞り(F値)は4.0以上に設定すると、よりシルエットがくっきりと出ます。背景の木などもぼかさずしっかりと輪郭を出したい場合はF値をさらに大きくしましょう。
ボールを蹴っているシルエット写真を撮りたい場合はシャッタースピードを早く設定します。1/640~1/1000くらいであれば、ある程度ボールがブレずに捉えることができます。被写体が止まっている状態であれば1/200でもブレずに撮れます。一瞬の動きを捉えるためにも連写で撮ることをおすすめします。
ポイント4 写真を編集してよりドラマチックな一枚に
写真の編集を行わなくても十分きれいなシルエット写真ですが、ワンランク上の写真に仕上げるために、私が好んで行っているいくつかの編集方法をシェアさせてください。
※普段はLightroom(写真編集・管理ソフト)で編集を行っていますが、iPhoneの編集項目にも大半が含まれています
コントラスト
まずコントラストをプラスに振ります。暗さを見ながら状況によってはマックスまで上げても問題ありません。コントラストを強めることによって、暗いところがより暗くなり、くっきりと輪郭が分かる影絵になります。
露光量またはシャドウ
露光量をマイナスに振ります。これをやることで写真全体が暗くなり、より影が暗くなるのはもちろんのこと、夕焼けの空が濃くなり、ドラマチックな色合いになります。全体ではなく、被写体だけ(暗い部分)を暗くしたい場合はシャドウをマイナスに振りましょう。両方を調整しながらお好みの色合いへ近づけます。
白レベル
写真の最も明るい部分を補正するのが白レベルです。写真が暗いようでしたらプラスに振り、暗くしたい場合はマイナスに振ります。個人的には夕焼けのシルエット写真の場合、白レベルをマイナスにすると夕焼け感が増し、すごく幻想的な色合いになるので好きです(iPhone上には白レベルという項目がないため「明るさ」で代用しましょう)。
色温度
色温度を使い、お好みの色味に仕上げていきます。私はいつも迷うので、スライダーを左右に動かしながら、決めています。青みを強める場合は左へ、赤みを強める場合は右へ動かします(iPhone上には色温度という項目がないため「暖かみ」で代用しましょう)。
ここまで編集すれば、だいぶ変化が表れると思います。もっともっとたくさんの編集項目がありますが、今回は一部をご紹介させていただきました。
撮影時のワンポイントアドバイス
海であれば砂浜を極力少なく、公園などの広場であれば芝生エリアを極力少なくし、背景をできる限り空(&海)で埋め、シルエットを強調するようにしましょう。ローアングル(低い位置)で撮影できると地面の写りが少なく、きれいなシルエット写真に仕上がります。
お気に入りの一枚が取れたらキャンバスプリントに
少々工程は多いですが、撮影テクニックはそこまで必要なく、撮影時間、場所、カメラ設定、編集で撮れるのがうれしいポイントです。比較的簡単に撮れるシルエット写真で、エモい一枚を作り上げたいですね。これ! という一枚が撮れた際には、キャンバスプリントしてお家に飾るのもおすすめです。ぜひチャレンジしてみてください!
今月も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。また次回お会いしましょう!