「サッカーを仕事にする」ということ #03 公益財団法人日本サッカー協会 髙木進之介さん | サカママ メインコンテンツに移動
「サッカーを仕事にする」ということ #03 公益財団法人日本サッカー協会 髙木進之介さん

「サッカーを仕事にする」ということ #03 公益財団法人日本サッカー協会 髙木進之介さん

サッカービジネスの最前線で働く人々を特集する恒例企画。今年はサッカー日本代表を支援する企業の方々を中心にお話を伺った。ユニフォームや会場のバナー、中継映像で流れるCMなどで露出するブランドロゴ。その背景には関わる人々の想いや目的、そして夢が込められている。“選手”ではない各々のサッカーとの人生の関わり方を紹介する。

今回は公益財団法人日本サッカー協会 髙木進之介さんに「JSCで学んだこと」「サッカー界への貢献」などサッカーとサッカー協会の関わりについてなどお話を伺った。

髙木進之介さん

髙木進之介さん(TAKAGI SHINNOSUKE)

公益財団法人日本サッカー協会テクニカルハウス・審判担当

1999年8月11日生まれ、埼玉県出身。高校卒業後、大学を中退しJAPANサッカーカレッジのコーチ・審判専攻科(2年制)に進学。現在はJ リーグの試合を担当できるJFA 公認サッカー1級審判員取得を目指して勉強しながら、JFA 審判テクニカルハウスで審判業務の補助やWEBで配信する映像資料作成などを行っている。

Q1 進路について

コロナ禍により大学中退。夢を追って専門学校へ

「小さい頃から好きなサッカーに関わる仕事を目指して、理学療法士の資格を取るために大学に進学しました。しかしコロナの流行により家にいる時間が増えたことが、進路を考え直すきっかけとなりました。熟考した結果、大学卒業を待たずに3年で中退し、元々興味があった審判員を目指してJAPANサッカーカレッジ(JSC)に進路を変更しました。サッカーに関わる仕事の中でも、選手と同じフィールドで仕事ができるのが審判員だけだったので、そこに憧れがありました」

Q2 JSCで学んだことは?

審判員資格取得に向けた勉強。JFAの求人募集を掴む

「審判員としての基本となる競技規則や動き方を学び、さらに体力的なトレーニングを行いました。実習では、提携クラブへの帯同やトレーニングマッチの審判をし、『JFA 公認2級審判員』を在学中に取得することができました。(就職の経緯は?)ペーパーレスになっていく時代の中で、JFA(日本サッカー協会)でも審判関連資料をDX(デジタル変革)し、電子コンテンツを増やしていく流れがあり、JFA から直接JSC に求人が来ていました。多数の応募者の中から採用は1人だけと狭き門でしたが、結果的に無事内定をいただき嬉しかったですね。大学を中退してでも自分の夢を追う選択をして良かったと思っています」

Q3 業務内容は?

審判のWEBコンテンツ作成。DXにより未来の教材へ

「現在メインで行っているのが、WEB版・競技規則の映像製作です。競技規則を実際の映像を使ってわかりやすく説明するコンテンツを制作しています。他には『JFA パスポート』と言うアプリで見ることができる、審判員資格有資格者向けのコンテンツも作成しています。審判員資格の3.4級を持っている方を対象に、審判活動に役立つ情報を展開しています。これらの映像は、今後資格の講習の教材として使われていくかもしれません。こういった映像の製作にあたって、過去の映像を使うだけでなく、自分たちで撮影することもあります。例えば、育成年代やJFLなど各カテゴリーの試合で審判員がどのようなことをしているのかを撮影しに行っています」

Q4 DX化の目的は?

データの可視化による審判レベルの向上

「カタールW杯の際は、審判員にどんな特徴があったか、判定や動き方にどんな傾向があったか、日本のレフェリーとどんな点が違うのかなどのデータをとって資料を作成しました。こういったデータをわかりやすく映像化・可視化することで、世界との差がより明確になると思います。日本のレフェリングのレベル向上や、『審判っていいな』と思ってくれる人の増加につながれば良いと思っています」

Q5 サッカー界への貢献について

競技規則をわかりやすく審判活動をより広めたい

「今の仕事で、サッカーを見る人の競技規則への理解が深まり、審判員にも興味を持ってもらえたら嬉しいです。さらに自分自身も審判員としてサッカー界を支えていきたいと思っています」

Q6 仕事のやりがいは?

「好き」を仕事にできる幸せ、普及活動を自分の成長にも繋げる

「好きなことに関われているので、私の中ではずっと楽しく活動できています。競技規則は毎年変わりますが、映像製作などでそういった情報がいち早く入ってくるのは自分のためにもなりますし、この先の目標にも繋がってくると思います」

Q7 現在の夢は

Jリーグでの審判員。いつかは世界で笛を吹きたい

「審判員としての目標は、Jリーグの試合を担当したいと思っています。そのためにも審判員資格1級(国内最高位の資格で人数は212 名「22年4月」)の取得を目指しています。大変な道程なのは十分理解していますが、いつか国際試合で笛を吹けるようになりたいですね」

Q8 高校生に伝えたいことは?

決断のタイミングが大事。準備をしてチャンスを掴もう

「決断する“タイミング”というのはとても重要だと思います。タイミングを逃さないように常に準備しておくことが重要で、そのために自分ができる努力は怠らない。そして、サッカーを楽しんで欲しいので、楽しみながら頑張れる道を見つけてほしいと思います。そんな気持ちを持って準備を続ければ、いざというタイミングでチャンスを掴めると思います。高校生のうちに『自分はこれからずっと続けていきたい』というものが見つかればそれを続ければ良いと思うし、そうでないなら、いろいろな知識を得て、いろいろなところに目を向けて、チャンスを逃さないようにしてほしいですね」

思い出の1ページ

オン・オフすべてが充実の審判活動
平日はJFA で競技規則や審判活動のコンテンツ作成の仕事をしながら、休日に審判員の活動をしています。審判割当のない日曜にはJリーグの試合の映像収集や他のスポーツ観戦をしているので、毎日が審判活動に繋がっています。忙しいですが、『何事も全力で楽しむ』ことを信条に生きています。

ある一週間のスケジュール

Mon 試合映像収集・分析/映像編集
Tue 一人審判法MTG/資料作成
Wed 研修会MTG/電子コンテンツ作成
Thu コンテンツ配信/RTH会議
Fri 映像確認MTG/配信調整
Sat 休日(撮影の場合も)
Sun 休日(プライベートで映像収集)