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【ルーキーズのJへの挑戦】18歳で挑むプロの世界

今年、J1、J2、J3に挑む高体連出身選手は37名。選手権を沸かしたばかりの選手たちが、国内最高峰のプロの舞台で戦っている。子どもの頃からの夢を叶えた18歳を待つプロの世界とは? 選ばれしROOKIESの本音に迫る!

高卒➡海外も主流となるか?18歳で挑むプロの世界

プロのスカウトの目に留まり、2022年のJリーグ加入が認められた高体連出身ルーキーズは37名(新高校3年生内定選手も含む)にのぼる。プロ豊作年と呼ばれる世代はユ―ス出身選手を含めると、例年より多い83名もの選手がJへの挑戦権を手に入れている。

高体連出身高校別にみると興國、静岡学園、昌平の4名が最多。例年多数のプロ選手を輩出する興國はもちろん、静岡学園、昌平は昨年も3名の選手をJに送り込んでおり、ポゼッションを重視し、卓越した技術を磨くチームから多くの選手がスカウトの目に留まっている模様だ。

なお世代屈指のDFチェイス· アンリ(尚志出身)は、複数のJクラブから熱視線を浴びながらも、ブンデスリーガ· シュツットガルトを選択。FC東京のMF松木玖生(青森山田出身)も、高校在学時にリーグアン(フランス1部)の名門オリンピック· リヨンのトレーニングに参加し、欧州リーグの他クラブからのオファーも報じられるなど、海外クラブのスカウトターゲットはより若年層へと広がっている。今後の活躍次第ではJリーグ→海外から、高卒→海外という新潮流が生まれてくるのも、そう遠い未来の話ではないのかもしれない。

高体連出身2022年Jリーグ加入選手(2022年4月)

 

Jリーグ第2種加入選手(高体連とユース分布)

 
※新高校3年生内定選手も含む

昨年度はわずかながらも高体連出身プレーヤーがユース出身プレーヤーを上回ったが、今年はJ1のアカデミー昇格組が多く、後者が半数以上を占めた。全体としては昨年と比較し15人増加し、豊作年であることを証明している。また今年も高体連出身選手がJ3クラブの主な供給源となっていることもわかる。

第100回選手権を沸かせた“10番”たちがJでも旋風

 

MF 松木玖生(青森山田➡FC東京)
第100回高校サッカー選手権の象徴ともいえる活躍を見せた“世代の顔”は、リーグ開幕戦先発出場を果たし、3連覇を狙う川崎相手に堂々のデビューを飾った。その後もコンスタントに先発フル出場を重ね、国内最高峰の舞台で実力を示している。

 
©FAGIANO OKAYAMA

MF 佐野航大(米子北➡ファジアーノ岡山)
広い視野からの必殺のスルーパスに加え、推進力あるドリブルで自ら仕掛けることもできる米子北の10番は、J2開幕からコンスタントに出場。すでにチームに欠かせない選手として攻守にわたり存在感を放っている。

 
©JUBILO IWATA

MF 古川陽介(静岡学園➡ジュビロ磐田)
卓越したドリブルで選手権を沸かせた静学の10番は、4月2日の柏戦でJ1デビュー。左ウイングバックで途中出場すると、巧みなフェイントでDFを翻弄し、鋭い切り返しからクロスやシュートに持ち込みサポーターを大いに沸かせた。