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女の子も男子のチームに所属する方がいいの?

こんにちは! 元なでしこリーガーの吉野有香です。

先日のサカママオンラインフェスタのインスタライブ、見てくださった方、ありがとうございました。盛り上げてくださり感謝です!
今回は、インスタライブで多かった「女の子も男子チームに所属した方がいいですか?」「男子チームに入るメリット、デメリットは?」という質問について書いていこうと思います。

女の子も男子チームに入った方がいい?

小学校や中学校のうちは、体格の差もまだそんなに無かったり、もっとサッカーをする機会を増やしたかったりで、男子のチームに入りたいと考える子も多いかと思います。

私がサッカーを始めたのは小学校1年生の頃で、その時は女子のチームに入りました。私は偶然にも通えるところに女子チームがありましたが、女子チームが近くにあるというのは、今でもそんなに多いことではないと思います。
実際に私の友達のWEリーガーやなでしこリーガーは、最初は男子のチームでやっていたという子も多いです。なので、女子のチームでやった方がいいか、男子のチームの方がいいか、ということに関しては、特別どちらがいいということはないのかな?というのが正直なところです。

さて、また私が子どもの頃の話に戻ります。私が所属していた女子チームは、練習が週に1回と少なかったので、もっと練習したい!という気持ちが出てくようになりました。そこで、兄が通っていた地元のスポーツ少年団に私も入団し、練習に参加するようになりました。その後、男子の市のトレセンのセレクションなんかも受けたりして、そこにも通うようになりました。

男子はやはりスピード感があるし、女子だけのチームに比べると技術も高いです。そして、“戦う”という感覚を小学生ながらに感じることができていました。男子のチームに入って、できないことが多い自分にも気づくことができましたし、成長にも繋がっていたと思います。この辺りは男子チームでプレーするメリットと言えるかもしれないですね。

そんな感じで、6年生の頃には女子チームと男子チームの練習で毎日がほぼサッカーで埋まっていました。今になると、そこまでやる必要はなかったかなと思うのですが、あの頃はとにかく練習がしたくて、男子も女子も関係なく、いろんなチームを掛け持ちしていたんです。

男子チームが合うかどうかは、子どもの特性を見て

そんな風に男子チームにも女子チームにも参加してみて感じていたのは、男子チームの中で女子がプレーすることは、女子チームでプレーするよりも孤独を感じることが多い、ということでした。
相手チームの選手、監督、保護者の「女子になんか負けるな!」というストレートな言葉が耳に入ってきたり、試合前に私だけ握手してもらえなかった…なんてことも実際にたくさんありました。

こういったことがあったときに、その悔しさ、寂しさ、どうにもならない感情をエネルギーに変えられる子、負けん気の強い子は男子の中でプレーした方が成長できるんじゃないかなと思います。
しかし、これが心の傷になり、サッカー自体が嫌いになってしまう子もいます。なので、男子の中でサッカーをするか?という選択は、その子の特性を見てあげることが一番大事だと思います。

悔しさをバネにできるタイプの子なのか、悔しさを感じて塞ぎ込んでしまうタイプの子なのか。それを一番理解できるのは近くで支えているご両親だと思うので、練習を観察したり、日々の会話の中でお子さんの特性を確かめることが大事になってくると思います。チームのコーチに聞いてみるのも一つの手かもしれません。

子どもが一番サッカーに専念できる環境をしっかり見極めてあげてくださいね。

WRITER PROFILE

吉野有香
吉野有香

元なでしこリーガー(女子サッカー選手)

愛知県出身。常盤木学園で全国大会優勝を経験後、なでしこリーグのクラブに加入。引退後に起業し、サッカー指導者やメンタルコーチ、解説MCなど、全国で広く活動している。
現在は株式会社ゆかサルを設立。京丹後市に女子サッカークラブを立ち上げ、まちおこしとサッカーを掛け合わせたプロジェクトを発足。同時に女子アスリートのキャリア支援なども行っている。

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