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リフティングの練習が欠かせない日常

リフティングの練習が欠かせない日常。義務感で練習しては長続きしない?

みなさんこんにちは。
皆さんのお子さんは、普段リフティング練習をされますか?それともコーチやお父さんお母さんに言われてから練習をされていますか?

よく試合の合間などに、遊び感覚で楽しそうにリフティングしている選手を見かけたりもしますし、チームやスクールでリフティング練習の時間を設けているところもありますよね

「リフティングをすればボールタッチが良くなる」とか、「試合に使うスキルじゃないからやっても仕方ない」など色々な意見を目にします。

今回は技術的な視点ではなく、サッカーにおいて、ボールコントロールの基礎となる「リフティング」について、我が子の壮絶な練習の日々を思い返しつつ、サカママ目線で書いてみようと思います。

リフティングの練習が欠かせない日常

息子が小学低学年の時に所属していたチームでは、リフティングテストがありました。息子は楽しみながらというよりは、チーム方針から否応でも練習をせざるを得ず、テストに合格するためにも半ば義務的にリフティングの練習をする日々でした。

ちなみにこのテストは、小学一年生で達成せねばならない種目はインステップ20回だけですが、学年が上がっていくと設定されたリフティングの回数に達すれば合格という甘いものではありません。インステップ20回に始まり、チビリフ100回、インサイド、アウトサイド、つま先、頭、肩などの9種目を各20回と続き、さらには、フリースタイルフットボーラーがこなす技まで課題に出てきます。そして、一定のレベルをクリアしている選手だけが試合に参加できるなどの報奨やペナルティもある厳しいものでした。

息子は途中入会だったため、同学年の選手が既に先の種目に進んでいて、なんとかトップグループに追いつきたいと思っていたようです。

コーチの話によるとリフティングテストには、以下のような意図があったようです。

  • 努力の習慣を身につけるため
  • 達成感によるサッカーの楽しさを感じるため
  • 結果を出すことで自分との闘いに勝ち、幼さから早期脱却するため
  • サッカーの上手い下手に関係なく誰でも努力次第で、できるようになる平等なもの

リフティング風景 

努力は結果に繋がるかれども…

自主練が大好き、リフティング練習も大好き、もしくは目標に向かって自主的にコツコツ努力ができるというお子さんもいるかもしれません。しかし、我が家の息子はその真逆で、親が公園に連れ出して、見守っていないとリフティングの練習なんて全然しません。

テストの一か月ぐらい前に日程が発表されると、小学校から帰宅して一緒に公園へ行き、クラスメイトが遊んでいようが関係なく、私が付きっきりでリフティングの練習。見守るを超えて見張っていた!とさえ言える中で練習に取り組みました。

周りの保護者の話を聞くと、ほとんどの家庭が母子で必死に取り組んでいるようでした。なかなか回数が増えず、息子は時にはイラついて投げやりになり、時には泣きじゃくり、それでも私は練習をさせてしまっていたのです。

当時はとにかく合格させねば、との一心で下記のような状態になっていました。

  • 本人のやる気より義務感が先行
  • 時間を区切らず長時間練習していたため集中力が持たない
  • 自分との闘いのはずが同学年のチームメイトとの競争になっていた
  • 無理矢理練習させたことで親も子もストレスに

結果だけ見れば息子はどんどん合格していき、二年生の間に頭や肩リフティングまでの9種目を各20回ずつ繋げて行う「9種目」と呼ばれる項目もクリアできていました。リフティング進捗順で選ばれる遠征にも呼ばれ、コーチには努力家としての評価も受けました。

リフティングのテスト前 

義務感で練習しては長続きしない?

息子の成長に喜んでおりましたが、引っ越しする事になってこのチームを去った後は、自ら進んでリフティングの練習に出かけることがなくなりました。一見本人の努力に見えて、リフティングテストというシステムにやらされていただけだから当然です。

もちろんその経験を経て得たものもあります。

  • 出来なかったことができるようになる喜びを味わうことができた
  • やりたくない練習にも耐えて、継続すればできるようになることが分かった
  • 試合や遠征のメンバーに入れた
  • 親も子供と一緒に向き合い、辛さや喜びを分かち合えた

自発的な気持ちがやる気とモチベーションに繋がる

辛くても自発的に「できるようになりたい!」と努力を続けたのならよかったものの「テストがあるからやる」「試合に出るためにやる」は全て周りからの動機付けだったように思います。また、サッカーを始めて年月が浅い小学一年生の息子には、まだこの段階ではサッカーが楽しい!という気持ちを大切にするだけでよかったのかな?とも思います。

強制されない努力こそサッカーがもっと好きになる、向上心を持てるきっかけに繋がるものですよね。最終的には、自分がやりたい、うまくなりたいと本人の中から湧いてくる気持ちで取り組まないと、本当の意味でやる気とモチベーションが続かないのではないでしょうか。

今月も最後まで読んで下さりありがとうございました。また来月お会いできるのを楽しみにしております。

WRITER PROFILE

Kyoko
Kyoko

上からヨーロッパ、日本国内、アメリカに居住中の3姉弟のママ。2022年の夏から末っ子がアメリカのユースサッカーで奮闘中です。国内外、様々なチームを渡り歩いてきた中での気づきや学び、アメリカサッカー生活などを等身大の目線で綴っていきたいと思います。ちなみに自身の楽しみはアダルトスクールでの様々な国のクラスメイトとの交流。