【一歩先を行くフィジトレ!】軸足強化のトレーニング
岡崎慎司、吉田麻也のパーソナルトレーナーを務める杉本龍勇氏が監修のもと、試合で活きるフィジカルトレーニングを紹介する本コーナー。
筋トレに体幹トレーニングは日々、取り組んでいるはず!しかし、それを実戦のプレーや試合で活かせなければ意味がない。今回は片足を上げてジャンプする軸足強化のトレーニングを紹介。
軸足となる片側で体重を支えることができれば、コンタクトにも負けず、強いパスを出すこともできる。
今サッカーは相手と接触するスポーツであり、片足でボールを扱う競技でもある。そのため片足で自分の体重を支えることが大事になる。踏み込み時や着地時、相手とのコンタクトでも、軸となる片側で身体を支える必要がある。
今冬にバルセロナの練習を視察した上で、ヴィッセル神戸のキャンプに赴き、イニエスタのプレーを間近で見る機会があった。そのとき感じたのは、まさに身体のバランスが優れているということ。イニエスタはパスを出すときに姿勢が崩れたり、身体の重心が上下動することなく、プレーしていたのが印象的だった。それは軸足でしっかりと地面に立ち、身体を支えているからで、そうした練習をバルセロナ時代から取り組んできたからこそ。だから、イニエスタは直立に近い状態から、強いパスを出し、パスのアングルを急に変えることもできるのだ。今回は身体の軸を強化するメニューを紹介。鉄棒もしくは2人1組になって足を持ってもらうのもいいだろう。
LESSON1 片足ジャンプ(フロント)
(片足ずつ10回×2セット)
片足を台などに乗せる。このとき、股関節の可動領域を広げるためにも90度以上が望ましい。片足を台に乗せたまま、両手を使い軸足でジャンプする。大事なのはジャンプは両手を使って飛び、着地では足裏全体で地面を踏むこと。膝が曲がらないように我慢。お尻を使って着地するイメージを持とう。台に乗せる足が高い位置にあれば、お尻を使ってジャンプしている感覚を得ることができるはずだ。
LESSON2 片足ジャンプ(バック)
(片足ずつ10回×2セット)
足を乗せる台を背にして、片足を乗せる。フロント時よりも、低い位置でOK。軸足で身体を支え、片足ジャンプを繰り返す。3種目ともに共通することだが、高く飛ぶことよりも姿勢を崩さず、足裏全体で地面を踏むことを意識する。走っているときに近い状態なので、膝が曲がらないことと、前傾姿勢にならないように身体を起こしてジャンプを繰り返す。台に乗せた足の力を抜くこともポイント。
LESSON3 片足ジャンプ(サイド)
(片足ずつ10回×2セット)
台に対して横向きになり、片足を乗せて、片足ジャンプを繰り返す。台に乗せた足が地面と並行になるくらいの柔軟性は持ってほしいところ。やはり膝が曲がることなく、ジャンプした軸足の足裏全体で地面を踏むこと。前傾姿勢にならず、正しい姿勢をキープ。ジャンプするときは、両腕を使うことも忘れずに。この動作は、サイドステップやターンをするときの動きにも活きてくるはず。