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「楽しんで覚える!サッカー少年の英語習得術」イギリスサッカー便り

みなさんこんにちは!
夏休みも終わり、イギリスでは今月から新学年になりました。サッカーも本格的に2022−23シーズンがスタートして、また忙しい日々が始まっています。

イギリスではポストコロナの生活となり、育成年代でも海外チームとの交流が活発になってきたように感じます。先月はドイツ、ブラジル、ノルウェーのチームが息子のクラブを訪れ、異文化交流を経験することができました。サッカー少年少女の皆さんの中にも、いつか海外でプレーしてみたい!と思っている選手のみなさんもおられるかと思います。

「スポーツするなら英語もやろう」

これはサッカー日本代表の吉田麻也選手があるインタビューでおっしゃっていたことです。吉田選手は語学に堪能で、通訳をつけずに海外チームでプレーされていることは広く知られていると思います。高校生の時から“プレミアリーグ(イングランドのプロサッカーリーグ)でプレーする”という目的があったので、英語を継続して学習されていたそうです。

海外でサッカーしてみたいと思っている選手にとって“言語”は一つのチャレンジだと思います。もちろん言葉が通じなくてもサッカーはできますが、コーチやチームメイトとコミュニケーションを取ったり、戦術を理解するためにはその国の言語を理解することが必要ですし、それができればよりサッカーも楽しくなると思います。

我が家の息子たちもまさにそうで、3年半前、ほとんど英語もできない状態で現地の学校と地元のクラブチームに入りました。最初の1、2年くらいは周りとのコミュニケーションにとても苦労したと思います。英語がある程度理解できて話せるようになってくると、サッカーのパフォーマンスも学校の成績も(笑)飛躍的に伸びました。何より、チームメイトやコーチたちを理解し、自分の言いたいことを伝える、これができるようになったことが大きかったんだと思います。

とはいっても、なかなか英語の環境が周りにない状態で自然に身につけるのは難しいですよね。そこで、ほぼ英語を話せない、聞けない息子たちがイギリスに来てやったことをいくつかご紹介します。

英語習得術その1・英語で日記を書く

これは次男が渡英してからずっと続けていることです。最初は本当に簡単な文しか書けませんでした。

I played football today. I enjoyed it very much.

たぶん毎日こんな感じでした(笑)。でも、次第に「これはどうやって言うのだろう?」と思ったことをGoogleで調べて英語で書いてみたり、慣れてきたらトレーニングの日はサッカーノートのような内容を頑張って書いてみたり……。継続は力なりで、どんどん言いたいことが書けるようになっていきました。

お友達との会話で自分だけ一緒に笑えないことが悔しかったから、もっと英語を話せるようになりたい!と言っていたこともあったのですが、サッカーでできないことをできるようになりたいから練習する!と思う気持ちと同じで、英語も少しずつでも継続して行うことが大事なんだと思います。

英語習得術その2・サッカー英語、フレーズを覚える

トレーニングでコーチやチームメイトが言っていたことから、色々なサッカー英語を学習した息子たち。一般の単語帳や辞書には載っていないであろうフレーズなどもたくさんあると思います。実は日常生活で役立つのは、難しい単語よりもみんながよく使うフレーズだったりするものです。
また、解説が英語の試合を見ることも、サッカー英語を覚えるのに役立っていたように感じます。初めはさっぱり聞き取れなかった解説者の英語も、ずっと聞いているとかなり理解できるようになっていきました。

ここでイングランドでサッカーする時に役立つ言葉を少しご紹介します。

・Man on
実は私、初めて息子のサッカーを観戦に行った時、選手たちがボールを持つたびに聞こえてきた「マノーン」という言葉に、マノンくんがたくさんいるチームなんだと思ったのですが(爆笑)、もちろんそうではなく。「(相手が)来てる!」という意味で使われるのが「Man on」です。

・Yes
まだほとんど英語が話せない頃から、試合に出てボールを要求するときに息子たちが叫んでいたフレーズが「イエス!」です。難しい言葉は言えないけど、ボールが欲しい時にみんなが言う「Yes」はすぐに真似していました。

・Kick Ups/Keepie uppie
日本人は得意な人が多いイメージのリフティングですが、これは和製英語。こちらでは、“Kick Ups”もしくは“Keepie uppie”と言います。英語は話せないけどリフティングはできたので、息子がサッカー友達を作るのに役立ったようです。

 

英語習得術その3・ファンタジープレミアリーグをやってみる

「ファンタジープレミアリーグ」とは、おそらく息子たちの友人みんなやっているのでは??というプレミアリーグの公式アプリです。アプリ内で決められた予算内で好きな選手をピックアップし、チョイスした選手が実際のプレミアリーグで活躍するとポイントが獲得できる……というゲームらしいです。毎週のプレミアの試合結果と連動しているので、試合観戦がより楽しくなるのも特徴です。

 

やり方はプレミアリーグの公式アプリをインストールするだけ。もちろん英語なので、サッカー関連の英語の学習にも役立ちます。そしてサッカーをやっている子もやっていない子も、日々の会話はサッカーで盛り上がる子どもたちが多い国なので、何よりお友達との会話に役立ちますし、プレミアリーガーにも詳しくなれるゲームです。実は次男のチーム全体でもこのファンタジープレミアリーグをやっていて、毎月どのカテゴリーの誰がポイントを多く獲得しているかがニュースレターに載るくらいです。

大事なのは、とにかく英語に触れて使ってみること!

色々ご紹介させていただきましたが、私が一番大事だと思うのは、まず興味のあることから始めて、とにかくたくさん英語に触れて使ってみることです。文法が間違っていても通じます。私は3年半で息子たちには一気に抜き去られました(笑)。
その息子たち、今はドイツ語も勉強中。ドイツ語ができれば将来ドイツ語圏でもサッカーができるかららしいです。同じように海外でサッカーすることを目標にしているサッカー少年少女のみなさんの少しでも参考になれば幸いです。

WRITER PROFILE

クリストファーズ佳世
クリストファーズ佳世

イギリス在住、3兄弟(16歳、14歳、11歳)を育てる現役サカママ。 神戸市在住時は、地元の強豪クラブチームで6年間サカママ生活を満喫。2019年3月にイギリス移住後は、サッカーの本場・イングランドでシーズン1年目の新米サカママとして生活をスタート。 日本とイギリスのサッカー事情の違いなどを、サカママならではの目線で伝えていきます。

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