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【サッカーの続け方】松原淳史(東京ヴェルディ サッカースクールコーチ)

サッカーに関わる仕事を紹介するこのコーナー。今回は大学に進学するも、一度離れたサッカーへの情熱が忘れられず、JAPANサッカーカレッジを経て東京ヴェルディのコーチとなった松原淳史さんを紹介します。人生における大きな決断のその後は?

 

松原淳史(まつばら あつし)

1999年8月3日生まれ、神奈川県出身。山口県の強豪校高川学園に越境入学し、3年次には選手権全国大会メンバー入り。ケガにより選手を引退し、桐蔭横浜大学法学部へ。サッカーへの情熱が忘れられず、大学を中退してJAPANサッカーカレッジ(JSC)マネージャー・トレーナー科に。インターンシップを経て、今年2月より東京ヴェルディのサッカースクールコーチを務める。

一度は離れたサッカーが、自分の生きがいなのだと気づいた

-サッカー歴から教えてください。

「小4からサッカーを始めて小中で地元横浜のFC緑でプレーし、高校サッカー選手権出場を目指して山口県の高川学園高校に進学しました。3年次に選手権の県予選に出場した際に骨折をしてしまい、そこで選手としては引退し桐蔭横浜大学に進学しました」

-高川学園で学んだことは?

「サッカーはもちろん、人間性の部分です。試合に出られない生徒も部内で役割を担う部署制度(部員全員が『おもてなし部』『分析部』『強化部』など10部署で活動)を導入したのが僕らが3年生の時でした。僕はグラウンド部に入っていましたが、全員がチームに貢献する活動ができることで各々の責任感、存在意義が出てきます。実際、僕もずっとCチームでしたが、高3の途中からAチームに昇格し、何事にも積極的に動けるようになりました」

-大学進学から再びサッカーを志した理由は?

「高校で区切りをつけたサッカーでしたが、その情熱の源が一気になくなったことで、人生の目標を失いました。やはり自分の生きがいはサッカーなのだと気づいたんです。高校時代に対戦した開志学園JSC高等部との試合で新潟に行ったときにJAPANサッカーカレッジ(JSC)のことは知っていて、サッカーで就職するならここしかないと思いました。両親と何度も話し合った結果、僕の決意を認めてくれて、大学を中退しJSCに行くことになりました。今は、JSCでも大学を卒業できる制度があるみたいです」

-JSCで学んだことは?

「マネージャー・トレーナー科では2年次になると地域リーグを戦う学内のチーム(高校男女2チーム、社会人3チーム)に帯同してマネージャー活動を行います。大学では学ぶことのできない遠征手配、用具のケア・準備などサポート業務全般の実務経験を積みましたが、サッカーの指導スキルを学ぶ機会があり、次第にそちらに興味を持つようになりました。あと驚いたのは、僕と同じで大学を中退したり、卒業後にJSCへ入学する学生が多いのにビックリしました。社会人で入学してくる人もいるんですよ」

-就職の経緯は?

「2年次の秋に指導者として希望した東京ヴェルディへインターンシップに行き、スクール活動に参加させてもらいました。現場力を評価していただいたのか、12月に内定をいただきました。指導経験こそ少なかったですが、JSCで幅広く業務を学べたことが勝因だったと思います。大学を中退までしていたので、両親に就職を報告できた時は心からホッとしました」

 
大学を中退しても「サッカーを選んだことが正解だった」と語る松原コーチ。子どもを指導する姿は、心からサッカーを楽しんでいるように見える。

-現職の業務内容は?

「平日に下は年少クラスから、上は小学6年生までサッカースクールのコーチを担当しています。年齢によって届く言葉が違うので使い分けていますね。例えばコーンだけでは年少の子には伝わらないから、とんがりコーンと言ったり(笑)」

-この仕事をしてよかったと思うことは?

「今までできなかったことができるようになる、その瞬間に立ち会えた時ですね。子どもの成長を実感できることがやりがいです」

-指導で大事にしていることは?

「先輩コーチは子どもを引き付ける引き出しが豊富で、注目を集めるのが上手いです。ヴェルディは純粋にサッカーを楽しむことを大事にしていますので、僕も今は指導者として、一人でも多くの子どもにサッカーを楽しんでもらうきっかけになれれば幸いです」

高校生へのアドバイス

着実に前に進むため目標をつくろう!
「サッカー部では、苦しいことやキツイことが多いと思いますが、それは贅沢なことだと気づいてほしいです。その与えられた環境は当たり前のものではなく、ずっとあるものではありません。一度サッカーを離れた僕は、それがよくわかります。楽しむことを忘れずにサッカーという素晴らしいスポーツをずっと続けてほしいですね」

ある1週間のスケジュール

年少、2・3年生のスクール指導
1・2年生、5・6年生のスクール指導
年中・年長、1~6年生のスクール指導
年中・年長、2・3年生のスクール指導
3~6年生のスクール指導
障がい者スポーツ教室などイベント担当
オフ
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写真/©TOKYO VERDY