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クラブチームで迎えた中学年代~当時の不安はどうだった?~

クラブチームで迎えた中学年代~当時の不安はどうだった?~

サカママ・サカパパのみなさん、こんにちは。ライターのYUKARIです。いよいよ迎えた新年度。すでに所属するクラブチームではU-15としての活動が始まっていますが、中学校生活でも最高学年を迎えた息子です。最近、「新U-13」という言葉を息子が発していたのを耳にし、ドキドキとワクワク、そして未知の世界に足を踏み入れることへのちょっとした不安を抱えながらスタートした2年前の春を思い出しました。

親の立場から入団前に想像していたこと、心配していたことは実際のところどうだったか。「外部のクラブチームに通っている我が家の場合」という視点で読んでいただければ幸いです。

 

知り合いがほぼいないなかでの「移動」

ジュニアユースチームのセレクションキャラバンでは、父親とほぼ二人三脚で体験会や本番に挑んでいた息子ですが、最終的にご縁を頂いたのは、本人もまさか合格するとは思っていなかったチャレンジチーム。活動グラウンドも自分の住まいからやや遠く、50人という新入部員の中には、強豪チームのセレクション枠により、同チームからまとまった人数で入団した選手もいる環境。

息子が知っている仲間はジュニア時代のセレクションで一緒だった隣町に住む選手1人のみでしたが、息子自身はとくに寂しい気持ちはなかったそうです。理由は「ほとんどの選手がみんな同じ状況だから」とのこと。

親として心配だったのは、公共交通機関を使った不慣れな移動を1人でこなせるか?ということでした。中学年代になれば、移動も本人自身で完結するのが当たり前。せめて誰かと待ち合わせて…なんて思っても、自分と同じ方面に誰が住んでいるかも分からないため、約束すらできません。

そのため、入団した最初のうちは、電車内である程度の距離を保ちながら(笑)途中まで私が引率し、自チームのウェアを着用している子の姿を数名発見したら親としての役目はそこまで。本人も「もうここまででいいから」と、母と一緒の姿を見られたくない、と自ら離れていくので、別れ方もあっさりしたものです。どんなに遠出だったとしても、帰りはチームメイトと現地を出発するから安心安全。移動に関してはすぐに待ち合わせの約束をする仲間を見つけてきました。

サッカー以外(=OFFの時)にチームメイトとの交流はある?

そもそも出身チームがみんなバラバラなので、学校はもちろん、居住エリアもそれぞれ。公立中学の子もいれば、私学に通う子もいます。学校帰りに気軽に遊べるような距離に住むチームメイトもいないなか、普段の練習や週末の試合など、「サッカーをする」という目的以外に会う機会がない間柄ですが、移動時や合宿などを通じて、こちらが思っているよりもずっと速いスピードで親睦を深めていったのには驚きました。

仲間との距離の縮め方は本人の性格にもよるかと思いますが、「サッカーが好き」「厳しい練習も共に切磋琢磨し合って頑張る」といった共通点のおかげで、仲良くなるスピードも自然と速くなるのでしょう。

さらに現代の子はスマートフォンというツールのおかげで、メッセージのやりとりやオンラインゲームなど、離れていても交流できる機会がいくらでもあります。練習がない日に仲間と自主トレーニングをしたり、グループでテーマパークに遊びに行ったり。地元の仲間と同じような時間をチームメイトとも過ごしている我が子の様子を見ていると、サッカーを通じて広がった交友関係もまた良いものだなぁ、としみじみ思います。

親の出番がない週末。もしかして暇になる?

小学校時代のサッカーチームの卒団を控えた頃、それまでチームのお当番や毎週末の試合観戦に全力投球だった母たちの間で密かに囁かれていたのが「我が子が中学生になったら親が暇になる」説。中体連の部活動の現状は分かりませんが、クラブチームの場合、そのほとんどがチーム側の運営となるため、保護者による当番制の業務などもないケースが多いのではないでしょうか。

ジュニア時代には、毎週のように我が子の応援に行き、大変と言いながらもこなしていた当番業務。でも、その忙しさがむしろ充実した時間で楽しく幸せな時間だった、ということに気付いているサカママ・サカパパも多いはずです。

では、中学年代、とくにクラブチームに所属すると本当に暇になるのか? 我が家の感想で言えば答えは「NO」。週末はほぼ公式戦やTRM(=トレーニングマッチ)が入るので、息子が試合に出ない日ももちろんありますが、試合を観に行こうと思えば当番業務などを気にせず、純粋に観戦を楽しむことができます。

試合会場が遠い場合は娘も連れてロングドライブがてら応援に行くことも。今思うと、小学校時代よりも忙しい週末を過ごしているのではないか…そんなふうに感じたこともあります。

さらに、応援に行くことでチームメイトの保護者の方とも顔を合わせる貴重な機会が生まれるのも楽しみの1つ。我が子、そして我が子のチームを応援したい気持ちは皆同じなので、結局のところ親も「子どもが好きなサッカー」という共通点のおかげで、互いの距離を縮めることができるのだと思います。

 

コーチやチームとの連絡手段は?何かあったときに相談できる?

運営に保護者が関与しない、ということは一方で監督やコーチと直接コミュニケーションをとる機会がほとんどない、ということにもつながります。定期的な保護者会を設けているチームはまた違うと思いますが、息子が所属するチームは、正式な入団の前に事務的な説明を兼ねた保護者説明会が一度あったきり。

3年生になると進路説明会という名目で保護者の集まりがあるようですが、チームから保護者宛の連絡事項はメールで送付されるのみです。ケガによる見学や欠席の連絡なども全て本人が直接担当コーチに連絡する、というシステム。

ただ、時には本人からではなく、親から直接コーチに相談したいこと、報告しなければならないこともあるかもしれません。中学年代とはいえ、ついこの前まで小学生だった子です。ベンチ入りをかけた競争社会に揉まれ、思春期がゆえに仲間との関係に悩み、そのことが大好きなサッカーに影響することもあるでしょう。

そういった子どもたちを毎年迎え入れ、成長を見守り、ユース世代へと送り出す。監督やコーチ陣もそういう繊細な世代を相手に指導をされているので、何かあったときは親の考えだけで判断せず、チームに相談する勇気も時には大切だと思います。ただ、ここで大切にしたいのはあくまでもプレーヤーである我が子本人の立場や気持ちを第一優先に考えた行動をとる、ということ。親がどうしたいかで安易にアクションをとることは避けたいものです。

 

息子の中学年代最後の1年を迎えた今、サカママとして私もだいぶ成長した気がします。でもそれは息子自身が大きな成長を見せてくれたから。気付けばその姿に私が追随していたようです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。私の経験談が、誰かのお役に立てることを願って…。

WRITER PROFILE

YUKARI

中3サッカー男子とこの春中学生になった女子のママ。サカママ歴9年。
夫は息子が所属していた地域の少年サッカークラブでコーチをしています。生後半年からスタジアムでサッカー観戦をしていた息子もいよいよ受験生になり、「サッカーも勉強も頑張る!」と現在はジュニアユースで奮闘中。母はそんな息子を誰よりも信じるサポーター第1号として、日々奮闘中です。