メインコンテンツに移動
ドラマチックに仕上げる、サッカー写真編集術

ドラマチックに仕上げる、サッカー写真編集術

サカママ読者のみなさま、こんにちは。7歳と4歳の二人の子どもを持つ、サカママ歴4年目のReikoです。「サッカーとカメラ」という少しニッチな視点でコラムを書かせていただいています。今月のコラムでは、撮影後のサッカー写真をよりドラマチックな一枚に仕上げるためのワンポイント編集テクニックを中心に、実際に私が撮影した写真のビフォーアフターを見ながら、本当は秘密にしておきたい編集レシピも公開します!

写真編集・管理ソフト Lightroom

携帯電話を含め、カメラの性能が年々高くなる一方で、編集機能の性能もここ数年で一気にレベルアップしています。編集にもさまざまな項目がありますが、簡単にいうと「撮影した写真をより良い一枚に仕上げていく作業」を指します。この編集作業は、プロの世界では「レタッチ(retouch)」と呼ばれています。

編集ソフトも多く存在しますが、今回のコラムでは世界中の写真愛好家に支持されている、Adobe Lightroomを使っていきます(モバイル版も存在する無料のアプリですが、今回ご紹介する編集は一部有料版のみの機能もピックアップさせてもらっています)。

奥が深い、レタッチの世界

SNS等で見かける「素敵だな~」と思う写真の大半はレタッチされています。撮影に要する時間よりも、撮った写真の選別や編集のほうが時間をかけることもあるくらいです。私自身も写真を撮る以上に、この編集作業が大好きで、写真にのめり込みました。自分が撮った写真が魔法のように変わっていく工程は、今でも快感です。

レタッチでは写真のトリミング(切り取り)、傾きの修正、明るさ・色・鮮やかさの調整、不要なものの除去などをメインに行っています。私はレタッチ前提で写真を撮ることがほとんどのため、今回お見せするビフォーの写真がどう進化していくのか、そこも楽しんでいただければと思います。

全体的に暗い写真を明るくする

 

レタッチは各々の好みなので、正解はなく、方法もさまざまです。一番簡単に暗い写真を明るくする方法は、露光量を上げることです。顔の一部に影が入って暗い場合は、シャドウも上げてみましょう。この二つをいじるだけでだいぶ明るさに変化が表れます。明るさを出したことによって白飛び(白くなりすぎて色が飛んでしまうこと)が発生した場合は、ハイライトを下げてみましょう。

また、肌の色調整は写真を編集するうえで重要であると同時に難しいポイントでもあります。写真の明るさを調整しても違和感が残る場合は、カラーミキサーでオレンジを選択し、輝度を上げると肌の色を残した状態で明るさが足されますので、ぜひ試してみてください。

 

曇り空を青空に

良い写真なのに空がどんよりしていること、よくありませんか? そんな悩みもLightroomでは簡単に解決できます。

最初にマスクボタンを選択し、プラスボタンを押し、新しいマスクを作成します。上から2番目の「空を選択」を押すと自動で空を選択してくれます。選択された状態で「効果」を開き「かすみの除去」を徐々に上げ、不自然にならないお好みのところまでもっていきます。次に「ライト」を開き「コントラスト」を徐々に上げると青がどんどん濃くなります。元の空の色次第ではこれで解決することもあれば、さらに色を足す必要がある場合もあります。より青色を出したい場合は「カラー」タブを開き、色温度を青に振ると色が乗りますのでチャレンジしてみてください。

 

 

人物を強調した写真にしたい

 

写真を仕上げるうえで意識しているのが、主役に自然と目が行くような構図と編集です。Lightroomで編集する際、ひと手間を加えるだけで、主役を強調することができるので、ポイントをお伝えします。

①人物が暗くならないように、部分補正でマスクボタンより「被写体を選択」を選びます。ライトから露光量やシャドウを上げて、お好みの明るさにもっていきましょう。

②「効果」を開き「かすみの除去」を気持ち上げます(3~9の間がおすすめ)。これを行うことで、もやっとした感じが和らぎ、人物が少し浮き上がります。やりすぎると色が濃くなり不自然なので、ご注意ください。部分補正が終わったら、必ず次の編集に移る前に完了ボタンを忘れずに押してください。

③好き嫌いは分かれますが、最後に「効果」タブより「周辺光量補正」をマイナスに振ります。何をしているかというと、意図的に写真の周辺を暗くしています。これを行うことで、自然と目線が中央に行き、主役が強調されます。

 

 

ビフォーアフター

 

今回ご紹介している編集方法は、私が普段行っている編集作業の一部分です。全てを文章でお伝えするのは難しく、感覚的に行っている作業もあります。色味の部分には一切触れられていないので、最後に編集したこちらの写真のLightroom上のレシピを公開させてもらいます。少しでも参考になれば幸いです。

真似から始めるのが上達への近道だと確信しています。私は海外風の少し暗めでアンダーな写真が好きで、サッカー写真にもこの雰囲気を出せるように編集しています。もう少し明るい写真を好まれる場合は、こちらのレシピ上の露光量を少しプラスに振って調整してみてください。

 

 

遊びながら編集を覚えてレベルアップ♪

一眼レフを購入するまで、写真を編集するという考えすらなかった私ですが、今では編集なしでは自分の写真は完成しないと思えるほど、とても大切な工程です。編集をマストな作業と考えず、先ずは救済したい写真があったときに試してみたり、公開されている編集レシピを自分の写真に当てはめてみたりと、Lightroomの機能で遊んでみることをおすすめします。

もう一歩踏み込みたくなった場合は、YouTubeやSNS上でたくさんの解説付き動画がアップされていますので、ぜひ勉強してみてください。今月も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。またお会いしましょう!

WRITER PROFILE

Reiko
Reiko

サカママ歴3年目の2児(小1長男、4歳長女)の母です。
自分自身もゆるくフットサルを20年以上続けています。息子がサッカーを始めたタイミングでカメラ沼にはまり、週末はバズーカレンズを首からぶら下げながら、息子のサッカー追っかけをするのが今一番の楽しみです。コラムでは「サッカーと写真」を主テーマに、様々な角度からアプローチしていこうと思います。