教えて!カントク!FCアビリスタU-15(埼玉県)今村吉孝監督
「中学サッカー進路」について、サカママからの疑問に監督が答えます。ただ上手さだけを追求するのではなく、サッカーを通した人間教育の大切さについて、耳を傾けてみてください。
FCアビリスタU-15
(埼玉県)
今村吉孝監督
小学生のうちに中学サッカー進路はいつごろから考えるべきでしょう。
小さいころからサッカーの虜になり、『プロになる!』と考えている子には低学年のうちからJ下部のJrユースに受かるために頑張っている子もいますし、子どもの意識、ご家庭での考え方等、どのレベルを目指しているかにもよりますので、『いつごろから考えるべき』とは言いづらいです。
しいて言うならば、街クラブに行く子供たちは、遅くても6年生になった頃(4~5月)には、興味のある候補クラブの環境や体制、クラブフィロソフィーを調べることはした方が良いと思います。勝敗実績だけでクラブ選びをしている選手、保護者の方も多いと感じるので、3年間のサッカーを有意義にするためにも、ぜひリサーチはしてほしいですね。
クラブチームにおける中学の部活動との違い、部活動と比較したクラブチームの良さとは何でしょう。
クラブチームの良さとしては、以下のようなことがあげられるのではないでしょうか。
①セレクションを行っているので選手のレベルの開きが少ないこと。また、高い志をもって入ってくる仲間と一緒に練習するので、普段の練習の質が高くなること。(もちろん高い意識で活動している学校の部活もありますが)
②公式戦などの大会レベルが部活よりクラブのほうが高い場合が多い。
③中学の部活では、必ずしもサッカーに詳しい先生が顧問にいるとは限らないこと。また、サッカーに詳しく指導に秀でた先生が顧問にいても公立中学の場合は異動があるため3年間継続した指導を受けられない可能性があること。部活の先生は学校業務が優先のため必ずしも練習現場に関われるとは限らないこと。
中学年代の保護者のサポートについて、どういったことが大切か、また保護者はお子さんとどう向き合うことが大事だとお考えでしょうか?
どう向き合うかに関しては、過保護、過干渉を控え、まずは見守ってほしいと思います。そのうえでコミュニケーションはしっかり図り、必要な時に適宜、相談に乗ってあげるスタンスが良いと思います。 ポイントは本人がどう感じているか、何を考えているかを、質問を通して聴いてあげることですかね。親の考えを押し付けず、本人がどうしていきたいかを導き出してあげること、理解して承認してあげることが大切と思います。
また、親御さんには人としての挨拶などの礼儀作法、時間を守る事、自分のことは自分でするよう促す事は、クラブ任せきりにせず、家庭でも行って頂けると嬉しいですね。
クラブチームでの活動と学業は両立できるでしょうか?
本人の意識次第だと思います。24時間をどれだけ目的意識をもち活動できるかをコントロールできるのは本人のみです。勉強へのモチベーションが高い子は、メリハリをつけて学業でも高いレベルを保っていますよ。
中学年代の育成について、大切なことは何だとお考えですか?
①サッカーを楽しむこと
②人間力を高めること
③セルフマネージメントできるようになること
この3点を基本的な考えとし、『心』『技』『体』『生活面』の向上に各人が一生懸命に取り組み、積み重ねられるよう、サポートしていくことが大切だと思います。
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