指導者の言霊「横江塁 FC東京 フットサルコーディネーター」 | サカママ メインコンテンツに移動

指導者の言霊「横江塁 FC東京 フットサルコーディネーター」

「楽しく」を大前提としながら、人間性に関わる部分を大切に指導

私の指導のベースは、子どもたちも、保護者も、自分自身も「楽しく」が大前提です。その中で、人として成長させることが大事だと思っています。とくに、小学生年代は、周囲との関わりが増え、だんだん世界が広がっていく時期。だからこそ、挨拶や物を大事にするなど、人間性に関わる部分を手助けしてあげることが必要だと感じています。

トレーニングの中で大事にしているのは、動き作りです。子どもたちは外遊びが少なくなっていますし、たとえサッカーの道に進まなくても、いろいろなスポーツに特化できるように身体の基本となる動きを身につけてほしいからです。そのため、どの年代でも最初の約10分は、鬼ごっこやバランスをとる動き などを取り入れています。

また、目の前にいる子どもたちに合ったトレーニングをしていくことが何よりも大切だと考えています。簡単すぎたり、難しすぎては、子どもたちのモチベーションや意欲はなくなってしまうため、子どもたちが「できそうで、できないところ」「ちょっと頑張れば手が届く」くらいの設定でトレーニングをしています。そうした中で、できない子がいれば、手を差しのべ、教えることもあります。ただ、なんでも教えていると、子どもたちは考える習慣がなくなってしまい、結果、試合を行った時に「コーチ、どうすればいい?」となってしまうことに。サッカー本来の「自分で考えて、自分でプレーする」ことをしないと、サッカーのおもしろさもなくなってしまうわけです。そのため、トレーニングの中では、子どもたち自身で考えるように仕向けていくことも重要だと思っています。ただし、指導者が上から目線で物事を捉えてしまうと、結局、子どもたちに圧力となってしまい、意欲やモチベーションの低下に。ですので、常に子どもたちと同じ目線の中でトレーニングするようにも心掛けています。

FC東京のサッカー、フットサルスクール全体の指導としては技術力・人間力・帰属意識の向上を掲げています。最終的に味スタを満員にするという目標があるので、スクール生にはよりFC東京を好きになってもらいたいですし、ゆくゆくは、選手やサポーターになってもらいたいという思いもあり、帰属意識 を高めることも指導指針の一つとしています。

子どものちょっとした変化を見逃さず、褒めてあげることがモチベーションに

保護者の方には、とにかく温かく子どもたちを見守ってもらいたいと思います。私自身、息子がサッカーを始めて気づいたのは、親は試合を見に行くと、自分の子しか追っていないということです。そのため、どうしても自分の子のできていない部分が目につき、それを子どもに言ってしまいがちです。でも、そうすると、子どもはサッカーがつまらなくなったり、自信がなくなってしまうのです。大事なのは、他の子と比較をするのではなく、子どものちょっとした変化を見逃さないこと。自分の子をよく見ながら、前回よりできるようになっている変化を見て褒めてあげてほしいのです。そうすれば、子どもにとって自信となり、親に褒めてもらえることがモチベーションにもつながるはずです。月に1回試合を見に行く、時間があればボールを一緒に蹴るなど、親がちょっとした時間を作ってあげることが今の子どもたちには重要です。

セレクションに関わることも多い立場から伝えたいのは、志望しているクラブチームが、子ども自身が考えるサッカーに合っているかどうかということです。「こういうサッカーをやっているから、ここに入りたい」という思いがないと、結局、入った後、苦しくなってしまうことに。チームの魅力、そのチームでどのように成長できるかというのをしっかり下調べすることが重要です。たとえ、セレクションで上手くいかなかったとしても、そこが最終的な目標ではないはずなので、次の努力をすることが大切であり、子ども自身がどうしていきたいかを考え、それを成し遂げるために親が支えていくことが大事だと思います。