【サッカーの続け方】渡慶次 啓 (ヴィッセル神戸アカデミーU-15)

【サッカーの続け方】渡慶次 啓 (ヴィッセル神戸アカデミーU-15)

CASE トレーナー(ヴィッセル神戸アカデミーU-15)

サッカーに関わる仕事を紹介するこのコーナー。今回はヴィッセル神戸アカデミーのトレーナーとして後進の育成に従事する渡慶次氏にご登場いただきました。理学療法士としてサッカー界に新たな風を吹き込むべく奮闘する、氏の活動に迫ります。

渡慶次 啓

渡慶次 啓
とけし けい

●1985年2月4日生まれ、沖縄県出身。中・高ともにサッカー部で情熱を燃やし、高校卒業後にJAPANサッカーカレッジ(JSC)トレーナー専攻科の2期生として入学。同校卒業後に理学療法士の資格を取得し、地元・沖縄の病院に勤務。2018年4月よりヴィッセル神戸アカデミーU-15のトレーナーに就任。

「自分の担当する選手が、いずれプロになる日を楽しみにしている」

メディカル業務を主に、選手のコンディショニングを管理

──渡慶次さんは沖縄のご出身とのことですが、サッカー歴から教えてください。

「小学1年生から始めました。中学では県大会ベスト4、高校は県予選ベスト16が最高成績でした。ポジションはFWかサイドハーフ。攻撃的なポジションで、サッカー漬けの毎日でしたね。将来については漠然と『サッカーに関わる仕事がしたい』と考えていました。そこで友人からJAPANサッカーカレッジ(JSC)のことを聞き、高校卒業後は県外に出たい気持ちも強かったので、新潟行きを決めました」

──ヴィッセル神戸での業務内容について教えてください。

「2018年の4月からアカデミーのU-15チームのトレーナーとして働いています。ケガ人が出たときの応急処置や、選手のリハビリをサポートし、提携している病院では、選手と一緒に受診するようにしています。病態の確認や先生と直接情報交換し、今後の方向性について検討します。これらメディカルの業務がメインですが、その他にもボールの個数確認や補充、スクイズボトルやビブスの洗濯で衛生面を保ち、審判・アシスタントコーチに近い業務も行っています」

──幅広く担当されているのですね。

「まだ勤務して半年のため、試行錯誤の繰り返しですが、毎日充実しています。Jクラブのアカデミーなのでエリートの印象が強かったのですが、監督・コーチは道具の管理や人間教育まで厳しく指導されています」

トレーニング中、選手のケガの処置にあたる渡慶次氏。リハビリ中の選手に数値で現状を伝え、具体的な指示を与えていた。

JSCではアルビレックス新潟シンガポールに1年間帯同

──JSCで学んだことが今に活きていると感じることは?

「トレーナー専攻科で3年間学び、現場での対応力、コミュニケーション能力を学べたと思います。3年目はアルビレックス新潟シンガポールに帯同しての実習だったため、そこでの1年間で得るものは大きかったと思います。JSC卒業後に一度沖縄に帰り、理学療法士の資格を取得しました。今でこそスポーツ分野の仕事の道筋は広がってきていますが、当時は非常に狭き門でした。だからサッカーを仕事にする夢を諦めた時期もありましたね」

──理学療法士の資格を取ろうと思ったのはどうしてですか?

「今では学校に通い鍼灸師の資格を取得する方も多いと思いますが、当時の僕には資格がなく、このままでは通用しないと思ったからです。国家資格である理学療法士になるには養成校で3年以上学ぶ必要があり、苦労しましたが何とか合格することができました。そこで6年間、沖縄の病院に勤務していたところ、JSCの担任の先生からヴィッセル神戸でのトレーナーのお話しをいただいたんです」

──一度諦めたはずの夢が、巡ってきたわけですね。

「はい。しかし、挑戦するかは正直迷いました。病院で安定した仕事に就けていましたし、一度諦めた道ですからね。ただ、お誘いいただいた先生から『サッカー業界には理学療法士がまだ少ない』ということを聞き、『今の自分にもできることがあるのではないか』と考え、成長ストーリーを思い描くことができたんです。そこで挑戦しようと決めました」

──自ら取得した資格が、再びサッカーの道をつないでくれたようですね。

「ただ、厳しい世界ですからね。どこまで自分がやれるかは分かりませんが、頑張ります。中学年代は一週間単位で飛躍的に成長する世代ですから、それを見るだけでも刺激になります。自分が担当している選手たちが、いずれプロになるのを楽しみにしています」

渡慶次さんから高校生へのアドバイス

「友人はもちろん、先生方も含めた人間関係を大事にしてほしいと思います。ヴィッセル神戸を紹介してくれたJSCの先生と最後に会ったのは8年前のことです。時間が経過してからもお話しをいただけたのは、JSC在学時に良い人間関係を築けていたからこそだと思います」

AND MOREあわせて読みたい

【サッカーの続け方】島田 篤希 (ファジアーノ岡山)

【サッカーの続け方】島田 篤希 (ファジアーノ岡山)

編集部

【体幹の鍛え方 ~vol.05~】ぶれないシュート力を身につけるトレーニング

【体幹の鍛え方 ~vol.05~】ぶれないシュート力を身につけるトレーニング

編集部

【体幹の鍛え方 ~vol.04~】基本姿勢に動作を加えたトレーニング

【体幹の鍛え方 ~vol.04~】基本姿勢に動作を加えたトレーニング

編集部

【体幹の鍛え方 ~vol.03~】プレーに生かせる立ち姿勢のトレーニング[応用編]

【体幹の鍛え方 ~vol.03~】プレーに生かせる立ち姿勢のトレーニング[応用編]

編集部

【体幹の鍛え方 ~vol.02~】プレーに生かせる立ち姿勢のトレーニング

【体幹の鍛え方 ~vol.02~】プレーに生かせる立ち姿勢のトレーニング

編集部

遠藤渓太(横浜F・マリノス)に聞いた、「思い出のスパイク」とは?

遠藤渓太(横浜F・マリノス)に聞いた、「思い出のスパイク」とは?

編集部

【全国強豪校FILE】米子北高校(鳥取)砂浜で走力、筋力、精神力を鍛え抜く鳥取の絶対王者

【全国強豪校FILE】米子北高校(鳥取)砂浜で走力、筋力、精神力を鍛え抜く鳥取の絶対王者

石倉 利英

GK TECHNICAL ポジション移動からのクロス対応

GK TECHNICAL ポジション移動からのクロス対応

編集部

【全国強豪校FILE】作陽高校(岡山)卓越した組織力で23回目の総体へ挑む

【全国強豪校FILE】作陽高校(岡山)卓越した組織力で23回目の総体へ挑む

編集部

運命に導かれたスポークスマン【サッカーを仕事にするということ】

運命に導かれたスポークスマン【サッカーを仕事にするということ】

編集部

GK TECHNICAL コラプシング

GK TECHNICAL コラプシング

編集部

【全国強豪校FILE】阪南大学高校(大阪)「夏は阪南大高!」インターハイ3年連続出場で8強入りに挑む!

【全国強豪校FILE】阪南大学高校(大阪)「夏は阪南大高!」インターハイ3年連続出場で8強入りに挑む!

貞永 晃二

RANKING人気記事ランキング

【大学サッカーのすゝめ 2019】vol.27 藤井智也選手(立命館大学)

【大学サッカーのすゝめ 2019】vol.27 藤井智也選手(立命館大学)

編集部

【大学サッカーのすゝめ 2019】vol.25 印藤虎太郎選手(桃山学院大学)

【大学サッカーのすゝめ 2019】vol.25 印藤虎太郎選手(桃山学院大学)

編集部

ジュニアサッカーのキホン!8人制サッカーを知ろう

ジュニアサッカーのキホン!8人制サッカーを知ろう

編集部

【「J」に迫る強豪街クラブの中学育成論】FC多摩ジュニアユース・平林清志監督(第2回)

【「J」に迫る強豪街クラブの中学育成論】FC多摩ジュニアユース・平林清志監督(第2回)

編集部

続ければサッカー力につながる!ランニングをはじめよう

続ければサッカー力につながる!ランニングをはじめよう

編集部

EVENTこれから開催するイベント

Jリーグのリーグ戦公式試合球「コネクト19」など豪華賞品が当たる!サカママ vol.29プレゼント

Jリーグのリーグ戦公式試合球「コネクト19」など豪華賞品が当たる!サカママ vol.29プレゼント

イベント

JFAとトヨタが全国で取り組む「サッカー巡回指導」参加募集

JFAとトヨタが全国で取り組む「サッカー巡回指導」参加募集

イベント