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継続力は準備力

目標に向かって努力をすることの大切さはこれまでに何度も伝えてきました。今回は、努力することよりはるかに難しい、「努力し続けること」について考えてみたいと思います。

「継続」することは何より難しいことです。僕自身、小中高、そしてプロ生活の中で身をもって感じました。

僕の恩師は、プロとは「追求」と「継続」。これがすべてだと、いつも言われていました。確かにそうでした。

技術、体力、戦術、精神力。すべてにおいて飽くなき探究心で細部にこだわりを持ち、決して満足することなく、さらなる高みを目指し続ける旅です。
ただ、それはプロの世界の厳しさがあるからこそ自然と作られていく環境であったりもします。

ならば子どもの頃から「努力し続ける力」を身につけるにはどうしたらよいのか。
まず一つは、小さな事からでも自分で決めたことを毎日続けることです。
早起きしてのランニング、毎日腹筋50回、お風呂上がりのストレッチ、何でもいいです。
そして、それが自分のプレー、成長においてどう生きるのか考えることが大事です。
今やっていることが本当に、今の自分に必要な努力なのか。もっと優先的にやるべき努力がないか。

何か一つ行動を起こすことで色々なことを考えられるようになると思います。
そして次に、その努力を続けていった先にどんな自分がいるのか、しっかりとイメージをすることです。

足が速くなった自分、体が強くなりボールが奪われなくなった自分、柔軟性を身につけプレーの幅が広がった自分。
努力を続けることによってもたらされる効果をイメージすることで今の自分の努力を信じられるようになります。

そして最後に、ピッチ上でつねに最高の自分を見せたい!と強く思うことです。
良いプレーを見せるためには良い準備が必要です。最高のプレーをするためには最高の準備が必要です。

しかし、チャンスはいつやってくるかわかりません。

チャンスをつかむ選手は、つねに準備ができている選手です。準備ができていない選手にチャンスをつかむことはできません。
つねに自分にあらゆるチャンスが訪れることを考え、準備すること。
これが努力を継続するための一番の方法、心構えかもしれません。
明日、先発で使われるかもしれない。後半、一回だけ自分にシュートチャンスが訪れるかもしれない。

そのチャンスに結果を出すための準備をしていくことこそが自然と「努力し続ける力」になるのだと思います。

WRITER PROFILE

野田恭平
1981年、神奈川県生まれ。サッカー親子講師。東京V、琉球、岐阜などでゴールキーパーとして活躍。現在は、全国のサッカー少年と保護者を対象に親子向けの親子イベントを開催し、「スポーツを通した人間育成」と「子どもの可能性を最大限に引き出す親のサポートの在り方」をテーマに講演活動を展開。また、JFAこころのプロジェクトのメンバーとして、「夢を持つことの大切さ」と「夢に向かって努力することの大切さ」を子どもたちに伝える活動を行なっている。サッカー少年を育てるママの悩みに真剣に向き合い、絶大な信頼を得ている。