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【夏のドリンクは何がいいだろうか?】効果的な水分補給と疲労回復

今年は5月から猛暑日を記録するなどすでに本格的な暑さを感じる季節になってきました。近年尋常でない暑さから身を守ることと、運動中の活動内容に支障が出ないように質の高い飲み物が見直されるようになりました。
昔は水にたっぷりのレモンと砂糖(蜂蜜)を入れたドリンクを凍らして部活に持って行ったものです。しかしスポーツ中に起こる熱中症予防から水分補給も随分と見直される時代に変わってきました。いま振り返るとわたくしの高校時代(約40年前)は運動中に水を飲むことなど許されませんでしたし、どんなに暑くても倒れないこと(気合いと根性)が求められる過酷な時代だったように思います。

この夏に持っていきたいドリンクですが、市販されているドリンクのラベルをよくご覧になってみてください。ポイントは、甘さ濃度とナトリウム濃度、併せて温度が重要です。
① 温度:5〜15℃
② 甘さ(糖質)濃度:2.5%以下(ハイポトニック飲料)
③ ナトリウム濃度:40〜80mg/100mlあたり
甘みが強いドリンクは吸収までに時間がかかってしまうので、普通のスポーツドリンクよりも甘みが抑えられたハイポトニック飲料をお勧めします。
また長時間の運動で大量の汗をかくと、血液中のナトリウム濃度が低下してしまい
低ナトリウム症となり、運動能力が低下し体温上昇により熱中症に陥ってしまいます。
昔は飲み後のベタつき感を抑えるために市販されているドリンク粉に通常より多めの水でドリンクを作っていたものですが、これはナトリウム適切量を薄めてしまう危険な行為なので絶対にやってはいけません。ハイポトニック飲料の粉末を購入して指定水量でドリンクをつくるようにしてください。
運動前:しっかり水分
運動中後:こまめな水分補給(ハイポトニック飲料)
運動中の水分補給も大切なのですが、運動後の水分補給は翌日への疲労回復にも重要なタイミングになります。直後に喉が渇いているからといってがぶ飲みはさせずに、ハイポトニック飲料(水分補給)+糖質補給(炭水化物)で体調を整えてあげてください。もうひとつ大切なことは運動前後の体重管理です。運動後の体重減少が2%以内であるかが大きなポイントです。例えば体重50kgであれば運動後にマイナス1kg(49kg)以内にあるかどうかをチェックしてください。
過酷な暑さからカラダを守り、体調を崩すことのないよう配慮してあげたいものです。

WRITER PROFILE

山岸 貴司
1967年7月17日、和歌山県出身。現在日本サッカー協会でレフェリーフィジカルコーチを担当しています。 レフェリーのみならず、スポーツをするにあたって子供の頃から心がけていた方が良いと思うことが沢山ありますので、紹介していきたいと思います。よろしくお願いします。

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