Let’s try! “ 体幹”の安定につながる足トレ
サッカー選手にとって大切だと言われる体幹。じつは、足裏と連動してるって知っていますか? ここでは、体幹の安定につながる足を使ったトレーニングをご紹介。簡単にできるので、日々の練習にプラスしよう。
身体の動作は鎖のようにつながっている! 体幹を安定させるためにも足裏は大事
「キネティックチェーン」という言葉、聞いたことがありますか? 日本語では、運動連鎖と呼ばれ、動作は一つの関節の動きだけで起こるのではなく、鎖のようにつながっているということです。例えば、足首の動きなら、隣の関節である膝だけでなく股関節や骨盤、体幹、さらに肩甲骨や首まで鎖のようにつながっているのです。そのため、まずは身体を支える土台である足裏が安定していないと、膝や股関節にも影響を及ぼし、体幹も安定しづらくなってしまいます。
そもそも筋力は体幹が安定していないと力を発揮しにくいと言われています。また、サッカーは片足でボールを蹴るという動作があるため、身体のバランスを保つためにも体幹が重要になってきます。体幹が安定すれば、速く次の動作に移ることができ、相手に押された時も当たり負けをしなくなるのです。
体幹を安定させるためにも、日頃から足指の運動( こちらの記事を参照 )などを取り入れて足裏を鍛えておくことが大切。また、サッカージュニアは成長途中で身体も変わりやすいため、筋トレで体幹を鍛えるよりも、足を使いながら身体のバランスや柔軟性、可動域などにもつながるトレーニングを取り入れるといいでしょう。
用意するもの:テープ・メジャー
❶ Yの中心に立つ
床にテープなどをY字に貼る。Yの中心に立つ。Y字の角度は135度に。
❷ 3方向へ線上に足を伸ばす
片足立ちになり、浮かせた方の足を前方へ伸ばし、つま先で床にタッチ。床に足をつけずに戻り、後方内側、後方外側へも同様に行う。反対の足も同様に。タッチする足には体重をかけないように行うこと。
❸ Yの中心からの距離を測定“体幹”の安定につながる足トレ
Yの中心からタッチした距離をそれぞれ測定する。左右で測定値が近いほど身体のバランスが安定し、距離が長いほど柔軟性があり、股関節の可動域が広いということに。特に前方の距離は足関節の柔軟性と関係している。
動画はこちら
仰向けに寝て、両足を上げる。左足に少し重さのある物(ペットボトル、ティッシュケースなど)をのせる。
両膝を曲げないように右足だけを地面にゆっくりと下ろし、元に戻す。5~10回繰り返したら、反対の足も同様に。3セット行う。
キープしている足の保持力をつけるのがトレーニングの目的。身体が硬いと足が上がらなかったり、物が落ちてしまうことも。
動画はこちら
タオルをたたんで不安定な状態をつくり、その上に片足(裸足)で立つ。タオルの代わりにバランスディスクを使ってもOK。
浮かせた方の足を大きく前後に振る。
浮かせた方の足を大きく左右に振る。2と3を5~10回繰り返したら、反対の足も同様に。3セット行う。
足指の力がないとバランスを保てないので、できない場合は靴を履いて地面でやってみよう。
動画はこちら
壁の前に立ち、軽く手を添えて片足立ちになる。
床についている足のかかとをゆっくり上げる。
かかとが上がりきったら、床すれすれまでゆっくり下げる。2と3を5~10回繰り返したら、反対の足も同様に。3セット行う。
片足ずつ行うことで体重が均等にかかるため、よりふくらはぎの筋肉強化に。裸足で行うことで足指のトレーニングにも。
動画はこちら
■トレーニング考案
岩楯大輝さん(いわきFC フィジオセラピスト)/原田倖大さん(いわきFC アスレティックトレーナー)
写真/金子 悟