集中力は腸に関係する!?ベストオブ集中力メニューとは?―後編【鈴木啓太の腸内環境を整えよう vol.2】
腸内細菌に関わる研究を続け、腸内環境からアスリートをサポートしているサッカー元日本代表・鈴木啓太さんによるコラム。集中力と腸の話の後編では、集中力を高める「ベストオブ集中力メニュー」をご紹介。
★前編はこちら
集中力が続かない要因は、欠食、栄養不足!
お子さんは朝ごはんをしっかり食べていますか?
1食抜いてしまうだけでもエネルギー不足となり、基礎代謝や免疫力、集中力の低下につながってしまう場合があります。
また、欠食すると、品数が少なくなりバランスの悪い食事になるため、栄養素が不足し、結果、腸内環境の多様性(種類や数)が低下してしまう可能性もあるのです。
そのため、サッカーの試合前など集中力を高めたい時は、腸内環境の多様性を高めるような食事をとることがポイントです。
ベストオブ集中力メニューは「もち麦明太子おにぎり」
集中力をアップさせるには、脳にエネルギーを送ることと、腸内環境の多様性を高めることが大事になってきます。
米などに含まれる糖質は、ビタミンB1を一緒にとることでエネルギーに変わります。そこで、オススメなのが「もち麦明太子おにぎり」です。明太子には、ビタミンB1が多く含まれていますし、もち麦は食物繊維が豊富で、白米よりもビタミン類が多く含まれているからです。
※もち麦ごはんの炊き方
- 米2合、もち麦100gを準備
- 米を研ぎ、炊飯器の目盛り(2合)に合わせて水を入れる
- 2にもち麦と、もち麦の重さの2倍の水(200ml)を加える
- 30分ほど浸水させてから通常通りに炊飯
- 炊きあがったら、全体を混ぜてほぐす
大事な試合がある日のお弁当に持参するのはもちろん、朝ごはんなら、もち麦明太子おにぎりに、お腹もあたたまる「具だくさんスープ」をプラスするのがオススメです。できれば、5種類ほどの野菜を加えるのがベスト。スープにするといい点は、野菜の栄養素を余すところなく飲めるところです。前日に作った味噌汁が残っていたら、それにトマトや卵をプラスするのもいいですね。
腸内環境の多様性を高めるヨーグルト。選ぶ時のポイントは?
腸内環境の多様性を高める食事の一つにヨーグルトがあります。
ちまたには、たくさんの種類のヨーグルトがありますが、ポイントは「ビフィズス菌」入りのヨーグルトを選ぶことです。すべてのヨーグルトにビフィズス菌が入っているわけではないからです。
また、メーカーによって、ヨーグルトに含まれるビフィズス菌の種類が異なるので、1種類のヨーグルトにこだわるのではなく、いろいろなタイプのビフィズス菌入りヨーグルトをとるのもポイント。そうすると、いろいろな菌を取り入れられるので多様性につながり、集中力アップにもつながるものです。
ビフィズス菌を増やす効果的な食べ物は?
ビフィズス菌は、腸内環境を整えるのに欠かせない菌の一つですし、神経系が発達する時期に、ビフィズス菌の獲得量が少ないと、精神疾患につながるという研究発表もあるほどです。
近頃、ビフィズス菌を増やすのに効果的と言われているのが甘酒です。米麹などから作られたノンアルコールの甘酒とオレンジジュースを1:1で割ったものなら、お子さんも飲みやすいですよね。
そのほか、料理を作る際、砂糖の代わりにオリゴ糖を使ったり、間食に玄米やもち麦のポン菓子を食べるのもオススメです。
集中力を高めるためにも、いろいろな栄養素を取り入れて、腸内環境の多様性を高めていきましょう!