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仲間を助けるチカラ

今回はサッカーを通して身につけられる大切な能力、「仲間を助ける力」について書いていきたいと思います。まず、大前提として、サッカーはミスのスポーツです。ミスをしない選手はいません。だからこそ重要なのは、ミスをした後にどんなプレーが生まれるか、です。 個人のメンタル的な部分でも重要ですが、今日はチームの中で一人一人がどういう行動をとれるか、ということについて考えてみたいと思います。 「サッカーは子どもを大人にし、大人を紳士にする」という言葉がありますが、僕自身、サッカー界に長くかかわったのちに社会に出て、この言葉の意味をより深く感じました。 ピッチの中で自然と身に付き、振舞っていた行動は、実は社会の中でとても価値のあるものだったのです。 仲間のミスを当然のようにカバーする、失敗を責める前にまず自分が動く、落ち込んでいる仲間を励ます、などの行動は僕にとって、サッカーを通して自然に身についていったものでした。そして、それらの行動を起こす前に自然と様々なことを考えるようになり、周りがよく見える人に成長することができました。 一般的には「気が利く、機転が利く」といった表現になるでしょうか。仲間のミスを含めた、これから起こるプレーや現象を予測する力、その予測に基づいた対応策の選択肢を準備する力、その選択肢の中から最善のプレーを決断する力、相手の気持ちを考えてしっかりと向き合う力。 これらはサッカーのピッチ上だけでなく、どこの社会でも求められる貴重な力です。 仲間を助ける力のある人は、チームにつねに必要とされる人で、誰からも頼られます。また、人の気持ちを理解できる思いやりのある人は、自分が人に助けられた時にも、その有難さに気がつくことができます。サッカーはチームスポーツ。一つのチームは助け合いの連続で成り立っています。 個人の技術や体力を伸ばしていくことも大切ですが、試合や練習の中で、仲間との信頼関係を築き上げていくことも同時に大切にしていってほしいです。これこそがチームスポーツの素晴らしさ、サッカーの素晴らしさだと思っています。 ピッチの上でも、学校生活でも、困っている仲間をサラッと助けることができる、そんなかっこいい子に育ってほしいと願います。

WRITER PROFILE

野田恭平
1981年、神奈川県生まれ。サッカー親子講師。東京V、琉球、岐阜などでゴールキーパーとして活躍。現在は、全国のサッカー少年と保護者を対象に親子向けの親子イベントを開催し、「スポーツを通した人間育成」と「子どもの可能性を最大限に引き出す親のサポートの在り方」をテーマに講演活動を展開。また、JFAこころのプロジェクトのメンバーとして、「夢を持つことの大切さ」と「夢に向かって努力することの大切さ」を子どもたちに伝える活動を行なっている。サッカー少年を育てるママの悩みに真剣に向き合い、絶大な信頼を得ている。

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