指導者の言霊「仲村浩二 尚志高校サッカー部監督」 | サカママ メインコンテンツに移動
指導者の言霊「仲村浩二 尚志高校サッカー部監督」

指導者の言霊「仲村浩二 尚志高校サッカー部監督」

サッカーがずっと大好きで楽しみながらプレーしてほしい

僕が子どもたちに指導するときに一番大切にしているのは、サッカーを嫌いにさせないことです。楽しいからサッカーをしていて、とにかくサッカーが大好きでプレーしてほしいと思っています。今は高校生を指導していますが、高校生になると勝ち負けという勝負の世界も出てきて、試合で勝つために練習で辛いこともでてきます。それでも生涯のスポーツになるぐらい、子どもたちがずっとサッカーを好きでいるために、常に楽しんでプレーさせることが僕のテーマです。

監督になって16年たちます。その中でいろんなチームを見てきましたが、やはり伝統校や強豪校と言われているところは、自分たちの特色を持ってしっかりやっていると思います。 例えば市立船橋高校のような強いチームを見ていると、靴やバッグをきちんと並べていたり、挨拶がしっかりできていたり、サッカー以外のこともちゃんとしているんです。それを見てうちの選手たちがどうとらえるか。僕ら指導者がいくら言っても、子どもたちにはあまりひびかないのですが、試合のときに相手チームがしていることを直接見ることによって、プレー以外のことも学ぶことができます。 例えばきちんと挨拶しているところを見たときに、こうやったほうがいいなと自分で考えてやろうとすれば、一番自然に覚えられますよね。相手から挨拶されたら気持ちいいし、自ら挨拶したら相手も気持ちいいということを、サッカーを通していろんなチームから学んでほしいです。 僕が注意してしまえば楽なんですけど、自ら気付かせたうえで、僕自身が代表で経験してきたことなども伝えていきながら、しっかり身に付けることができればと。そのアプローチの仕方を僕自身も勉強し続けています。

子どもを褒めて自信を持たせれば勝負の世界に活かすことができる

普段の練習は、ワン・ツーのリズムでドリブルで股抜きをしたり、ボールの扱い中心で、1対1のプレーを大事にしています。 ドリブルで相手を抜くようなプレーがサッカーの醍醐味だと思うので、自分の好きなことをやれと子どもたちには言っています。その自由なプレーに色を付けていくのが僕の仕事だと思っているので、自由な動きは削除しないようにしつつ、チームの約束事はしっかり取り入れながら指導しています。

ジュニアの子どもたちには、とにかくボールを使う、触るということをやってほしいです。 今は体が小さくても高校生になったら勝手に大きくなりますし、走りやヘディング力を強化させることはできるんです。でも高校生になってからもう一回基本的なテクニックをやれっていうのは厳しい部分があるので、とにかくボールに触ってボールの扱い方を身に付けてほしいと思います。あと、サッカーが上手くなるためには、できるだけいろいろなスポーツにチャレンジすることも重要だと考えています。そうすればサッカーの可能性もより一層広げることができるはずです。

子どもがサッカーをしているとき、親御さんは「こうしなさい」とは言わず、点を獲ったなら「よかったね。楽しかった?」と声をかけて、応援に徹してほしいです。 僕は高校生でも褒めていますし、いつも「いけー」や「ナイス!」ばかりです(笑)。もちろんダメなプレーをしたときは絶対ダメだと注意しますが、褒められたほうが子どもたちはうれしいだろうし、小さい子なら特にそうです。褒めてもらって自信を持てば、いざ勝負の世界に入ったとき、ダメな部分を自分で理解できるようにもなるのです。それと栄養とメンタルのケアも必要なので、そこは親御さんにサポートしてもらえればと思います。

僕は「勝利の女神は細部に宿る」という言葉が好きなのですが、この言葉は、靴を並べたり挨拶をしたりといった細かいことをしっかりできるようになったときに神様が味方してくれるという意味だと思っていて、それはプレーでも同じことが言えると考えています。この言葉を念頭において今後も指導していきたいです。

※この記事は2015年2月25日に掲載したものです。