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「サッカーを仕事にする」ということ2024 #05 ベガルタ仙台 岩佐 元さん

「サッカーを仕事にする」ということ2024 #05 ベガルタ仙台 岩佐 元さん

サッカービジネスの最前線で働く人々を特集する恒例企画。裏方としてチームを支えるマネージャーという立場から、憧れのクラブのアカデミーで子どもたちの育成をサポートしている岩佐 元さんにお話を伺った。

マネージャーとして裏側から育成をサポート

 

岩佐 元さん(IWASA HAJIME)

ベガルタ仙台 アカデミーマネージャー

1999年5月6日生まれ、宮城県出身。スタジアムで働くクラブスタッフを見たことをきっかけにサッカー業界を志し、高校卒業後にJAPANサッカーカレッジ(JSC)のマネージャー・トレーナー科(2年制)に進学。裏方としてチームを支えるマネージャーという立場から、憧れのクラブのアカデミーで子どもたちの育成をサポートしている。

Q1. サッカー歴は?

ベガルタ仙台に憧れた幼少期。学生時代は部活動でプレー

「通っていた幼稚園にベガルタ仙台のサッカーキャラバン(訪問教室)が来て、そこでサッカーを体験しました。小学生になってから本格的に始め、中学、高校は部活動でプレーしていました。当時、商業高校に通っていたのですが、今振り返ると、当時取り組んでいた電卓などの計算の技術が今の仕事に生きているなと感じています」

Q2. 進路を決めた経緯は?

スタジアムで仕事をするクラブスタッフを目標に

「高校3年生で進路を考えていた時期にベガルタの試合を見に行きました。そのときにピッチを見回すと、選手と一緒にスタジアムで働いているクラブスタッフの方が目に留まったんです。それを見たときに、自分も同じようにサッカーに携わる仕事がしたいと感じ、JAPANサッカーカレッジ(JSC)のマネージャー・トレーナー科(2年制)に進学を決めました」

Q3. JSC在学中に学んだことは?

さまざまな業務で必要な幅広い知識と現場経験

「授業では、筋肉やケガなど、身体に関する講義から、英会話や栄養学、PCなど、サッカー業界で仕事をするにあたって必要な幅広い分野を学習しました。授業と並行して行う現場実習では、学校が運営する社会人チームでマネージャーとして実際に活動することができます。本格的な現場経験を積むことができ、北信越リーグの遠征に帯同した際には、学校の中だけでは学ぶことができない、アウェイ帯同の難しさを体感しましたね」

Q4. 影響を受けた人や言葉は?

『サッカー業界は一期一会』。人とのつながりが大切

「在学中、特にお世話になっていた武藤輝久先生(ジュビロ磐田で長年マネージャーとして活躍)から『サッカー業界は一期一会』という言葉を頂きました。実習やインターンの現場で出会った方たちとは今でも連絡を取っていて、相談させていただくこともあります。人とのつながりや出会いを大切にすることが重要だという武藤先生の教えを、仕事をしているなかで感じることがありますね」

Q5. 現職への経緯は?

学生時代の経験や人脈から地元のクラブへ就職

「卒業後はガイナーレ鳥取にトップチームのマネージャーとして就職しました。当時のガイナーレの主務だった方が在学中のインターンでお世話になっていた方と知り合いで、インターンでの評価を聞いて、採用の際の判断材料にしていただいたとのことです。当時の業務内容としては、練習・公式戦のサポートのほか、選手の食事や用具の管理・準備を担当していました。ガイナーレに4年間勤め、社会人5年目となる今年からベガルタ仙台でアカデミーのマネージャーとして働いています。ベガルタに入る際にも、JSCで武藤先生に教わっていたという経験に興味を持ってもらえました。クラブで働くためには、現場の人から得られる情報や人脈が重要だと感じています。そのため学生のうちから関わる人と連絡先を交換するなど、常に自分から働きかけることが大切だと思います」

Q6. 現職の業務内容は?

JSCでの経験を生かし、裏方としてチームをサポート

「マネージャーとして、財務や設備の管理など、外からは見えにくい裏方としての業務を主に担当しています。クラブハウス駐車場の管理や運営費等のお金の管理、試合時の書類管理や記入担当など、選手・チームのサポート業務を担当しています。ガイナーレでは現場での力仕事が中心でしたが、ベガルタではPCを使った管理の仕事をメインに行っているので、JSCでPCを使う授業や課題に取り組んだ経験が生きていると感じますね」

Q7. サッカー界への貢献について

サッカーをする子どもが増えるきっかけになりたい

「クラブの一員として自分ができることをしっかりと行って、ベガルタだけでなく、宮城県のサッカーがより盛り上がっていくといいなと思っています。ベガルタに触れたことでサッカーと出会った自分が、今度はスタッフとしてチームの取り組みを支えて、同じようにベガルタをきっかけとしてサッカーをやってみたいと思う子どもたちが増えてくれると嬉しいですね」

Q8. 高校生に伝えたいことは?

将来の自分のために、今できることを全力で

「“高校生じゃないとできないこと”ってたくさんあったなと感じます。まずは高校生活を楽しんで、そのなかで自分に合う仕事を徐々に探していくといいと思います。自分もベガルタに来てから、高校時代に努力したことが生きているなと感じる経験をしました。サッカー界は、表から見えづらい役割も含めてさまざまな仕事があります。まずは高校生だからできることに取り組んで、将来の自分のためにできることを増やせるように努力してみてください」

ある一週間のスケジュール

Mon OFF
Tue デスクワーク
Wed デスクワーク
Thu 財務関係、本社での仕事
Fri 試合準備
Sat 試合
Sun 試合

思い出の1ページ

アカデミー公式戦の運営
当日は、駐車場の管理や審判員の対応など試合前の準備から、試合中は公式記録の記入と速報サイトの更新、リーグによっては第4審判や得点版操作を行います。さらに試合後の書類整理やリーグ担当者への試合報告まで、各試合、漏れがないよう確認を心掛けて仕事をしています!

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