【第97回高校サッカー選手権】“最後の選手権”で輝きを放った選手たち
高校サッカーの頂点を決める「全国高等学校サッカー選手権大会」。
第97回にあたる今年度の大会は、昨年12月30日の開幕戦を皮切りに約2週間に渡って熱き戦いが繰り広げられた。
今回の選手権で眩いほどの輝きを放ったのは優勝校の青森山田だけではない。ここでは各々が“最後の選手権”を戦い抜いた3年生プレーヤーを対象に、ポジション別優秀選手を編集部が選出し、ここに紹介する。
FW
左部 開斗 Kaito Satori 流通経済大柏
身を挺した活躍で準優勝に導く
身体を張ったプレーで前線でボールを収め、精力的に守備もこなした。インターハイ出場を逃した3年の夏より主将としての重責を担い、昨年の雪辱となる決勝の舞台までチームをけん引した。
望月 謙 Ken Mochizuki 矢板中央
プレーの幅を広げた190cm大型FW
プリンスリーグ関東を圧倒的な強さで制したチームの攻撃のターゲットマンとして機能しつつ、昨年からプレーの幅を広げた滑らかなタッチとクオリティーの高い動きで攻撃を彩った。
MF
佐々木 達也 Tatsuya Sasaki 瀬戸内
広島の希望となり大役を果たす
果敢にドリブルを仕掛け、攻守にわたるエネルギッシュなプレーでチームの初出場ベスト4進出に貢献。「4分間の選手宣誓」という大役と、主将としての責務を果たした。
加瀬 直輝 Naoki Kase 尚志
得点の匂い漂うサイドアタッカー
常にゴールを意識したプレーで、再三サイドからフィニッシュに絡み、高い攻撃センスを発揮。今大会のニューヒーローFW染野との連携も見事で、幾度も得点につながるラストパスを供給した。
熊澤 和希 Kazuki Kumasawa 流通経済大柏
質の高いプレーでエースの仕事を完遂
すべてのクオリティが高いと評される万能型の流経大柏のエースは、チームを逆転勝利に導いた初戦の2得点を含むチーム最多得点。チームの新たな武器と注目されたロングスローでも貢献した。
DF
関川 郁万 Ikuma Sekigawa 流通経済大柏
選手権の制空権を完全掌握
エアバトルでは次元の違う強さを見せつけ、決勝戦での先制ヘッドを含むチーム最多タイの3得点。念願の優勝にはあと一歩届かなかったが、鹿島行きを前に残したインパクトは絶大だった。
児玉 絢 Jun Kodama 瀬戸内
旋風を後方支援したハイタワー
初出場にして旋風を巻き起こした瀬戸内の守備の要。185cmの長身でハイボールを跳ね返し、8強入りを決めた岡山学芸館戦では身体を張ってゴールを守り、終了間際のチームの窮地を救う殊勲を立てた。
沼田 皇海 Sukai Numata 尚志
王者を沈めた“スカイ砲”
果敢な攻め上がりと質の高いクロスを武器に、今大会では守備での貢献も光った左SB。王者・前橋育英に左足FK を決めた“皇海(スカイ)砲”は今大会のハイライトの一つだ。
小泉 善人 Yoshihito Koizumi 帝京長岡
個性派集団を支えた主将の献身
FW晴山岬を筆頭に2年生の個性派が主軸となった長岡攻撃陣にあって、最終ラインと「チーム」をまとめ上げた上級生キャプテン。大会の快進撃は主将の献身なしにはあり得なかった。
GK
森本 涼太 Ryota Morimoto 尚志
好守連発で躍進に貢献
青森山田戦の終了間際に見せた珠玉のスーパーセーブをはじめ、鋭い反応と思い切りのよい飛び出しでチームの躍進を演出。準決勝でPK職人の下級生GK鈴木に託すまで正GKとしての仕事を全うした。