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シュートを決めたらプリペイドカードが欲しい!ご褒美作戦の結果は?

早いもので今年ももう残り僅かとなりました。そして、サカママコラムを始めてからもうすぐ1年が経とうとしています。毎月拙い文章ではありますが、お読み下さりありがとうございます。

さて、つい最近閉幕したワールドカップ。我が家の息子達は、大好きなサッカーを連日観ることができ、毎日テンションも高く、各国の試合を食い入るように見ていました。次男に関しては、日本が負けてしまった時には悔し涙を流すほど。そして、「絶対サッカー選手になりたい!」の気持ちが今回のワールドカップでさらに大きくなったようです。

そんなワールドカップの試合観戦中、「このシュートでいくら貰えるんだろう。いーよなー!」なんて話をしていた息子達……(笑)。それを聞いて、以前次男が「今日シュート決めたらご褒美ちょうだいよ!サッカー選手はお金貰えるでしょ?」なんて言ってきたことがあったのを思い出しました。そこで今回は、このご褒美作戦で息子にどんな反応があったかについて書いていきたいと思います。

シュートを決めたらご褒美が欲しい!

先ほどのシュートを決めたらご褒美がほしいという話、言われたのは試合の前日のことでした。周りのお友達から、点を取ったら○○を買ってもらえる!○○してもらえる!なんて話を聞いていたようで、息子もそれに便乗したようです(笑)。その話を聞いて、「自分が好きでやっているサッカーに何でご褒美? 逆に朝早く起きてお弁当を作って、送迎しているママにご褒美を買いたいくらいだよ!笑」なんて会話をしていたのですが、今までサッカーでご褒美をあげたこともなかったし、まぁたまにはいいか!と思ってOKしました。

息子の出した要望は、シュートを1回決めたらお菓子、2回決めたらUFOキャッチャー、3回決めたらプリペイドカード、というもの。これを聞き、お菓子はご褒美でなくても買っているし、UFOキャッチャーもお小遣いでやったりしていたので、今回の一番の目的はプリペイドカードだなと察しました(笑)。いろいろと言いたいこともありましたが、ワクワクしている息子の姿を見て、とりあえず要望を受け入れてみることにしました。

ご褒美作戦で改めて気が付いた、サッカーをする目的

要望が受け入れられた翌日、「絶対シュート決めてやる!」とすごい意気込みで試合へと向かっていった息子。そして、結果は2得点!「悔しい~、あと1点取りたかったな~!プリペ欲しかった~」と少々不満そうでしたが、約束通りご褒美でUFOキャッチャーをさせてあげました。

 
ご褒美のUFOキャッチャーを楽しむ息子。

ただ、どうしてもプリペイドカードが欲しいのか、次の試合でも案の定ご褒美のお願いをしてきました。「また~?」とは思いながらも、とりあえずOKし、前回と同じ条件の約束をしました。しかし、今度はシュートを決めることができず……。とても残念がっていたので、また次の試合もとお願いしてくるかなと思っていたのですが、息子は「あのさ、もうシュートを決めたらご褒美とかはやめる!良くないね、これ!」と言ってきたのです。

自分で言い出してきたのに……?と思いつつ(笑)、気まぐれな息子の話を聞いてみると、前回も今回も試合中なのに頭の中では「ご褒美」のことしか考えていなかったらしく、自分がシュートして点を取ることばかりに意識がいって、いつも通りのプレーが出来ていなかったそうです。パスをした方が良い場面でもシュートをしてしまったり、結果として周りの仲間にも迷惑をかけたとのこと。そして、「これだとサッカーの目的がご褒美をもらうことになっちゃうから……」とも言っていました。

サッカーは自分のためにやっているし、上手くなりたい、試合で勝ちたいという気持ちで日々練習をしている。ご褒美GETのためでは目的が違っているし、一生懸命試合をしている仲間たちにも悪い。そのことに気が付いた時、何だかすごく嫌な気持ちになったようです。私も最初にご褒美のお願いをされた時、その部分を言おうかと思っていたので、自分でしっかり気づけたようで安心しました。自分で気づけたという意味では、ご褒美作戦を実行して良かったかなとも思います。

物よりも「目に見えないご褒美」をあげることが大事

サッカーに限らず、ご褒美は子育ての中で私もよく使ってきました。ただ、使い方によっては良くも悪くもで……(笑)。今回のように、自分が好きで楽しくやっていること、目的もしっかりあるものに対しては、ご褒美は必要ないのかなぁなんて思ったりもしました。モチベーションが上がり、点も取れたのは事実なんですが、きっと一過性のものですしね。

逆に今回のようなご褒美が役に立つのは、子どもがやりたくないことに取り組む時かと思います。嫌なんだけど、どうしてもやらないといけないこと、例えば勉強ですかね(笑)。息子の場合は、最初はご褒美目的で頑張り、次第にできなかった問題ができるようになって楽しくなり、テストでも良い点が取れるようになった、なんてこともあったので、物で釣る作戦も時には有効かなと思います。ただ、何かメリットがないと頑張れない子になってしまうのは困るので、そこはよく見極めながらご褒美を使い分け出来たらと思います。

そして、以前息子との会話の中で、「頑張ったことを誰かに認めてもらえるのってすごく嬉しい」と言うことがありました。物をあげるよりも、そうやって自分のために頑張ったことを認めてあげることが「また頑張ろう!」に繋がるのかと思いますし、先に「ご褒美あげるから頑張って!」よりも、頑張った後で「頑張ったね!よくやったね!」と言って、ハイタッチでもしながら一緒になって喜ぶことが何だかんだ一番嬉しいのかなぁと息子を見ていると感じます。

 

あとは、以前のコラムでも書きましたが、クタクタになって頑張って来た姿を見た時に、「お疲れ様!頑張ったね!」と言って、子どもの大好物を用意しておいてあげる……そんなことでも、子どもには十分ご褒美になるのではないでしょうか?

「ご褒美=何か物を与える」と考えがちですが、そうではなくて、言葉のご褒美だけでも子どもには十分伝わるはずです。日々目に見えないご褒美をあげることが、モチベーションアップにも繋がるんじゃないかと思います。何よりこのご褒美はお金がかかりません!そんなところも、言葉のご褒美の良いところですね(笑)。

WRITER PROFILE

yumika
yumika

大学1年と中学2年のサッカー大好き兄弟を持つサカママ。サカママ歴9年。
子ども達のサポートで心掛けている事は、自分の時間も大切にし、ストレスフリーなサカママライフを送る事。マイペースで常にポジティブ思考な子ども達とのサッカーでの出来事などを発信していきます。少しでも参考になったり、共感して貰える事があれば嬉しいです。