JICAボランティア(青年海外協力隊)のサッカー隊員が感じた南米ボリビア ユース事情~第5回~
サカママ読者のみなさま、こんにちは!
第5回となる今回は、前回に引き続きボリビアサッカーの普段の練習の様子についてお届けしていきます。
ボリビア育成年代の練習の様子って?
ボールは10人で1個?! とにかくボールが少ない練習環境
日本のスクールみたいにボールが1人に1個あるわけではありません。私がいたボリビアのスクレ市では、10人に1個位の割合のチームが育成年代では多く感じました。
練習時間の半分はアジリティ系のトレーニングに費やすチームが多いです。年代が大きくなれば、フィジカルトレーニングを重要としているチームも多くみられます。
コーンやマーカーといった用具はありますが、とにかくボールが少ない!
ボールマスタリー等々、育成年代においてじっくり時間をかけて行う練習がしにくい環境だと感じました。
そして、ボールが少ないために、とにかく待ち時間が長く効率の良い練習はなかなかできません…。そのことを割り切ってか、あまり工夫をしない指導者もちらほらと見受けられる感じがしました。
個人戦術やグループ戦術のトレーニングはあまりなく、アジリティ系のトレーニングとゲームが中心といった感じ。
ただ、子ども達はそれでもサッカーが大好きで楽しそうに取り組んでいました。集中力はあまりありませんが、自由気ままにサッカーに取り組む様子が印象に残っています。
練習に使う用具は手作り!
先に述べたアジリティ系のトレーニングを行うためには、ミニハードルやラダーが必要です。私が2年間配属された貧しいNGO的な街クラブ=CEDEPSUR(南ボリビアスポーツセンター)では、そういった用具も手作りで用意していました。ちなみに、その準備も私の活動内容の一つです(笑)。
日本で幼児体育指導員やサッカーコーチが行う業務では、なかなか経験できないことをたくさんさせてもらいましたね。
2回に渡ってボリビアの練習環境についてお届けしてきましたが、日本との大きな違いに驚く方も多いのではないでしょうか?
さて、次回はボリビアのサッカースタイルの傾向についてお伝えしたいと思います。お楽しみに!