メインコンテンツに移動

松田亮(東福岡高校) GK歴5年足らずで高校トップクラスへ 目標は97年以来の“高校三冠”【選手PICK UP】

松田亮
RYO MATSUDA
東福岡高校/2年
2000年8月22日生まれ 186cm/77kg 中学年代は大分の佐伯S-PLAY MINAMIに所属し、FW安藤瑞季(セレッソ大阪)の1学年後輩。ストライカーからGKに転向し、1年でナショナルGKキャンプメンバーに選出。守備範囲の広さ、精度の高いキック、セービングに長け、18年度の高校サッカーを牽引する存在として注目される。17年度全国高校選手権優秀選手。

前線へ鋭いボールをピタリとつけるキックは必見

青森山田のGK飯田雅浩や市立船橋のGK田中悠也らとともに18年の高校サッカー界を牽引する存在のGKだ。U-16日本代表候補歴を持つ東福岡GK松田亮は17年、名門の2年生守護神として夏冬の全国大会に出場。それぞれ1勝するに留まったが、そのプレーを高く評価された松田は、選手権終了後に日本高校選抜候補に選出された。

2月の九州高校新人大会では186cmの長身を活かしたハイボールの処理や、至近距離からのシュートを弾き出すセービング、そして「足は結構自信がある」という特性を活かした守備範囲の広さでも存在感を示していた。特に彼のキックは必見と言えるモノ。前線、サイドの選手へ鋭いボールをピタリとつけて、会場を沸かせていた。だが、決勝ではビッグセーブを見せるなど奮闘したものの、ライバル・大津に3点を奪われて敗戦。この悔しさがまた彼のエネルギーになることは間違いないだろう。

選手権では高校に進学してから本格的にGKを始めたという日本文理GK相澤ピーターコアミが注目を集めていたが、松田も5年足らずのGK歴で高校トップクラスまで駆け上がってきた“逸材”だ。

佐伯S-PLAY MINAMI(大分)に所属していた中学時代は、長崎総合科学大附からセレッソ大阪入りした“高校ナンバー1ストライカー”、FW安藤瑞季の1学年後輩。中学1年までは俊足ストライカーとして鳴らしていた松田だが、同じ学年に長身選手がいなかったため、コーチの勧めによって「最初はやりたくなかった」というGK挑戦をスタートさせることになる。

中学時代の先輩・安藤瑞季のように「プロの世界で活躍したい」

1年時はGKとしてプレーすると同時に、まだFWとして試合に出場していたというが、2年時から本格的にGKへ。当初は“不本意”だったこのコンバートが彼の将来を切り開く。中学2年時の冬には、転向からわずか1年でナショナルGKキャンプメンバーに選出。本人も「(中学時のコーチには)感謝しかない」というGK転向が、自身の可能性を引き出し、そこからの活躍に繋がった。

中学時代の先輩である安藤からは「いい刺激をもらいました」。高校時代には公式戦で対戦する機会がなかったものの、「プロの世界で対戦したい」という目標を抱いている。高校で飛躍的に成長を遂げ、プロ入りを勝ち取った安藤のように、松田も高校でさらなる進化を遂げる意気込みだ。

「(同世代の選手たちを)引っ張っていこうというか、自分がチームのために指導者の求めていることをやれれば、それなりの結果はついて来ると思う。ヒガシにとって2度目の3冠という目標を達成したい」。

目標はMF本山雅志らを擁した1997年度以来となる高校3冠。松田は難易度の高い目標をクリアするための努力を続け、結果を残して、「高校ナンバー1GK」と呼ばれる存在として先輩FW安藤の後に続く。