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【GK TECHNICAL】シュートへの正しいポジショニング(基礎編)

GK向けの練習メニューを紹介する「GK TECHNICAL」。今回のレッスンテーマは、ポジショニングと足の運びについて

ゴールを守るには、まず良いポジションを取ることが重要です。素早く優れたポジションに着くことで、シュートコースを限定したり、GKがボールを処理する可能性を高くしてくれるのです。

LESSON1 シュート時の正しいポジショニング

では、良いポジションとはどこなのか? それは「ボールと両ゴールポストを線で結び、それを二等分した線上に立ち、かつループシュートにも対応できる位置」になります。ただし実践では、ボールに対してPKマークやニアポストを基準にポジションを取るため、確認する時間はありません。そのため練習中に、誰かにポジションを確認してもらい、正しい位置を身体に染み込ませる必要があります。

 

写真Aは二等分した線上に立っており左右均等な位置にいる。一方、写真Bは二等分線上から一歩だけ(GKから見て)左にずれた位置に立っており、ニアが空いているのが分かる。サイドにボールがある時などは目印が少ないので、その都度、ボールの位置と自分のポジションを「感覚」として身につけていくしかない。

LESSON2 シュートに対してもう一歩足を運ぶ動き

次は「足の運び」について。今回はシュートに対して一歩足を運ぶトレーニングを紹介します。キッカーはPKマークにボールを置き、左右どちらかのコースにシュートします。蹴られたボールに対して、GKがすぐに飛んでしまうと手が届かず、サイドネットにシュートが入ってしまいます(写真7~11)。
足を運ぶと対応が間に合わないと思い、瞬間的に飛んでしまうことが多いのですが、そこで「もう一歩足を運んだほうがシュートを防げる」という感覚を身につけるのが、この練習の目的です。キッカーは、シュートスピードが早すぎると足を運ぶ時間がなくなってしまうので、シュートスピードを調節しながらトレーニングしましょう。

  

この練習の目的は、「足を運ぶことで、意外とボールに触れる」という感覚を身につけること。試合中、「もう一歩足を運べば対応できた」というシーンは山ほどあるが、それを感覚として養えていないGKが多い。この感覚を身につけることで、たとえ足を運べずとも失敗の原因を認識することができてくるはずだ。

監修・文/松本拓也
写真/佐野美樹