【フッティーズ調査団】プロ選手多数輩出! 明治大学サッカー部が行う地域連携・社会貢献活動とは?
「気になること」は何でも調査のメスを入れる「footies! 調査団」。今回は、大学サッカー界で最多のプロ選手輩出数を誇る明治大学体育会サッカー部を調査。関東随一の強豪大学が地域貢献活動に取り組む目的を掘り下げる。
大学サッカーで地域貢献?
学生のうちから社会での活動を経験し、地域社会とのつながりや、大学が持つ知的財産を社会に還元するべく、地域貢献活動を展開する大学スポーツ団体が増加している。昨年度の全日本大学サッカー選手権大会(インカレ)を制し、大学日本一となった明治大学体育会サッカー部もその一つだ。
サッカーを通して笑顔や健康を創出
明治大学が生涯学習拠点として設置している「明治大学リバティアカデミー」(下記参照)が行う地域連携活動の一環として、明治大学体育会サッカー部は3つのコースで地域住民に向けた講座を開いている。小・中学生に向けた「個別指導型サッカー指導(家庭教師型サッカー教室)」、小学校低学年を対象とした「はじめてのサッカー教室」、そして「おとなのための青空健康運動」だ。サッカー部に在籍する専門性を持ったスタッフや、さまざまな特徴を持った選手が、サッカーの楽しさやスキル向上、また健康増進を通じて、地域の人々の笑顔や元気を創出し、夢や目標に向かって努力する大切さを伝えている。
プロの育成だけでなく人間形成の場に
学生が講座を通して地域との連帯を深めるだけでなく、参加者にとってもまた、明治大学の選手と一緒にサッカーをすることは貴重な経験となっている。子どもの誕生日に憧れの選手を指名した「個別指導型サッカー指導」をプレゼントした親子や、実際に教えてもらったことをきっかけにホーム、アウェイ問わず試合の応援に駆け付けるようになった親子との交流など、地域への貢献にとどまらず、地域から得るものも大きいのだろう。
「明治大学体育会サッカー部はプロの養成所ではなく人間形成の場である」というポリシーのもと活動している彼らにとって、この活動は絶好の人間教育の機会となっている。過去7度の優勝を経験している関東大学サッカーリーグ戦 1部では、今年度も優勝争いを繰り広げている。「強くて上手いサッカー」を標榜する彼らの戦いはもちろん、数々のプロ選手を輩出してきた明治大学の人間教育にも注目していきたい。
吉倉昇空(FW/4年/富山第一)
指導を通じて子どもたちが自信を持つことで、積極的に行動することの大切さに気付き、楽しさや挑戦する気持ちを引き出すことを意識しています。技術の向上に加えて、全力を尽くすことの大切さ、成長の楽しさを学んでほしいと思います。
韮澤 廉(GK/4年/青森山田)
サッカーを楽しんでもらうことを一番に意識しながら取り組んでいます。70分という時間をお子様だけでなく、親御様にも満足していただけるように心掛けています。お子様一人ひとりに個性や特徴があるので、指導方法や伝え方を工夫しながら実施をしています。