サッカー日本代表戦が行われた「フクダ電子アリーナ」。命を守る「AED」との関係は?
3月30日に行われた、ワールドカップ(W杯)カタール大会アジア2次予選のモンゴル戦。この試合が行われていたのが、フクアリこと「フクダ電子アリーナ」です。
ここでは、フクアリの名称になっている「フクダ電子」と、スポーツ現場に欠かせない「AED」との関係、また、子どもたちにAEDが必要な理由をお届けします!
フクダ電子アリーナの「フクダ電子」って?
30日のモンゴル戦が行われたのが、千葉県千葉市にある「フクダ電子アリーナ」。このスタジアムのネーミングになっている「フクダ電子」って知っていますか?
フクダ電子は、医療用電子機器の製造販売を行っている医療機器専門メーカー。じつは1935年に、日本で初めて国産心電計を開発・販売した企業でもあるんです。現在は、心電図検査装置や人工呼吸器、植込み型心臓ペースメーカをはじめ多数の医療機器を扱い、治療や予防・検査、リハビリ、在宅医療まで、よりよい医療環境の提供を行っています。
フクダ電子とAEDとの関係は?
フクダ電子が扱っている製品の一つがAED。AEDとは、自動体外式除細動器ともいわれる救命処置のための医療機器のこと。心臓がけいれんして血液をうまく送り出せなくなった際、体の外から電気ショックを与え、心臓のリズムを正常に戻す装置です。AEDそのものが自動的に心電図を判断し、電気ショックを与えるか否かの判断を行うので、医学的な知識が少ない人でも、音声ガイダンスに沿った操作で救命処置が行えるのです。
JFAでも各チームや施設などにAEDの設置や保有を促進していることから、目にしたことがあるサカママも多いのではないでしょうか?
2004年から、医師や看護師、救急救命士以外の一般市民にもAEDの使用が認められるようになったことから、フクダ電子ではAEDの普及に力を入れ、全国の学校や企業、スポーツイベントなどで講習会を開催。誰もがAEDが使える社会を目指し、AEDの普及啓発活動に積極的に取り組んでいます。
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーに聞いた
「子どもにもAEDが必要な理由とは?」
サッカーやスポーツ中に、ボールが選手の胸に当たる場面に出会うことがあると思います。心臓の動きの中のあるタイミングで、胸部、とくに心臓の真上への比較的弱い衝撃により、致死性不整脈が発生することがあり、これを
この心臓震盪はスポーツ中に起こる、子どもの突然死の原因の一つで、救命のためには電気的除細動(いわゆる電気ショック)が唯一の治療法となるのです。除細動が1分遅れるごとに救命率は7~10%減少すると言われています。これは、AEDが必要となる一つの場面ですが、意外と身近にこのようなリスクは潜んでいるのです。
救命処置は時間が勝負ですので、救命処置を含めた緊急時の対応を訓練しておくことや、AEDの設置を含めた環境を整えておくことが、選手の命を守るためにも必要です。
(日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー・理学療法士:渡邉博哉)
フクダ電子は、スポーツの振興と人々の健康促進に貢献!
フクダ電子は、これまでの企業活動によって得たノウハウを活用して、スポーツを愛する人々をサポートしたいという思いから、「千葉市蘇我球技場」のネーミングライツを取得。2005年より「フクダ電子アリーナ」という名称になりました。
「フクダ電子アリーナ」には、施設内にAEDを11台設置し、安心できる施設環境を提供。また、「フクダ電子アリーナ」で開催される各ゲームには、「フクダシート」を設置しています。フクダシートとは、千葉市民の方を対象にした、無償の「コーナー自由席100席」。こうした取り組みにも、フクダ電子が、地域貢献、社会貢献の一翼を担い、スポーツの振興に寄与したいという思いがあるからです。
医療機器専門メーカーだけにとどまらず、スポーツ振興にもチカラを入れている「フクダ電子」。サッカー、そしてスポーツを頑張る子どもたちのサポートに、これからも一役買ってくれるはずです!