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親子で一緒に学べる!プチトレ「インステップキック」

日本代表として活躍した福西崇史がサッカーの基本をわかりやすく解説。大人になっても大切な基礎だから、しっかり覚えておきたい。親子でも、友だち同士でも、一緒にできる「プチトレ」。

Lesson1 インステップとインサイドの違い

インパクトの違い

インステップ

インサイド

インサイドキックとインステップキックの大きな違いは、ボールを当てる足の面積が異なるということ。足首を固定して、足の真横でボールを蹴るインサイドキックは、ボールを当てる面積が広いですが、足の甲の部分でボールを蹴るインステップキックは、ボールを当てる面積が狭くなります。ミートする場所が小さくなればなるほど、ミスする可能性は高くなる。インステップキックは、それだけ正確に蹴ることが難しく、技術を必要とするキックなのです。

基本としてはボールに対して真っ直ぐ入り、軸足はしっかりと地面に踏み込む。これはインサイドキックもインステップキックも変わりません。インサイドは足を固定しているため、振り抜いた後に止める感覚ですが、インステップは思い切りよく振り抜く。イメージとしては、足の筋肉全体を使って、大きく振り抜くイメージです。

インステップキックのフォーム

インサイドキックのフォーム

Lesson2 手で落としたボールをインステップで正確にミートしよう!

すべてのキックに通じることですが、インステップ、インサイドともにインパクトする足の場所とタイミングが大切になります。特に、インサイドキックに比べてボールを当てる面積が小さくなるインステップキックは、しっかりミートすることが重要。試合中に正確に蹴ることができれば、遠くへのパスや力強いシュートが打てるようになります。

まずはインパクトする足の位置を覚える練習をしよう。手を上げた位置からボールを落とし、足の甲で上に蹴り上げます。このとき、垂直にボールが上がれば、正しくインパクトできているし、逆に前後左右にボールが上がってしまうようだと、正しく蹴れていないということになります。繰り返し練習することで、インパクトする足の場所とタイミングを体に染みこませてほしい。

慣れてきたらチームメートを誘って、ボールを投げてもらうのもいいでしょう。さらに上達したら、チームメートと向かい合い、互いにインステップキックで地面にボールを落とさないようにパス交換するのもいいと思います。

インステップキックの極意は、インパクトするときにボールが当たる足の場所に尽きます。これを徹底的に覚えてほしい。

Lesson3 マーカーの上に置いたボールを蹴りインパクトの感覚を覚えよう!

引き続き、インステップキックのインパクトを覚える練習です。
インステップキックの練習を土のグラウンドで行うと、地面を蹴ってしまいダフってしまったり、ボールが固定されていないと、うまくミートできなかったりします。そうした難しさを感じることなく、インステップキックの感覚を身につけることができるのが、このトレーニング。

マーカーを地面に置き、その上にボールを乗せます。マーカーの上にボールを置くことでしっかりと固定され、浮いていることでダフって地面を蹴ってしまう心配もありません。シュート練習のつもりで、思い切りマーカーの上に乗っているボールを蹴ってみよう。ミートしやすいので、足のどの部分でボールを蹴れば、真っ直ぐ強く飛ぶかが、きっと分かるはず。
個人的には足の甲の骨が出ていることもあり、僕の場合は正面よりも少しずれた位置でミートしています。体の特徴は人それぞれなので、自分なりに練習して、ボールが真っ直ぐ飛ぶ位置を知ることも重要です。

また、地面に踏み込む軸足にも意識を集中してトライしてみよう。蹴る足ばかりではなく、軸足もポイント。強く踏み込めば、きっと強いシュートが打てるはずです。

Lesson4 ゲーム感覚でインステップキックの精度を高めよう!

ゲーム感覚でチームメートと競いながら練習することも上達への近道。このトレーニングは、日本代表時代に、練習後などに、みんなで集まり、遊び感覚でやったこともあります。
ゴールからある程度、離れた位置にボールを置いて、バーを狙って蹴る。最初にバーにボールを当てた人が勝ちというシンプルなゲームです。最初は遠くに蹴ることが難しいと思うので、ゴールから近い位置からはじめ、強く蹴れるようになってきたら、徐々に距離を伸ばしていこう。僕も久々にチャレンジしましたが、バーに当てるまでにはかなり苦戦しました。それだけ、狙った位置に蹴るのは難しい。ぜひ、挑戦してみてほしい。
また、ゴールを越えた人が勝ちなど、ルールを工夫するのも面白いかもしれません。インステップは遠くに蹴る場面でも有効なキック。そのため飛距離を伸ばす練習にもトライしてみてください。