ママたちがサッカーに費やす時間って半端ない!【Monocular #1】 | サカママ メインコンテンツに移動

ママたちがサッカーに費やす時間って半端ない!【Monocular #1】

はじめまして!2022年1月からサカママWEBコラムを担当することになりました、サカママ歴7年、2児の母、マツユミです。
社会学者として大学で教鞭をとる傍ら、サカママとして子どもたちのサポートに奮闘する暮らしをおくっています。きっと、『サカママ』を愛読している多くのママたちも、全力で子どもと向き合い、家庭や仕事に大忙しの暮らしをおくっているのではないでしょうか。

そこで、このコラムでは、社会科学の視点とサカママとしての視点を織り交ぜながら、サッカーに関わるすべての子どもたちとママたちの暮らしが、今よりもっとハッピーになるように、そしてサッカーとともにある社会が、もっともっと笑顔で満ちる場になるようにという思いを込めて綴っていきたい思います。社会科学では、「客観的に物事を眺めること」を大切にしているため、このコラムでも、少し離れた場所から、多様な視点でサッカーを眺めることができればいいなと考えています。どうぞよろしくお願いします!

ママたちは様々なサポートの中心的存在!

さて、第1回目は、「ママたちがサッカーに費やす時間って半端ない!」をテーマに、お話ししたいと思います。このテーマを書くにあたり、私自身が1週間にサッカー送迎にかけた時間と距離を測ってみたところ、なんと送迎走行距離240km、走行時間5時間でした。これに試合観戦や練習の待ち時間、お弁当作りやユニフォームの洗濯なども加わるわけですから、サッカー活動に対するサポートにかけた時間と労力は、まさに半端ない!と感じました。

みなさんのご家庭ではどうでしょうか? ここで、子どものスポーツと家族のサポートについて、データを眺めながら考えてみたいと思います。笹川スポーツ財団による調査報告書『子ども・青少年のスポーツライフ・データ 2019』から「子どものスポーツ活動に対する家族のサポートと負担感(4~11歳)」を紹介します。このデータは、すべてのスポーツを対象にした調査のため、サカママの状況とは多少異なるかもしれませんが、いずれにせよ、この調査から子どものスポーツ活動と家庭のサポートの関係がよくわかります。

 
*「本文中および図表で使用されているパーセント表示は、四捨五入の関係により合計が合わない、または100にならない場合がある」(笹川スポーツ財団 2019)

例えば、およそ90%の子どもが、送迎や洗濯に対して家族のサポートを受けています。また、練習の付き添いや試合見学のサポートも75%を超えています。こうした客観的なデータから、子どものスポーツ活動には、家族のサポートが大きな役割を担っているという様子が見えてきます。

さらにこの表から、ママたちが家族によるサポートの多くを負担していることがわかります。実に、洗濯は90%以上、お弁当や飲み物の準備に関しては95%以上が、ママによるサポートです。送迎や付き添いに対しても、それぞれ70%以上がママたちによるサポートです。ママたちは、紛れも無くサポートの中心的存在なのです。
また、このデータからわかるもっとも興味深いことは、「サポートへの負担感」が示す「負担感のなさ」です。例えば、送迎や付き添いは、負担感あり(およそ20%)に対して負担感なし(およそ75%)です。さらに、お弁当などの準備(80%)、洗濯(90%)が「サポートの負担感」に「なし」と回答しています。多くの保護者(その担い手の多くは母親です)は、子どものスポーツ活動に対して、様々なサポートを担っているにもかかわらず、その役割を負担と感じていないことがわかってきました。

そして、この結果は、「なぜサポートに対して負担を感じないと言えるのか」や「そもそも負担感ってなんだろう」などの問いを投げかけてくれます。早朝のお弁当作り、泥にまみれたユニフォームの手洗い、炎天下や吹雪の中での観戦、長距離送迎など、サカママにとっては珍しくない様々なサポートに対して、「負担、ないない!」と答えが返ってくるとしたら、それは、一体なぜなのでしょう? こうした問いに答えを導き出すためには、さらにいくつかの客観的なデータを基に実情を捉えていく必要があります。またの機会に、より深く考えてきたいと思います。

コラムタイトル「Monocular」の意味

 

サッカーは、サカママの暮らしに根付いています。だからこそ、子どもが夢中になっているサッカーとともにある暮らしの幸せを十分に感じながら、同時にそこに潜む「大変さ」や「困難さ」も知っていると思います。このコラムが、そんな「大変さ」や「困難さ」にも正面から向き合い、「大変だよね」、「もう無理!」、「どうにかしたい」や「助けて~!」という気持ちを気軽に共有できる場になることを願っています。できるだけ客観的なデータ等を通して、少し離れた距離からサッカーを眺めることの醍醐味は、サカママ一人ひとりの個人的な体験に異なる意味や疑問を付与してくれることだと思います。そうすることで、サッカーに関わる半端のないすべての時間が、より意味のある幸せなものになっていくのではないでしょうか。こうした思いから、このコラムのタイトルを「Monocular(モノキュラー)」と名付けました。少し離れた距離から対象物を観察する一眼望遠鏡(Monocular)をこのコラムを通して、皆さんと共有したいと思います。どうぞ、お付き合いください。


文献:笹川スポーツ財団 2019 『2019 子ども・青少年のスポーツライフ・データ』

WRITER PROFILE

マツユミ
マツユミ

「みんなちがって、みんないい」が口ぐせの社会科学系研究者。2人のボーイズ(11歳・8歳)を育てるサカママ。兄は、サッカー歴7年目。一方、弟は兄の影響でサッカーを始めるも、現在はアイスホッケーに夢中。息子たちのスポーツエージェントを自称する夫と愛犬の5人家族。