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「サッカーを仕事にする」ということ2024 #03 一般社団法人 F・マリノススポーツクラブ 斎藤幸宏さん

「サッカーを仕事にする」ということ2024 #03 一般社団法人 F・マリノススポーツクラブ 斎藤幸宏さん

サッカービジネスの最前線で働く人々を特集する恒例企画。F・マリノススポーツクラブ全体を管理する事務局としてクラブの育成を支えている斎藤幸宏さんにお話を伺った。

誰もがスポーツやサッカーを楽しめる社会へ

 

斎藤幸宏さん(SAITO YUKIHIRO)

一般社団法人 F・マリノススポーツクラブ
スポーツ事業本部 スポーツ事業部 スクールグループ

1984年3月12日生まれ、神奈川県出身。学生時代から指導者を志し、東京スポーツ・レクリエーション専門学校(TSR)へ進学。在学中の経験から横浜F・マリノスで指導者として働くことを目指し、卒業後に入社。スクールやアカデミーでの指導を経て、現在はスクール全体を管理する事務局としてクラブの育成を支えている。

Q1. サッカー歴は?

兄の影響で始め中学生で引退

「小学2年生のころ、兄の影響で近くの少年団に入団してサッカーを始めました。選手としてプレーをしたのは中学生までで、3年生で引退してから、OBとして少年団の子どもたちを見るようになりました。当時はコーチについて行って、指導を真似しているような感じでしたね」

Q2. 進路を決めた経緯は?

指導に充てた高校3年間。学生時代に指導者を志す

高校3年間も同じように少年団で子どもたちを見ていたのですが、そのころから“サッカーを教える”ということが楽しいなと感じていて、漠然とサッカーを教えることを仕事にできたらいいなと思っていましたね。それからスポーツのことを学べる学校があると知り、高校卒業後に東京スポーツ・レクリエーション専門学校(TSR)に進学しました」

Q3. 在学中に学んだことは?

スポーツ現場で必要な知識と経験を習得

「“スポーツを生業にしたい”という同じ志を持った仲間と一緒に勉強できたのは、とても大切な時間だったなと思います。すべての授業がスポーツにつながることですし、スポーツの現場で働いていると、身体に関する知識など、指導とは違った分野の理解が必要な場面もあるので、さまざまな勉強ができる充実した時間だったなと思います」

Q4. 影響を受けた人や言葉は?

心を掴む言葉の伝え方。初めて目にしたプロの指導

「1年生のころ、週に一回、横浜F・マリノスのスタッフの方が教えてくれる授業がありました。そのときに教えてくださっていたのが、後にF・マリノスのトップチームの監督を務める木村浩吉さんでした。木村さんの教えを受けたときに、サッカーの指導だけでなく、人の心を掴む方法であったり、言葉の伝え方だったりと、初めてプロの指導を近くで見て、衝撃を受けた記憶があります。それから『この人の近くで働きたいな』と純粋に思い、F・マリノスで働きたいという気持ちを持ち始めましたね」

Q5. 現職への経緯は?

スクールやアカデミーなど、さまざまなカテゴリーを指導

「 在学中からインターンなどでF・マリノスの指導に触れ、仕事としても憧れていた一方、実際に自分が入れる世界ではないのかなとも思っていたんですね。そのため、学校の求人からF・マリノスとは別のサッカーコーチの仕事に就こうとしていたのですが、目標を諦めきれず、F・マリノスの方に相談したところ、ちょうどスクールが規模を拡大するタイミングだったということもあり、アルバイト契約から雇っていただけることになりました。2004年に入社してからは、スクールやアカデミー、そして年齢や障がいの有無、サッカー経験を問わず、サッカーの楽しさや体を動かす大切さを伝える『ふれあいサッカープロジェクト』など、さまざまなカテゴリーでの指導を担当しました」

Q6. 現職の業務内容は?

スクールの管理をメインに知的障がい者チームの指導も

「現在はスクールの事務局として現場とは離れた立場ですが、Jリーグ初の知的障がい者サッカーチーム『横浜F・マリノス フトゥーロ』、そして小学生を対象とした『にじいろくらす』の現場で指導のサポートを行っています。これまでずっと指導の現場で働いていましたが、現在はスクール全体を管理する立場にいるので、指導現場だけでなく、クラブ全体を見てさまざまな人とコミュニケーションを取ることを意識していますね」

Q7. サッカー界への貢献について

“プロを育てる”以外の観点からサッカーに触れる機会の提供

「スクールやアカデミーの指導者をしていたころは、自分が教えた選手がJリーグや世界で活躍している姿を見ると嬉しい気持ちがありました。『ふれあいサッカープロジェクト』の選手を見るようになってからは、プロを目指すという観点ではないけれども、サッカーをするということ自体が非日常の世界にいる彼らに、サッカーをプレーする機会を提供できているということを考えると、今の仕事をしていてよかったなと感じますね」

Q8. 高校生に伝えたいことは?

休養や勉強もコーディネート。サッカー以外の時間こそ大事

「サッカーの試合の中で、ボールを持っている時間は1分半~2分くらいだと思います。だからこそ、ボールを扱っていないオフザボールの時間も大切になります。それを一日の生活で考えると、サッカーの練習が一日2時間だとしたら、練習をしていない残りの22時間も同じように大事な時間ですよね。睡眠や休養、さらに勉強といろんなことをコーディネートしないといけない。サッカーをしているときだけでなく、していない時間こそ大切にして、日々生活をしてもらえればと思います」

ある一週間のスケジュール

Mon OFF
Tue 資料作成、社内業務
Wed イベント企画、社内会議
Thu 指導サポート
Fri 社内会議
Sat イベント対応
Sun Off

思い出の1ページ

どんな人でもサッカーをできる環境へ
横浜F・マリノスから世界で活躍する選手を育てるのはもちろん、知的障がい者の方など、より多くの人がサッカーをできる環境を作るための仕事ができればと思っています。Jリーグにもっと同じような取り組みを行うチームが増えていけば嬉しいですね。

▶マリノスサッカースクール25年度コーチ募集中
詳細:https://www.f-marinos-sportsclub.com/news/school/8179/

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